グループホームで働くことを考えている方の中には、「グループホームってどんな施設なんだろう?」「グループホームにはどんな人たちが働いているんだろう?」などの疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ここでは、グループホームで働いている職種とその担う役割についてご紹介します。
グループホームとは
グループホームとは、介護保険法の「認知症対応型共同生活介護」の指定を受けた介護事業所です。認知症の診断を受けた要支援2以上の高齢者が、入居して共同生活を送っています。グループホームで働くスタッフは、入居者が日常生活を送る上で必要な支援を行います。
グループホームで働く職種
管理者
グループホームの共同生活住居(ユニット)ごとに、原則、常勤専従で配置されています。しかし、管理上支障がない場合は、「同一及び他のユニットの職種」「同一敷地内の他の事業所等の職種」と兼務することがあります。
介護従業者
介護職員は、基準上、介護従業者と呼ばれています。日中帯は、ユニットごとに利用者3人に対して介護職員が1人以上が配置され、夜間・深夜帯は、ユニットごとに夜勤の介護職員が1人以上配置されています。小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護が併設されている場合には、それぞれの基準を満たした上で兼務することがあります。
計画作成担当者
ユニットごとに1人配置されています。利用者の処遇に支障がない場合は、同一ユニットの職種を兼務することがあります。
グループホームで働く職種の役割
各職種の役割はそのグループホームによって若干異なりますが、一例としてご紹介します。
管理者
グループホームの管理業務を担います。具体的には、事業所の運営方針、利用者の処遇、購入・支払、請求・入金、人事・採用、シフトなどの多岐に渡り、管理業務を担っています。
介護従業者
グループホームの入居者に対しての介護サービス提供を担います。具体的には、食事・入浴・排泄の介助や調理、掃除などの支援、機能訓練などを行います。入居者は認知症の診断を受けている方なので、認知症の介護の知識や経験などが求められます。
計画作成担当者
入居者のケアプランの作成・管理を担います。入居者の状況に応じて、アセスメント、ケアプラン作成、モニタリング、ケアプランの変更などを行います。
グループホームで働く職種の給与
グループホームで働く職種の組織図は、管理者→計画作成担当者→介護職員となっていることが多いでしょう。そして、この組織図の構造に合わせて給与も設定されていることが多いようです。東京都の求人情報を確認したところ、管理者の給与は、おおよそ月額25万円~40万円、年収300万円~480万円。計画作成担当者の給与は、おおよそ月額25万円~35万円、年収300万円~420万円。介護職員の給与は、おおよそ月額20万円~35万円、年収240万円~420万円となっていました。
グループホームの介護職員の1日の流れ
ここでは2交代制で働くグループホームの介護職員の一日の流れをご紹介します。
日勤 | |
---|---|
08:00 | 出勤、食事介助、後片付け |
08:30 | 夜勤からの引継ぎ |
09:00 | 体操やレクリエーションなど |
11:00 | 昼食準備 |
12:00 | 食事介助、後片付け |
13:00 | 休憩 |
14:00 | おやつ準備やレクリエーション |
15:00 | おやつ、後片付け |
16:00 | 入浴介助など |
17:30 | 夕食準備、事務業務、夜勤への引継ぎなど |
18:00 | 退勤 |
夜勤 | |
---|---|
17:00 | 出勤、日勤からの引継ぎ |
17:30 | 食事介助、後片付け |
19:00 | 見守りなど |
21:00 | 就寝介助、体位変換、ナースコール対応、朝まで定期的な巡回 |
06:00 | 起床介助、朝食準備 |
07:00 | 食事介助 |
09:00 | 退勤 |
グループホームで働く職種の資格
管理者
管理者には、「特別養護老人ホーム等で3年以上認知症介護に従事した経験を有すること」、「厚生労働大臣が定める認知症対応型サービス事業管理者研修等の修了」が求められます。
介護従業者
介護従事者は、原則、認知症の介護等に対する知識・経験があることとなっていますが、研修の機会の確保など質の向上を事業者が取り組んでいることを前提に未経験・無資格の人でも従事できます。
計画作成担当者
1ユニットのグループホームでは、介護支援専門員の資格が必要になります。2ユニット以上のグループホームでは、1人は介護支援専門員の資格が必要ですが、残る1人は「特別養護老人ホームの生活相談員等の実務経験」で従事することができます。ただし、どちらの場合も「実践者研修等の修了」が必要になります。
まとめ
グループホームの取り組みによっては、ご紹介した職種の他に看護職員や栄養士などが働いている場合もあります。様々な職種が、「認知症の入居者が穏やかに暮らすために」グループホームで活躍しています。
監修者 カイゴジョブ編集部
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