デイサービスで働いている方は、どのような時に「仕事を辞めたい」「仕事がつらい」と思うのでしょうか?
今回はデイサービスで働くスタッフの悩みを例にその対処法についてお伝えします。
デイサービスとは?
デイサービス(通所介護)では、自宅で生活する要介護状態の高齢者に、事業所に通っていただき、介護サービスを提供します。ご利用者の在宅生活の支援、社会参加としての機能、ご家族の介護負担の軽減などを目的としています。
デイサービスの仕事内容とは?
- ご利用者の自宅・事業所間の送迎
- 入浴介助
- 食事の提供および食事介助
- 口腔ケア
- 健康管理
- 機能訓練
- 排泄介助(トイレ誘導、排泄介助など)
- 趣味活動の補助
- レクリエーション・イベントの実施
デイサービスで働く職種とは?
- 管理者
- 生活相談員
- 看護職員
- 機能訓練指導員
- 介護職員
デイサービスの介護職員が辞めたい・つらいと思う時とは?
職員同士の人間関係の悪化
デイサービスには、介護職員以外にも、看護職員、機能訓練指導員、生活相談員などの専門職が在籍し、チームを組んで連携してサービスを提供しています。しかし、専門職としての想いや自分自身の考え方を伝えようとした時に、チーム内で衝突が起こることがあります。話し合いの中で合意を図れると良いですが、結論が出ないまま話し合いが終わり、チーム内のコミュニケーションがうまくいかない時もあります。そうなると、ストレスがたまることもあるでしょう。
ご利用者との人間関係
ご利用者は、利用料を支払う対価として、デイサービスで適切なサービスを受ける権利を得ています。職員は、ご利用者一人ひとりの心身状況や置かれている環境を考えて、その人に必要なケアを提供します。多くのご利用者は、職員が提供するサービスに対して「ありがとう」と感謝の気持ちを持っているでしょう。その気持ちを受けて、職員はより質の高いケアを提供しようと努力しています。しかし中には、苦情や暴言を言ってしまう人もいます。事情によって仕方がないこともあるでしょうが、繰り返されるとストレスがたまる原因になるでしょう。
給料が低い
国は介護職員の処遇改善に力を入れており、「処遇改善手当」という形で、介護職の待遇改善を実施しています。そして、介護職の平均給与が向上しているとの調査結果が出ています。しかし、この処遇改善手当は、加算を算定する体制をとっている事業所が算定できるので、すべての事業所で算定されているわけではありません。同じような業務を行っていても、給料に差があると報われないと感じて、ストレスを感じることがあるでしょう。
身体的にきつい
デイサービスでは、入浴介助や車いす・ベッドからの移乗など腰に負担がかかる業務を行うことがあります。仕事が原因で腰痛になると、仕事を続けることに対しての不安を抱えるでしょう。
車の運転
デイサービスでは、送迎用の自動車を運転してご利用者を送迎します。送迎用の自動車は比較的車体が大きい自動車を使用することが多いため、狭い道の運転や悪天候での運転、疲れている状態での運転などに不安を感じることがあるでしょう。
経営方針
「ご利用者へサービスが十分行き届かない状態なのにスタッフを増やそうとしない」「残業をしたくないのに、どうやっても残業しないと仕事が終わらない」など経営方針に対して不満を抱えていることがあるでしょう。
デイサービスを辞めたい・つらいと思った時には?
ストレスを発散しましょう!
ストレスの発散方法は人それぞれです。皆さんも自分に合ったストレス発散方法を見つけましょう。
【ストレスの発散方法の例】
- 趣味など自分の好きなことをする時間を作る
- 好きなものを食べる
- 大声で歌を唄う
- 好きなスポーツ・運動をする
同僚や上司に相談しましょう!
同僚や上司に相談できる人がいれば、悩みを相談してみましょう。話を聞いてもらうと、共感してもらえたり、アドバイスをもらえたり、事業所として改善の取り組みが始まったり、状況が好転する場合があります。
仕事を振り返りましょう!
「そもそもなぜ介護の仕事を選んだのか?」を振り返ることは重要です。人と話すのが好き、人の役に立つ仕事がしたいなど、その時の気持ちを振り返り、今の状況を照らし合わせて考えます。そうすると「この職場でどんな仕事をしたいのか?」「そのためにはどうすれば良いのか?」などの答えにたどり着くでしょう。
退職を決意した時の流れ
どうしても解決しない場合は、最終的に転職という選択肢が出てくるでしょう。しかし、退職の意思が固まって仕事を辞めるにしても、無計画に辞めるわけにはいかないでしょう。ここでは、退職から転職までの流れをご紹介します。
- 退職届を出す時期について就業規則を確認します。退職○○ヵ月前までに提出すること、という記載がありますので、できる限り規則に従った期間で退職の意思を伝えましょう。
- 上司に退職届を提出します。あらかじめ相談をしておいた方がスムーズに進むでしょう。後任の募集をかけるなど会社側の行動にもつながります。
- 退職日までに仕事の申し送り・引き継ぎをしましょう。
- 退職したら管轄のハローワークに必要な書類(離職票など)を持って手続きに行きましょう。
- 就職活動を行います。
- 条件に合う職場が見つかったら、応募して面接を受けましょう。
- 採用通知が届きます。
- 採用の通知を受けたら、ハローワークで就職の手続きを行いましょう。
- いよいよ再出発です。気持ちを新たに頑張りましょう。これまでの経験はきっと役に立つはずです。
これ以外にも、退職前に就職活動を開始して、次の職場が決まったから退職することもあるでしょう。この場合でも、就業規則に定められた期間より前に退職する職場へ連絡することを心がけましょう。
まとめ
介護の職場に限らず、どの職場でも人間関係の悪化、ストレスで辞めたい・つらいと感じる可能性はあります。そのような時は、業務内容の見直しや職場環境の改善を相談して、それでも難しい場合は転職活動をしてみましょう。転職活動をする中で、現在の職場の良いところに気が付くこともあるかもしれません。
『カイゴジョブ』は、皆さんが辞めたい・つらいを感じたことを解決して、イキイキと働くことを応援しています。
監修者 カイゴジョブ編集部
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