介護職の面接を成功させる3つの極意とは?【介護の転職対策ガイド】

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介護職の面接を成功させる3つの極意とは?【介護の転職対策ガイド】

介護業界の面接を成功させるための3つの極意をご紹介。ちょっとした意識で面接の成功率は大きくアップするので、面接直前でも焦らず準備しましょう。

面接直前チェックシート

面接前日・当日のチェックポイントをまとめたリストを、下のリンクからダウンロードできます。A4一枚で印刷できるので当日持っていくのもおすすめ。面接の前にぜひ活用ください。
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以下では、面接成功のための3つの極意について詳しく解説! 面接官へのアンケートからわかったリアルな声や、面接準備~当日の流れを確認しておきましょう。

面接成功の極意①キーワードは「清潔感」。身だしなみを整える

介護の仕事は利用者やその家族と接する業務が多いので、ほかの業界と比べても特に、身だしなみには注意が必要です。清潔感があるかどうかがポイントになります。

服装

面接当日に焦らないように、事前に着ていく服や靴、バッグを決めておきましょう。介護業界も他業界と同様にスーツが無難ではありますが、必ずしもスーツでなくてかまいません。介護法人の面接官に聞くと、スーツ必須の法人はわずか10%でした(中途採用で正社員の場合)。

とはいえ、ジャケットの着用やビジネスカジュアルを求める声は80%近くあります。企業側から事前に「面接時は私服(普段着)でOK」と言われた場合でも、Tシャツにジーパンなどカジュアルすぎる服装は避けましょう。

具体的には、ジャケットを羽織る、あるいは襟付きシャツのみ、襟付きシャツの上にセーターなど。女性の場合はラウンドネックやVネックの襟のないブラウスで柔らかい印象を出すのも良いですが、胸元があきすぎていないか注意が必要です。シャツでもブラウスでも、裾(すそ)は出さずにしまいます。

派手な色や柄物は、印象が良いとは言えません。白や淡いパステル系の色、もしくはネイビーなどシックな色を選ぶと好印象です。清潔感のポイントとして、シワや汚れがないかチェックしましょう。靴は革靴やパンプスがおすすめです。

髪型・爪

髪型や爪などの清潔感も、服装と同じくらい大きな印象を与えます。髪は目や輪郭を隠さないように整え、肩より長い場合は結ってまとめましょう。寝ぐせはもちろん直しますが、整髪料を付けすぎてベタつきやニオイの原因にならないよう気をつけます。爪は短めに整えて清潔に。派手なネイルは避けましょう。

身だしなみのチェックポイント&NG例

面接当日の身だしなみについて、以下のチェックポイントをもとに準備を進めましょう。

チェックポイント NG例
服装に清潔感があるか シワが目立つ/汚れが目立つ/襟がよれてだらしない/シャツのボタンをあけている/胸元があきすぎている/肩のフケが目立つなど
服装がカジュアルすぎないか Tシャツやパーカーにジーパン、スニーカーなど
服装やメイクが派手ではないか 服の色や柄が派手/アクセサリーが大きすぎる/マスカラやアイライナーが目立ちすぎる/口紅の色が濃すぎるなど
靴の清潔感があるか、カジュアルすぎないか 汚れが目立つ/かかとを踏んでいる/裸足でサンダルやミュールを履いているなど
バッグはカジュアルすぎないか、書類が入るか 色や柄が派手/書類を折らないといけないサイズ感/書類がシワになってしまう/エコバッグのようなポリエステル素材/バッグを持たず手ぶらなど
髪型や髪色に清潔感があるか フケが目立つ/前髪が長く目が見えづらい/寝ぐせが直っていない/ボサボサで顔の輪郭が隠れている/ワックスなどで固めすぎている/臭いやベタつきがある/髪色が明るすぎるなど
爪はきれいに整えているか 爪が長い/爪が汚れている/ネイルの装飾が派手など
ニオイは問題ないか 服からタバコの臭いがする/防虫剤の臭いが強い/整髪料の臭いが強い/香水をつけすぎているなど
その他Q&A

Q.ワンピースはOK?
A.肌の露出が少ない、フォーマルな印象のものであれば問題ありません。ジャケットと合わせるとよりフォーマルな装いになります。ノースリーブタイプの場合は必ず上着を羽織りましょう。ワンピースの場合も、色や柄が派手なものや丈の短いものは避けましょう。

Q.ダウンジャケットはOK?
A.派手な色でなければ、防寒具はダウンジャケットでも問題ないでしょう。建物に入る時や面接受付前には脱いで、手に持つようにします。

面接官が不採用を決めた絶対NG例

・ロックミュージシャンのTシャツとダメージジーンズ
・タンクトップに短いパンツ、裸足にサンダル
・ジャージ上下にサンダル
・胸元が大きく開いたブラウスに金のネックレス
・汚れたジーンズに、髪もセットしていない
・スーツは着ていたが、フケだらけで清潔感がなかった
・手ぶらできて、ポケットから履歴書を出してきた

面接成功の極意②面接当日、訪問時や面接中のNG行動を確認しておく

面接当日の流れとNG行動を事前に把握して、当日の動きをイメージしておきましょう。

①訪問・受付

面接に遅れるのは厳禁ですが、早く着きすぎるのもかえって迷惑になります。建物付近に10分前くらいに到着し、面接官に取り次ぎをお願いするのは5分前が良いでしょう。早く着いた場合、建物付近でうろうろしていると、中にいる職員に不審がられたり声をかけられてしまうこともあるので、少し離れたところで待ちます。

受付で面接官への取り次ぎをお願いするときは、明るく挨拶をしましょう。建物内で利用者や職員とすれ違うことがあれば、にこやかに会釈をすると好印象です。建物に入った時点から選考が始まっているという意識で、立ち振る舞いや言葉遣いに気をつけましょう。

受付時のトーク例

「本日●時からの面接に参りました△△と申します。◆◆様にお取次ぎをお願いいたします」

訪問前の準備

✓面接担当者の名前を確認する
✓携帯電話の電源をオフにしてバッグにしまう
✓コートなどは脱いできれいにたたみ、腕にかけて持つ
✓肩掛けのバッグなどは肩にかけたままではなく手に持つ
✓シャツに乱れがないかなど、身だしなみを最終確認する
✓直前の喫煙はしない

転職Q&A:面接に遅刻しそうになったときの対処法は?「1分でも遅れる場合は電話連絡!」

②受付後の待機~入室

介護施設での面接は、受付後に会議室に案内されて面接官を待つ、もしくは、受付まで面接官がきて一緒に会議室に向かうケースが一般的です。会議室などの個室ではなくオープンな打合せスペースで面接が行われることもあります。

【会議室に案内され、面接官を待つ場合】

▽案内してくれた職員が部屋に入るよう促したら「失礼します」と声をかけて入室

▽案内された席に移動

▽案内してくれた職員が戻るときに「ありがとうございました」と声をかける

▽席に座って待つ。バッグは膝やテーブルの上ではなく椅子の横に置く

▽面接官が来たら、立ち上がって一礼する

▽「どうぞ」と促されたら、座る

▽面接が始まる前に「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。○○と申します。よろしくお願いいたします」など明るく挨拶をする

待っている間に携帯電話をいじるなどは厳禁です。建物に入る前に電源をオフにしてバッグにしまうのを忘れずに。静かに姿勢よく待機しましょう。

【受付まで面接官がきて一緒に会議室に向かう場合】

▽面接官が受付に到着したら「本日はお時間をいただき、ありがとうございます。○○と申します。よろしくお願いいたします」など明るく挨拶する

▽面接官が部屋に入るよう促したら「失礼します」と声をかけて入室

▽案内された席に移動

▽「どうぞ」と促されたら、バッグを椅子の横に置いて座る

▽面接が始まる前に「改めまして○○と申します。本日はよろしくお願いいたします」など挨拶をする

③面接中

面接は誰もが緊張するもの。面接官もその点をよくわかっているので、必要以上にプレッシャーを感じなくて大丈夫です。とはいえ、緊張から普段のクセがでてしまったり、言葉遣いが乱れたりして不用意に印象を下げるのはもったいない。面接中に見られているポイントをチェックしておきましょう。

姿勢

姿勢は好印象を与える大きなポイントです。猫背や、背もたれに寄りかかる姿勢にならないように気をつけましょう。背もたれから握りこぶしひとつ分くらい間を開けて座り、あごを少しひいて、背筋をのばすときれいに見えます。手は軽く握るか重ねて、膝の上に置きます。腕を組む、足を組む、ひじ掛けに手を置くなどは絶対NGです。

クセ

緊張から、髪の毛をいじる、貧乏ゆすりをする、顔をさわるなど、普段のクセがでてしまうことがあるので注意しましょう。手は膝の上に固定するつもりで。携帯電話を机の上に置くのは絶対NGです。

視線

視線は面接官に向けますが、凝視してしまうと表情も固くなりがちです。穏やかな視線を意識しましょう。相手の目を見ると緊張してしまう場合は、おでごや鼻や口を見るようにします。

あいづち

面接官の話に対するリアクションは「はい」や「そうです」を使います。「うん」「あぁ」「そうっすね」などうっかり使ってしまわないように気をつけましょう。

声の大きさ・調子

大声を出す必要はありませんが、声が小さめな人はいつもより少し大きな声を出すように意識すると面接官に伝わりやすくなります。語尾が小さくなると自信がない印象を与えてしまうので、最後まではっきり発音するように意識しましょう。

言葉遣い

緊張をほぐすためにフレンドリーに接する面接官は多いようです。これに対して、肩の力を抜いて笑顔で朗らかに対応すると好印象。ただし、リラックスし過ぎてタメ口になってしまったり、言葉遣いが雑になったりするのはNGです。選考の場という適度な緊張感を保ち、礼儀正しさを忘れないことが大切です。

敬語

敬語は大切ですが、丁寧に話そうとして過剰に使いすぎると、言いたいことが伝わりにくくなります。よくある敬語の間違いをチェックしておきましょう。

●自分のこと:わたし、わたくし
【NG】あたし、僕、自分

●相手のこと:御施設(おんしせつ)、御法人(おんほうじん)
【NG】(法人名)さん

●語尾:です、ます
【NG】っす

●あいづち:おっしゃる通りです、はい
【NG】なるほどですね、確かに、そうっすね

●謝罪:申し訳ございません、失礼しました
【NG】すいません、ごめんなさい

●お願い:恐れ入りますが~、よろしければ~
【NG】すいませんが、ちょっといいですか

「いただきます」の乱用に要注意

頂かせていただきます
▶いただきます

ご質問させていただいてよろしいでしょうか
▶質問をしてもよろしいでしょうか

拝見させていただきました
▶拝見しました

志望させていただきました
▶志望しました

(主任を)やらせていただいていました
▶(主任)をしておりました

伺わせていただきます
▶伺います

飲み物を出されたら

まず飲み物をもってきてくれた職員に「ありがとうございます」と軽く会釈。面接官にすすめられたら「いただきます」と言います。基本は飲みたいときに飲んで問題ありません。話が途切れたタイミングがスムーズです。

持参したペットボトルなどを机に置くのはNGです。飲み物が出なかったときに咳き込んでしまった場合は「失礼します」と断りを入れて、カバンから取り出して飲みましょう。

④退室~建物を出るまで

面接が終わっても建物を出るまでは気を抜かず、丁寧な対応を続けましょう。敷地の外に出てもすぐにタバコを吸ったり、電話をかけたりしないように気をつけます。もう見られていないだろうと油断をしないように。

【面接後の退室】

▽面接が終わったら、椅子に座ったまま「本日はありがとうございました」など面接のお礼を伝え、一礼する

▽立ち上がり、椅子を元の位置に戻す

▽椅子の横に立って再度一礼し、ドアの手前まで移動する

▽面接官のほうに向き直り、「失礼いたします」と挨拶して、一礼する

▽ドアを開けて退室し、静かにドアを閉める

面接官も一緒に退室し、玄関まで見送ってくれる場合もあります。その場合は玄関で「本日はありがとうございました」とお礼を伝え、「失礼いたします」と一礼して玄関を出ましょう。終始にこやかに気持ちよく応対することで、プラスの印象を与えることができます。

コートは基本的に建物の外に出たら身に着けます。面接官や職員から「寒いですから外に出る前に上着を着てください」など気遣いがあった場合は、「お気遣いありがとうございます。それでは失礼いたします」と声をかけてからその場で着ましょう。

面接成功の極意③面接は双方向の会話。暗記ではなく自分の言葉で話す

面接で質問されそうなことの回答を丸暗記して、一方的に話さなくてはと思い込んでしまうと、コミュニケーションが成り立ちません。面接ではまず、相手の話をよく聞くことを意識しましょう。

質問の内容をよく聞いて回答すれば、質問からずれた答えを返してしまうなどのよくある失敗を避けることができます。

質問に対しては、結論→理由→具体例の流れで簡潔に答えることを意識すると、面接官とうまく会話のキャッチボールができます。複数のエピソードを話したい場合も2つまでに絞るなどして、回答は話が長くならないように意識しましょう。

トーク例

「結論から言いますと◎◎です。理由は●●です。具体的には~~していきたいと思っています」
「2点、意識していることがあります。1つ目は~」

転職Q&A:面接でやってしまいがちなNGポイントは?「退職理由を聞かれて現職の不満を言ってしまう」

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面接官に質問する

面接は選考の場だけではなく、応募者が知りたいことを確認する場でもあります。タイミングと聞き方に配慮すればマナー違反にならないので、積極的に質問してみましょう。

質問のタイミングは、面接の終盤に「何か質問はありますか?」と促されたときがベストですが、それがなかった場合は、面接の最後に「質問してもよろしいでしょうか」と声をかけてみましょう。質問するときは「恐れ入りますが」「教えていただきたいのですが」とクッション言葉を使うと丁寧です。

労働条件の確認は大切ですが、面接の段階であまりに詳しく質問すると相手も身構えてしまいます。どうしても残業や夜勤ができないなど働き方に制限がある場合以外は、面接時よりも内定後の条件提示の際に、担当者から詳しく教えてもらうのがスマートです。

トーク例:給与を尋ねたい

「恐れ入りますが、条件面の提示はいつ頃か教えていただけますか」

面接官は詳細の給与額を回答できない場合があります。面接の時点ではいつのタイミングで誰から聞くことができるのかを確認するとよいでしょう。

トーク例:残業の目安を知りたい

「教えていただきたいのですが、募集要項に残業ありと記載れていましたが、特定の時期や曜日に発生するのでしょうか」

残業の記載は募集要項(求人票)に記載されている情報をもとに、確認する聞き方にするとよいでしょう。

面接前日・当日 直前チェックシート

面接前日・当日のチェックポイントをまとめたリストを、下のリンクからダウンロードできます。A4一枚で印刷できるので当日持っていくのもおすすめ。面接の前にぜひ活用ください。

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面接成功のポイントはすべて、自分の身だしなみ・行動・言動が、相手に不快感を与えていないかどうかで判断できます。細かい作法を覚えるのではなく、お互いが気持ちよくコミュニケーションをとれるように気遣いするつもりで、面接の準備を進めてみましょう。

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監修者 カイゴジョブ編集部

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