【訪問介護の転職体験】 「忙しくても資格取得は転職前に!」 給与、労働環境、職場の雰囲気…すべてが改善した転職ストーリー

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【訪問介護の転職体験】 「忙しくても資格取得は転職前に!」 給与、労働環境、職場の雰囲気…すべてが改善した転職ストーリー

訪問介護事業所のヘルパーとして計11年の職歴を持つ現在32歳のKさん。訪問介護事業所間の転職を成功させたポイントの一つは「忙しくても資格は転職前に取得しておくこと」だそう。転職における資格保有のメリットや、交渉時の注意点など語っていただきました。

転職のきっかけは人間関係のトラブル。知人の紹介で新しい職場へ

まず、Kさんの職歴を教えてください。

ある訪問介護事業所で、登録ヘルパーとして働いていました。仕事を楽しいなと思えたので働き始めて約1年経った頃に正社員になり、ヘルパーとしてさらに2年働きました。この間に介護福祉士の資格 を取得しています。

その後、母体が病院の訪問介護事業所に転職して8年働きました。出産と転居を機に退職し、今は介護関連の仕事はしていません。

最初の職場から転職したのは、何がきっかけだったのですか?

人間関係のトラブルです。直接巻き込まれたわけではないのですが、同僚が大勢辞めることになり、経験の浅い私が部長職に就かざるを得ない状況になってしまったんです。当時はまだわからないことが多すぎて、自分にはとても務まらないと思い、他の会社を探すことにしました。

あの頃は職場の雰囲気がギスギスしていて……。ただでさえ仕事で疲れているのに、職場の居心地も悪くて本当に辛かったです。

転職先はどのように探しましたか?

一緒に働いていたヘルパーさんが、自宅から通える距離の訪問介護事業所を紹介してくれたので、そこに転職しました。近所の施設も検討したのですがいじめが多いという話を同僚から聞いたので、応募はしませんでした。

同僚に紹介してもらった事業所では、入社前に何度か面談ができたので職場の雰囲気も感じられました。勤務時時間や給与額、給与の支払い方などの調整も事前に細かくできたのが、入社の決め手になりましたね。

「こんなにいい会社があるなんて」8年働き続けられた理由

転職してみて、率直な感想は?

こんなにいい会社があるんだと驚きました。

最初の会社はとにかく労働時間が長くて、平日は朝の7時半から夜の7時半まで働くのが普通でした。土日の出勤は当たり前で、休日は月に1日あるかないか。私は独身だからという理由で、休日や祝日にシフトを入れられがちだったんです。

それなのに、働いた分の残業代が出ていない月もありました。上司に指摘すれば良かったのかもしれませんが、あまりに疲れていてそんな気力は残っていませんでした。

ところが転職後の会社は早朝や夜、土日はできるだけ登録ヘルパーさんに働いてもらう方針だったので、正社員の勤務時間は9時から18時が基本、残業は月20時間あるかないかでした。忙しい時期になっても誰か一人に負担が集中することはなく、みんなで協力してシフトを回していましたね。

労働条件は改善し、年収は額面で300万円から360万円にアップ。良い職場に巡り合えてすごくラッキーでした。

他に、転職前後で変わったと感じたことはありますか?

職場の雰囲気です。最初の職場はアットホームではありましたが、お互いの距離が近すぎて息苦しさを感じることもありました。自分の母親ぐらいの年齢の上司に、まるで娘を叱るように日々小言を言われるのは辛かったです。

休日にも、「今から入れない?」とよく電話がかかってきて……。断るとまた小言を言われるので、いつも出勤していました。とにかく仕事が嫌で、生活のために働くしかないと自分に言い聞かせていたんです。

ところが転職後は、早朝や夜に出勤すると上司が「ありがとう」「ごめんね」と労ってくれる。小言ばかり言われるようなことはなく、暖かい言葉をかけてもらえるのは嬉しかったです。

もちろん、転職によって全てのストレスがなくなったわけではありません。ご利用者から理不尽なことを言われてしまう日もたくさんありました。でも職場に、「みんなで励まし合いながら一緒に頑張っていこう」という雰囲気があったので、精神的にはかなり楽になりましたね。

助け合いの雰囲気があったから、8年も働き続けられたのですね。

そうですね。最初の職場は数カ月で辞めてしまう人もいましたが、転職後の職場は20〜30年働き続けている人が多かったので、長く働き続けられる安心感がありました。

面接で条件交渉ができる場合は、すぐに答えは出さないで

振り返ってみて、転職活動に成功した要因は何だったと思いますか?

一つは、最初の職場で介護福祉士の資格を取得していたことです。転職時に資格を持っていると給料の交渉がしやすく、入社後に資格を取得するよりも給料が高くなりやすいそうなので、忙しくても頑張って取得しておいて良かったなと思います。

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もう一つは、面接で条件を提示された際に、その場で回答を出さずに一度持ち帰ってから回答したことです。私の場合は信頼できる人に相談して、提示された条件におかしなところがないかを確認してから返事をしました。その結果、最初に出された条件よりも良い条件を引き出せたので、焦って一人で答えなくて良かったですね。

インタビューを終えて

人間関係のトラブルを機に転職を決意した、訪問介護のヘルパーとして働くKさん。運よくいい職場が見つかり、その後8年間、同じ事業所で継続して働くことができました。

転職成功のポイントとなったのは、忙しい中でも介護福祉士の資格を取得して、人材ニーズを高めることができたこと。そして、焦らずに転職先の雰囲気や労働条件を見極めたこと。いまの働き方を変えてみたいという方は、ぜひKさんの転職体験を参考にしてみてください。

取材/文:一本麻衣

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