履歴書や職務経歴書を準備するとき、特に悩むのが「志望動機」の欄ではないでしょうか。
「給与や待遇がいいから」「家から近いから」が動機の主要な理由だけだと、熱意が伝わるか不安……。
そんな方に向けて、志望動機を書く際に押さえておきたいポイント、失敗しがちな例、例文、そして具体的なステップを使って、“自分の言葉で伝わる”志望動機のつくり方をご紹介します。
本記事で紹介する内容は、医療福祉(看護、理学療法、作業療法、リハビリテーション、障害福祉、相談支援、医療事務など)で働く方にも参考になるものです。
志望動機を書くときに意識したい2つのポイント
志望動機を書く際には、特に以下の2点をしっかりおさえることが重要です。
● なぜその「業界」で働きたいのか
看護、介護、リハビリなど、あなたが選んだ医療福祉の“業界そのもの”への思いや志があるかどうかを、勤務先は重視します。
業界の意義や社会貢献性と結びつけて、「自分がどのような体験・価値観からこの業界に惹かれたのか」を自分の言葉で語れると、説得力が増します。
単なる“職としての選択”ではなく、「その分野である必然性」や「どんな形で貢献したいか」まで含めて考えてみましょう。
● なぜその「職場」を選んだのか
同じ業界内でも、施設形態や方針、理念、サービス内容、地域性、規模などは多様です。どこを特徴として捉えて選んだのかを示すことで、「ただ応募先を探しただけではない」ということが伝わります。
そのためには、事業所の公式サイトやパンフレットを確認し、制度や方針をチェックしておきましょう。たとえば、チームケアの取り組み方針、リハビリの考え方、在宅支援や地域包括ケア、障害者支援への取り組みなどです。
こうした情報と自分の経験や考えが重なる部分を見つけておくと、志望動機に具体性と説得力が増します。
失敗例から学ぶ:こんな志望動機はNG!
以下のようなパターンは避けたほうが無難です。
| NG例 | 理由 |
|---|---|
| 文が短すぎる | 例えば「家から近いからです」「安定している業界だからです」だけでは熱意や思いが伝わりにくく、採用担当者からは「本気度に欠ける」と見なされてしまうことがあります。 |
| 読みにくい文章・字・書き方 | 誤字脱字・字が汚い・紙の汚れなど、第一印象でマイナスになることがあります。丁寧さが伝わるようにしましょう。 |
| 条件面ばかりを書く(給与、勤務時間、福利厚生) | 条件面だけが動機だと、「他にもっといい条件があればそちらに行くのでは」と不安を与えてしまいます。 |
| 業務負荷の少なさや身体的負荷など“楽なほう”を重視する表現 | 医療福祉の現場では、ある程度の負担を伴う業務は避けられません。 その負担を避けることだけを志望動機の中心にしてしまうと、「チームで信頼して働けるか」「長く続けられるか」といった点で、不安を持たれる可能性があります。 |
インターネット上にある例文使用の落とし穴とは?
ネットにある例文をそのまま使うと、あなた自身の言葉ではないため、応募先には「型どおり」「使い回し」と受け取られる可能性があります。
また、他の応募者と似た内容になることで差別化しにくくなり、印象が薄くなる恐れがあります。
「例文の構成・流れ」を参考にするのはとても有効ですが、内容は自分の経験・思い・応募先情報を反映させてオリジナルのものにするようにしましょう。
志望動機を一緒に作ってみよう!
ここからは、具体的なステップで「自分の志望動機」を形にしていく方法を紹介します。
Step 1:要点を整理してみる
まず、自分自身と応募先に関する情報を書き出し、下記の表のように整理してみましょう。
・あなた自身に関すること
| テーマ | 内容の例 |
|---|---|
| 医療福祉分野を志したきっかけ | 家族の介護経験、学校で学んだこと、ボランティア経験、これまでの実務で患者/利用者との関わりで感じたこと など |
| 仕事でやりがいを感じること | 患者/利用者の改善や笑顔を見た時、自分が支援・ケア・治療などで役に立てた実感、チーム医療/協働での成果 など |
| 印象に残っている経験・成果 | 実績・成功体験・困難を乗り越えた事柄など、応募先で活かせそうなもの |
・応募先に関すること
| テーマ | 内容の例 |
|---|---|
| 理念・方針 | 「地域包括ケア」「患者中心のケア」「障害者の自立支援」「チーム医療を重視」など、応募先ホームページやパンフ等から読み取れる理念 |
| 施設/事業所の特徴 | 規模・施設形態(病院・クリニック・訪問看護・デイサービス・障害者支援施設等)、地域性、設備、研修制度、チーム構成など |
| なぜその特徴が自分に合っているか | 自分の経験や価値観と重なる部分、働き方・キャリアビジョンとの整合性など |
Step 2:構成にあてはめてみる
以下のような例文の型に、自分の要点を埋めていきます。
【例文の型】
私は、~(医療福祉に関連する原体験やエピソード)をきっかけに、この業界で働きたいと思うようになりました。
貴事業所(病院/施設名)の~(理念や特徴)に魅力を感じ、応募させていただきました。
私がこれまでに~(やりがいを感じた経験・成果)を通じて培ってきた経験を、貴事業所で活かし、長く貢献していきたいと考えております。
例文1:経験と施設の特徴を重視したパターン
私はこれまで、理学療法士として急性期・回復期の病院で勤務し、患者様の機能回復および日常生活の自立支援に携わってまいりました。特に整形外科領域での経験が長く、術後の機能回復プラン作成と患者様・ご家族とのコミュニケーションを大切にしてきました。
貴院のリハビリ部門が、最新の機器を導入しながら、患者様の「生活の質」を重視したアプローチを行っている点に非常に魅力を感じ、応募いたしました。
私はこれまでの経験で培った機能評価やチームとの連携力を活かし、患者様が住み慣れた生活にできるだけ早く戻られるよう、貢献していきたいと考えております。
例文2:理念との共感を重視したパターン
私は大学時代にボランティアで高齢者・障害者の支援活動に関わる中で、人が抱える“暮らしの困りごと”に寄り添うことの大切さを強く感じ、そういった方々と直接触れ合える介護業界を志望するようになりました。
ホームページを拝見し、「利用者中心のケア」を掲げておられること、「地域包括ケア」を重視されていることに深く共感し、応募いたしました。
これまで、訪問介護の業務を続ける中で、利用者様が「自分でできた」という喜びを共に分かち合えた経験があり、その経験を活かして貴事業所に貢献したいと考えております。
まとめ
- 志望動機は「思い・価値観・経験」を伝える重要な要素
- インターネット例文は参考程度にとどめ、自分の経験や価値観を反映する
- 応募先の特徴や理念を調べ、「ここで働きたい理由」を具体的に示す
- 長く続けたい・チームで働きたい・成長したいなど、プラスの姿勢を盛り込む
こうした工夫を意識することで、説得力のある志望動機につながります。
監修者 ウェルミージョブ編集部
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