日本では介護サービスの需要が増え、介護施設・事業所の数も増えています。そのため介護業界の求人情報はたくさんあり、仕事を探している人は、介護の求人情報を見たことがあるのではないでしょうか？そして、「無資格者歓迎！」「未経験者歓迎！」「経験者優遇！」などの記載を見て、資格の取得を迷っていませんか？
ここでは、介護業界で代表的なサービス種別である訪問介護を取り上げ、そこで働く「ホームヘルパー（訪問介護員）」は、無資格、未経験でも就職できるのかを中心に説明します。
介護未経験でもホームヘルパーになれるか？
ホームヘルパーになるためには資格が必要！
ホームヘルパーとして従事するためには、介護の資格を取得していなくてはいけません。資格要件を満たすのでしたら、未経験でもホームヘルパーとして就業できますし、資格を持っていないのでしたら介護の仕事の経験があっても就業できません。この就業するために必要になる資格として、生活援助従事者研修（生活援助業務のみ）、介護職員初任者研修、実務者研修、介護福祉士などが挙げられます。
介護未経験者が抱える不安とは？
資格を取得する中で、介護に関する知識や技術は学習しているでしょう。それでも、やはり実際の現場で最初から一人でサービスを提供することは不安があると思います。
そのような不安を感じている方も安心してください。初めて仕事をする前に社内研修などがあり、また現場に慣れるまでは先輩職員やサービス提供責任者が同行し、サービス提供の方法やルール、記録の仕方などを教えくれる訪問介護事業所が多いでしょう。
未経験のホームヘルパーの方の仕事内容とは？
未経験者の具体的な業務は？
訪問介護で提供するサービスとして、身体介護と生活援助があります。身体介護とは、ご利用者の身体に直接触れるような介護業務で、具体的には、食事を食べる手伝い、衣服の着脱の手伝い、ベッドからの車いすへの移乗の手伝いなどが挙げられます。生活援助とはトイレの掃除、浴室の掃除、衣服の洗濯や片付け、食事の準備、日用品の買い物代行などを行い、日常生活を支援します。
未経験者の場合、生活援助や負担が少ない身体介護など、比較的安全に行うことができる業務を担うことが一般的です。経験を積み、業務に慣れてきた段階で、要介護度の高いご利用者に対する業務を担うことになるでしょう。
未経験のホームヘルパーの給料は？
正社員でホームヘルパーとして働く場合、地域によっても違いますが、年収280万円～320万円程が多いようです。業務としては、身体介護、生活援助の両方に従事します。
登録制ヘルパーとして働く場合、こちらも地域によって違いますが、時給1,000円～1,800円程が多いようです。生活援助に従事している労働時間と身体介護に従事している労働時間で異なる時給を設けていることが多いようです。
最後に
未経験で介護業界に飛び込むのは、不安があると思います。しかし、未経験者が安心して働くことができるように配慮している職場はたくさんあります。ホームヘルパーとして就業するためには、未経験・経験ではなく、介護職員初任者研修等の資格の有無で要件が設けられていますので、現在無資格の方は、介護職員初任者研修を受講して、希望の職場へ応募しましょう。
監修者 大久保典慶
社会福祉士、介護福祉経営士1級。介護・老人福祉事業を幅広く展開する社会福祉法人で9年の経験を経て、株式会社エス・エム・エスに入社。介護・福祉に関わるコンテンツ制作の編集業務を担う。
