福祉用具と住宅事業 グループ間連携でご利用者ニーズに応える -e-cube care-

福祉用具と住宅事業 グループ間連携でご利用者ニーズに応える -e-cube care-

埼玉県川越市で介護事業を営むe-cube care(イーキューブケア)。母体は住宅資材の販売・施行会社で、2010年に介護事業へ参入し、現在は通所介護を中心に複数のサービスを展開しています。

各介護事業間の連携はもちろん、グループ会社の住宅事業との連携が、ご利用者のニーズに応える上で効果的に働いているそうです。グループ間連携のポイントや具体的事例を中心に、介護事業部の柳川広樹さん、篠島宏明さんから話を伺いました。

住宅事業との連携で幅広いご利用者ニーズに対応

――e-cube careの介護事業の運営状況について教えてください。

通所介護、地域密着型通所介護、訪問介護、障害者訪問介護、福祉用具、住宅改修、居宅介護支援、介護タクシー、その他に保険外サービスで家事代行を提供しています。職員は約50名で、社員はその内20名ほどです。グループ会社として、住宅資材の販売・施行を行うe-cubeホームテクノ(旧:えのきトーヨー住器)があります。

――住宅資材の販売会社が母体と伺いましたが、介護事業に参入された経緯は?

当グループは1999年に、住宅資材の販売業としてスタートしました。住宅資材の販売に加え、今は住宅設計や建築、高齢者住宅のリフォームなども手掛けています。代表の榎本は、高齢化が進む地域社会に何らかの形で貢献したいという思いから、介護事業への参入を決めたそうです。2010年に介護事業を行うe-cube careを設立し、私は事業立ち上げのスタッフとして参加しました。

介護事業立ち上げに携わった柳川さん

――立ち上げ時はどのようなサービスから始めたのですか?

当時、榎本が健康寿命の延伸に着目していたことや、参入時に独自ブランドを立ち上げる際の難しさなどを考慮し、フランチャイズのリハビリ特化型デイサービスから始めました。フランチャイズを通じて事業運営のノウハウを蓄積したかったのも理由の一つです。

当時は半日型のリハビリ特化デイがまだ少なかったこともあり、地域に需要があるのではないかという読みもありました。合わせて居宅介護支援事業所も開設しました。

介護事業参入時に立ち上げた「リハビリデイサービス nagomi」

――明確な戦略を持って参入されたのですね。

その甲斐あってか、現在も事業を続けることができています。その後訪問介護と福祉用具を立ち上げ、2017年からは独自ブランドのデイサービスと保険外サービスを始めています。

――グループ会社の住宅事業は、介護事業と連携を行っていますか。

快適な住まいは在宅の高齢者に欠かせないものです。住宅事業、特にリフォームの相談をきっかけにした連携で、ご利用者のニーズに応えています。

――連携の内容は、具体的にはどのようなものでしょう。

例えば高齢者住宅のリフォームの際に福祉用具貸与事業が同行し、ご利用者の状態に合わせ、介護保険の補助金活用も含めた総合的な提案を行っています。ご利用者の状態やニーズに合わせた住まいづくりを実現するために、福祉用具の担当と住宅事業の営業担当が連絡を密に取っている点は当社の強みですね。

また、グループ全体でリフォームから介護保険の住宅改修まで一手に引き受けることで、ご利用者との打ち合わせの回数を減らせたり、工期の短縮など、ご利用者の負担軽減にもつながっています。

――ご利用者へのアプローチは、住宅事業が起点になるのでしょうか。

住宅事業が起点となるケースもありますし、逆に介護事業がきっかけとなることもあります。介護保険サービスで住宅改修に伺った際、「窓の側にいると寒くて困っている」といったご利用者の住まいの困りごとを、福祉用具の担当がキャッチして住宅事業につなげ、そこからリフォームを提案することもできます。

――グループ間で、ご利用者のニーズに対応できる態勢を取っているのですね。

そうですね。お互いがどのような事業を展開しているかはグループ間で情報交換をしていますので、それぞれの事業の提案だけに留まらず、グループ全体の力でご利用者のニーズにお応えできていると思います。

――自社ビルの中に、福祉用具も居宅介護支援の事業所も入っているので、介護事業間の連携も取りやすそうですね。

こちらにはデイサービス以外の介護事業所がすべて入っているため、介護事業内の連携は非常に取りやすい環境ですね。役員からパートまでよく顔を合わせ会話をすることから、社内の風通しも良い感じです。

廊下に設けられたホワイトボードで、各介護事業の社員の動きも把握できる

保険外サービスから、介護保険サービスへつなげる

――保険外サービスで家事代行も提供されていますが、どういったニーズが多いでしょうか。

訪問介護で賄えない、ご利用者の生活援助サービスが中心です。その他に地域包括支援センターや地域のケアマネジャー、地域のリハビリ病院から、もう少し広い範囲で相談を受けることもあります。

――例えばどのような事例があるのでしょう。

例を挙げると「患者の退院後、在宅介護に向けて、掃除や動線の確保など住環境整備をお願いしたい。」など、介護保険サービスを提供する前にその方の生活環境を整える必要がある場合ですね。

そのような時に一般企業の片付け代行サービスではなく、ベースが介護事業である当社の生活援助サービスをご利用いただくことが多いです。生活援助サービスで生活環境を整え、その後は介護保険サービスと通常の家事代行サービスに切り替えて、継続してケアを行っています。ご利用者の生活環境を最初に把握することで、より適切なケアにつなげられる点が評価されています。

――保険外サービスが、介護保険サービスを提供する下地になるんですね。

当社の保険外サービス「ラ・ヴィ」は、“ライフコンシェルジュサービス”というコンセプトで、些細なことから大がかりなご相談まで受けるようにしています。ご利用者の多様なニーズに応えられるサービスを揃えていることも、広くご相談いただきやすくなっている部分ではないかと思います。

そこで住宅修繕の要望があれば、必要に応じて住宅事業を紹介するなど、介護保険サービスだけでなく住宅事業の方につなぐこともあります。

在宅介護の「総合職」を目指す若手育成

――人材育成の方針について教えてください。 若い社員がキャリアアップを目指して長く勤められるよう、人事制度・処遇の改定を図っています。また、当社にある様々な部署の様々な仕事を経験してもらえるように、人事異動の提案・調整を本人と相談しながら行っています。

――それはどのような理由からでしょう。

会社として一番良い状態は、デイサービスも訪問介護も経験している、在宅介護の「総合職」と言えるようなプロフェッショナルの社員が多くいることです。また、複数の介護事業を経験していることは、その人自身にとっても強みになります。例えば介護職からケアマネジャーになった時も、これまでの経験を活かして、ご利用者により適切な在宅介護のケアプランが提供できるようになります。

――こちらでは自社で複数の介護事業が経験できますね。事業拡大がキャリアアップにも働いている印象です。

人材の定着、キャリアアップと事業拡大は切っても切り離せない関係です。介護事業を成長させていくには良い人材が必須ですし、事業拡大を行えばキャリアアップの幅がそれだけ増えます。若手から良いアイデアがあれば、新規事業の立ち上げも検討していきたいです。

――キャリアアップという点で、資格取得はどのようにサポートしていますか?

受験費用の会社負担など補助制度を導入し、資格取得を推奨しています。また、キャリアアップという観点で資格手当にも反映し、資格を取りたいという雰囲気づくりを大事にしています。今年度はケアマネジャーの資格を取得した者が2名、介護福祉士の資格を取得した者が2名います。

――その他、人材育成に関連した取組はありますか?

年に2回、方針発表会を行っています。会社の方針、各事業、各社員の半年間の方針を共有する場です。代表の考えを社員に直接伝える場でもあり、社員も自分の方針を発表します。

――お互いの理解の促進になりそうですね。

日頃は顔を合わせることが少ない社員もいるため、社員同士の考えを共有出来る場だと実感しています。また、他の事業や社員の方針を聞いてモチベーションが上がったり、工夫を真似してみようという考えも生まれるので、刺激になっています。

経営理念は「共に考え工夫し 共に喜び分かち合う」

――今後の目標はどこに置かれているのでしょうか。

会社のある川越市は高齢化率が非常に高く、新規参入も多いなど市場としては動きが激しいのですが、その中でシェアを着実に伸ばしていきたいです。そのためにも事業拡大にも取り組んでいければと思います。社員の目指すポジションとなる新しい事業を作ることで、社員個人と会社全体の成長につなげていきたいですね。

取材メモ

介護事業と住宅事業、グループで一体となって、ご利用者のニーズに応え暮らしのサポートを行っている点が、取材をする中でとても印象的でした。また、人材の育成、事業拡大にも積極的で、常に未来を見据え実現に向かうその姿勢が、2010年の介護事業参入からずっと成長を続けている理由なのだと実感できました。

今回のとなりの介護事業所は?

写真右:柳川広樹(やながわひろき) 介護事業部 部長

写真左:篠島宏明(しのじまひろあき) 介護事業部 在宅課 課長

柳川さんは介護事業部全体を統括し、篠島さんはリハビリデイサービスnagomiの相談員も兼務する。

e-cube care株式会社

1999年に住宅資材の販売業として創業したe-cubeホームテクノ(旧:えのきトーヨー住器)が母体となり、2010年に介護事業を行うグループ会社として設立。

サービス種別:地域密着型通所介護、通所介護、訪問介護、障害者訪問介護、福祉用具、住宅改修、居宅介護支援、介護タクシー、その他生活援助サービス

住所:埼玉県川越市むさし野4-2 BLオフィスe

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カイゴジョブ編集部

監修者 カイゴジョブ編集部

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