有料老人ホームの平均給料は?収入アップの秘訣と資格別の相場

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有料老人ホームの平均給料は?収入アップの秘訣と資格別の相場

「有料老人ホームの給料はいくら?」「今の収入をもっと増やしたい」と、疑問や悩みを抱えていませんか?この記事では、最新データに基づく給料や、施設の種類による給料の違いを解説します。さらに、資格別の平均給料や好待遇な求人の見分け方など、収入不安を解消するための具体策を紹介します。

有料老人ホームの給料はどれくらいか

有料老人ホームで働く介護職員の給料は、雇用形態や地域、資格の有無によって変動します。ここでは、厚生労働省のデータに基づいた平均給料を解説します。あなたの今の給料や将来の目標設定に役立つ情報を提供します。

介護職員の給料を厚生労働省のデータで解説

厚生労働省の最新の調査によると、特定施設入居者生活介護事業所(有料老人ホームを含む)で働く常勤の平均給与額は、月額361,000円となっています。この金額は基本給(月額)に加えて、夜勤や資格などの「各種手当」と、賞与などの「一時金(月割り)」を含んだ総支給額の平均です。そのため、夜勤の回数や保有資格、施設ごとの介護職員等処遇改善加算(以下、処遇改善加算)の取得状況によって、実際の給料には幅がある点に留意しておきましょう。

※出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p129)

雇用形態別(常勤・非常勤)の給料比較

働き方によっても給料は大きく変わります。厚生労働省のデータに基づく、有料老人ホームにおける常勤と非常勤の平均給与額は以下の通りです。

雇用形態 平均給与額
常勤(正社員など) 月額361,000円
非常勤(パート・アルバイトなど) 月額161,770円
時給換算:約1,575円

パートの場合でも、夜勤や早朝・深夜帯の勤務に入れば各種手当が加算されるため、勤務条件によっては、収入を増やすことも可能です。安定した月給や賞与を求めるなら正社員、時間や曜日の融通を重視するならパートなど、希望に合わせて選びましょう。

※出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p131)

有料老人ホームの給料と運営母体の関係

介護職の給料は、施設の「運営母体」によっても大きく変わります。厚生労働省のデータによると、特定施設入居者生活介護事業所で働く常勤者の平均給与額は、運営母体別に以下のようになっています。

  • 営利法人(株式会社など):373,190円
  • 医療法人:349,550円
  • 社会福祉法人:328,230円

このように、民間企業である営利法人が運営する施設が最も平均給与額が高い傾向にあります。大手企業が運営する有料老人ホームは、給与制度や福利厚生が整備されているケースもあり、その影響が平均給与額に反映されている可能性があります。求人を比較する際は、どのような法人が運営しているかにも注目してみましょう。

※出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p137)

有料老人ホームの種類で給料と働き方は変わるか

有料老人ホームには、大きく分けて「介護付き」「住宅型」「健康型」の3種類があり、施設によって入居者さんの介護度や提供するサービス内容が異なります。

実は、公的な調査において「施設の種類ごと」の明確な平均給与額のデータは公表されていません。そのため、「自分の希望する給料に見合う働き方かどうか」を施設ごとに比較・理解することが、職場選びでは非常に重要になります。

ここでは、全国的に数が少なく求人も限られる「健康型」を除き、募集の大半を占める「介護付き」と「住宅型」の2つに絞って、給料の傾向と働き方の関係を解説します。

※出典:厚生労働省「有料老人ホームの現状と課題について(p3)

介護付き有料老人ホームの給料と働き方の特徴

介護付き有料老人ホームは要介護度の高い方も多く入居するため、食事や入浴、排泄介助といった「身体介護」が業務の中心となります。体力的な負担が大きくなりやすい分、住宅型に比べて基本給や夜勤手当などの給料が高めに設定されているのが特徴です。また、24時間体制で手厚いケアが求められるため正社員としての採用が多く、しっかりと稼いで収入を安定させたい方に向いています。

住宅型有料老人ホームの給料と働き方の特徴

住宅型有料老人ホームは比較的自立した方が多く、安否確認や生活援助が主な業務となります。入居者さんが本格的な身体介護を必要とする場合は外部の訪問介護サービスを利用することが多いため、施設職員の身体的な負担は少なめです。その分、給料は介護付きと比べると若干低くなる傾向がありますが「体力的な負担を抑えて長く働きたい」「接遇スキルを活かしたい」という方には働きやすい環境です。

施設の種類ごとの給料と働き方の比較表

それぞれの平均給与額と働き方の違いを表にまとめました。希望する「給料と負担のバランス」との比較検討にお役立てください。

項目 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム
主な仕事内容 身体介護(食事・入浴・排泄など)、生活援助(掃除・洗濯など)など 生活援助(掃除・洗濯など)、レクリエーション企画、安否確認など
平均給与額 比較的高め
(施設として処遇改善加算を取得しやすく、手当が還元されやすいため)
平均的
(外部訪問介護事業所に所属する職員が加算対象となるケースが多く、手当が抑えられやすいため)
身体的負担 高め 低め〜中程度
求められるスキル 専門的な介護技術、体力 接遇スキル、コミュニケーション能力
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有料老人ホームで給料を上げる具体的な方法

有料老人ホームで働く魅力の一つは、努力次第で収入アップを目指しやすい環境があることです。そのためには、個人のスキルアップだけでなく、国が定める加算制度の活用も重要になります。ここでは、具体的な3つのアプローチについて詳しく解説します。

介護の資格取得による給料の違い

給料を上げる方法の一つは、介護の資格取得です。厚生労働省のデータを見ると、無資格者よりも有資格者のほうが、平均給与額が高い傾向にあることがわかります。

以下の表は、特定施設入居者生活介護事業所で働く常勤者の、保有資格別の平均給与額と勤続年数などの厚生労働省のデータです。

保有資格 平均給与額(月額) 平均勤続年数
保有資格なし 286,210円 4.7年
介護職員初任者研修 378,240円 7.5年
実務者研修 337,560円 5.9年
介護福祉士 373,230円 9.6年

厚生労働省のデータ上は「介護職員初任者研修」の平均給与額が実務者研修や介護福祉士よりも高く出ていますが、これは初任者研修保持者の「実労働時間」が一番長いことや、実務者研修保持者に比べて「平均勤続年数」が長いこと(ベテラン層が多いこと)が影響している可能性があります。

無資格から有資格者になることで、月給ベースで大きな収入アップが見込めます。基本的には同じ労働条件であれば、上位資格へステップアップするほど資格手当の額が高くなり、処遇改善加算でも高く評価されます。そのため、キャリアアップしていくことが効率的な給料アップにつながります。

※出典:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果(p162)

夜勤や役職手当の有無と給料への影響

夜勤手当や役職手当も、月収を引き上げる重要な要素です。有料老人ホームでは、夜勤の回数に応じて手当が加算されるため、夜勤に多く入ることで効率的に収入アップを目指せます。また、ユニットリーダーや介護主任などの役職に就くことで支給される役職手当も、基本給の底上げにつながります。施設によって1回あたりの夜勤手当の金額や、役職ポストの数、昇進の基準は大きく異なります。

特に複数の施設を展開する大手法人などは、役職のポストも豊富でキャリアアップしやすい傾向にあるため、求人を選ぶ際は「手当の規定」や「管理職への昇進ルート」が整っているかを確認しましょう。

処遇改善加算が給料にどう反映されているか

介護職員の給料を底上げするために国が設けている「処遇改善加算」は、収入アップに大きく影響する重要な制度です。この加算をしっかりと取得している施設を選ぶことがポイントになりますが、加算の金額や職員への配分方法は、施設によって大きく異なります。

基本給に組み込まれる場合や、毎月の手当として支給される場合、あるいは賞与(一時金)としてまとめて支給される場合など、還元される形はさまざまです。求人票や面接では、「処遇改善加算をどのような形で職員に還元しているか」を必ず確認しましょう

※出典:厚生労働省「介護職員の処遇改善:TOP・制度概要

給料がよく働きやすい有料老人ホームを見つけるポイント

求人票に記載されている表面的な給料だけを見て転職先を決めるのは危険です。長く安定して働くためには、給料の高さだけでなく「仕事の負担とのバランス」を総合的に判断する必要があります。ここでは、後悔しない施設選びのポイントを解説します。

求人票で給料が高い施設を見分けるチェックリスト

本当に給料が高く、将来的な昇給も見込める施設を見極めるために、求人票では以下のポイントをチェックしましょう。

  • 基本給と手当の内訳:総支給額だけでなく「基本給」がしっかり高く設定されているかを確認します。基本給は賞与や退職金の計算基準になるため非常に重要です。(各種手当だけで月給を高く見せかけている求人には注意が必要です)
  • 処遇改善加算の取得状況:「処遇改善加算」を取得し、職員の給料に還元している旨が明記されているか確認します。
  • 賞与の実績:「年2回・計〇か月分(前年度実績)」といった過去の支給実績が具体的に記載されているか確認します。
  • 運営母体の規模:大手企業や医療法人など、経営基盤が安定している法人は給料制度や福利厚生が充実している傾向にあります。

給料の割にきつくないか仕事内容と照らし合わせる

給料が高くても、その分仕事の負担が重すぎると長く続けるのは難しくなります。給料に見合った「働きやすさ」を判断するためには、以下の点を確認しましょう。

  • 入居者さんの平均要介護度:要介護度が高いほど身体介助の頻度が増えるため、自分の体力やスキルに見合っているか確認します。
  • 人員配置の余裕:「3:1(入居者さん3人に対し職員1人)」の法定基準よりも手厚い人員配置(2.5:1や2:1など)を行っている施設は、職員一人あたりの業務負担が軽減されます。
  • 残業時間と夜勤体制:月平均の残業時間や、夜勤時の職員人数(休憩がしっかり取れる体制か)を確認します。

こうしたリアルな内部情報は、求人票の文字だけでは読み取りにくいことも少なくありません。気になる施設があれば実際に見学で雰囲気を確認したり、介護専門の転職エージェントを活用して情報収集したりするのが、バランスのよい職場を見つける秘訣です。

有料老人ホームの給料に関するよくある質問(FAQ)

Q.未経験・無資格でも有料老人ホームで働けますか?無資格だと給料は低いのでしょうか?

A.はい、未経験・無資格でも働くことは可能です。ただし、資格手当がつかない分、有資格者と比較すると給料は低くなる傾向にあります。

しかし、最初から高収入を諦める必要はありません。多くの有料老人ホームでは、働きながら受講費用の補助などが受けられる「資格取得支援制度」を設けています。まずは無資格から現場に入り、こうした制度を活用して「介護職員初任者研修」などを取得することで、着実に資格手当による給料アップが可能です。実務経験を積みながら、キャリアと収入の両方を伸ばしていきましょう。

Q.介護職の給料は、今後上がる見込みはありますか?

A.はい、制度改正や介護報酬改定の動向によって左右されますが、上昇傾向が続いています。政府は介護分野の人材確保を重要課題としており、継続的な手当の拡充や介護報酬改定を通じて、給料の底上げを推進しています。特にスキルや経験、資格を持つ職員への待遇が手厚くなる傾向にあるため、長くキャリアを積むほど着実な給料アップが期待できるでしょう。

この記事では、有料老人ホームの給料や働き方の違い、収入アップの具体的な方法について解説しました。収入を増やす鍵は「介護福祉士」などの資格取得と、処遇改善加算をしっかり還元している施設を選ぶことです。記事を参考に「給料」と「働きやすさ」のバランスが取れた理想の職場を見つけましょう。

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ウェルミーマガジン編集部

執筆者:ウェルミーマガジン編集部

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