就労支援員の年収は?平均額や年収アップの方法を解説

最終更新日
就労支援員の年収は?平均額や年収アップの方法を解説

人の役に立ちたいという志を持って福祉業界への転職を検討していても、生活を支えるための年収がどの程度なのか不安に感じる方は少なくありません。特に異業種からの転職や、現在の福祉現場からのキャリアアップを考えている方にとって、給与の水準は重要な判断材料でしょう。

この記事では、データに基づいた就労支援員の年収相場や年収を上げるための方法などについて解説します。

就労支援員の年収はいくら?

近年は、処遇改善加算の影響で、福祉業界の給与水準は一定の引き上げが図られています。ここでは、データに基づいた就労支援員の年収相場について解説します(下記の情報は、厚生労働省の「令和6年度障害福祉サービス等従事者処遇状況等調査 調査結果報告書(p76)」を参照しています)。

月額給与から見る想定年収

令和6年度の厚生労働省の調査によると、常勤で働く就労支援員の平均給与額は月額328,710円(基本給・諸手当・一時金を含む)となっています。年収に換算すると約394万円です。ただし、あくまで平均値であり、実際の給与水準は施設の規模や運営主体、地域、経験年数、保有資格などによって大きく異なります。

就労支援員と介護職・生活支援員の年収比較

就労支援員は、身体介助が中心となる介護職や生活支援員と比べて、夜勤が少ない傾向にあります。そのため、夜勤手当による収入の上乗せは限定的になりやすい一方で、日勤中心の働き方がかないやすい点が特徴です。ただし、年収は基本給や各種手当、勤務先の給与体系によって変動します。実際に厚生労働省のデータを基に平均給与額を比較すると、下表のとおり、介護職員や生活支援員との間に大きな乖離は見られない結果となっています。

職種 平均給与額(月額) 想定年収
就労支援員 328,710円 約394万円
介護職員 327,720円 約393万円
生活支援員 337,710円 約405万円

施設形態別の特徴と給与傾向

就労支援員が働く施設には、就労移行支援や就労継続支援など複数の形態があります。ここでは、施設ごとの特徴や給与の傾向を解説します。

就労継続支援A型・B型の特徴

就労継続支援には、「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」があり、それぞれ事業の仕組みや支援内容に違いがあります。就労継続支援A型は、利用者さんと雇用契約を結んだうえで働く形態であり、事業所には労務管理や生産活動の運営が求められます。一方、就労継続支援B型は、雇用契約を結ばず、一人ひとりの体調や特性に配慮しながら、比較的柔軟な働き方を支援する福祉的側面が強い傾向にあります。

職員の給与傾向については、A型・B型という区分だけで一概に判断することはできません。運営法人の規模や地域、事業所の収益状況、各種加算の取得状況、役職や勤務形態などによって異なります。

就労移行支援で働く職員の給与傾向

一般企業への就職を目指す方をサポートする就労移行支援は、民間企業が運営しているケースも多いです。給与水準は法人や地域による差が大きいものの、就労継続支援などの他サービスと同程度か、事業所によっては比較的給与水準が高めに設定されていることが多いのが特徴です。企業との連携や就職支援の実績が評価対象となり、独自の手当制度を設けている法人も見られます。

※出典:厚生労働省「令和5年障害福祉サービス等経営実態調査結果(p28)」

就労支援員などの求人情報はこちら

就労支援員が年収を上げるための方法

就労支援員が年収を上げる方法には、役職へのキャリアアップや資格取得などがあります。日々の支援経験を積みながら、マネジメント業務への挑戦や専門資格の取得などを通じて、自身の市場価値を高めていくことが大切といえるでしょう。

サービス管理責任者を目指す

給与アップを目指す方法の一つとして、サービス管理責任者へのキャリアアップがあります。サービス管理責任者は、個別支援計画の作成や支援全体の管理、多職種との連携などを担う重要なポジションです。

責任範囲が広がる分、役職手当や資格手当が支給される場合もあり、給与水準が上がるケースがあります。ただし、一定の実務経験と研修の修了が必要になるため、目指す際は最新情報を確認しましょう。

社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を取得する

社会福祉士や精神保健福祉士などの国家資格を取得することも、給与アップにつながる可能性があります。これらの資格は専門性の証明となるため、事業所によっては資格手当の対象になる場合があります。

また、資格保有者は相談支援業務やマネジメント業務を任されるケースもあり、昇進や転職時の評価につながることもあるでしょう。資格手当の有無や支給額は法人によって異なるため、求人票や面接時に確認しておくと安心です。

令和6年度報酬改定による処遇改善の動向

障害福祉サービスに従事する職員の給与は、国の報酬改定や処遇改善制度の影響を受けます。令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定では、福祉・介護職員の処遇改善に関する加算制度の見直しが行われました。

具体的には、従来の「福祉・介護職員処遇改善加算」「福祉・介護職員等特定処遇改善加算」「福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算」が一本化され、新たに「福祉・介護職員等処遇改善加算」として再編されています。こうした見直しにより、事業所が賃金改善や職場環境の整備に一体的に取り組みやすい仕組みへ変更されました。また、加算率の引き上げも実施されており、障害福祉の現場で働く職員の処遇改善が進められています。

求人票や給与明細を見る際は、「処遇改善手当」の有無や基本給への反映状況などを確認することが大切です。

※出典:厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容(p5)」

未経験から就労支援員を目指す際の注意点

給与の数字だけを見て職場を選ぶと、入職後のミスマッチにつながる可能性があります。特に未経験の場合は、求人票に記載されている給与条件だけでなく、実際の業務内容や勤務体制、職場環境まで丁寧に確認することが重要です。安心して長く働き続けるために、事前に確認しておきたいポイントを整理しました。

求人票でチェックしたい給与条件と福利厚生

求人票を見る際は、月給額だけでなく、基本給や各種手当、賞与実績などの内訳も確認することが大切です。特に、住宅手当や家族手当、通勤手当、資格手当などの有無は、実際の生活や将来的な収入に影響する場合があります。

また、退職金制度や研修制度、資格取得支援制度など、長期的に働きやすい環境が整っているかも重要なポイントです。求人票だけではわかりにくい部分もあるため、面接や職場見学の際に確認しておくと安心でしょう。

業務内容や働き方とのバランスを確認する

就労支援員は、利用者さんへの支援だけでなく、支援記録の作成や関係機関との連携、企業訪問などを担当することもあります。事業所によって担当業務の範囲や忙しさが異なるため、自分に合った働き方ができるかを確認することが大切です。

また、残業時間や休暇の取得状況、職員配置などによっても働きやすさは変わります。見学時には職場の雰囲気や職員同士の連携状況なども確認し、無理なく働き続けられる環境かを総合的に判断しましょう。昇給制度やキャリアパスが整っている事業所であれば、経験を積みながら長期的な収入向上につながる可能性もあります。

就労支援員の年収に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、就労支援員の年収や働き方に関して、よくある質問をQ&A形式で整理しました。実際の待遇や制度は事業所によって異なるため、あくまで一般的な傾向として参考にしてください。

Q.無資格・未経験でも年収アップは目指せますか?

A.無資格・未経験で入職した場合、最初から高年収を得るケースは多くありません。ただし、実務経験を積みながら資格取得や役職へのキャリアアップを目指すことで、年収が上がる可能性もあります。昇給制度や評価制度は法人によって異なるため、求人票や面接時に確認して事前に把握しておくと、将来的なキャリアや収入面の目標を立てやすくなるでしょう。

Q.公務員として雇用される場合の就労支援員は安定した給与を得やすいですか?

A.自治体が運営する福祉施設などで働く場合は、公務員の給与体系が適用されることがあります。民間事業所と比べて給与が高いとは限りませんが、定期昇給制度や各種手当、退職手当制度などが整備されている場合があります。目指す場合は、各自治体の募集要項を確認しましょう。

Q.就労支援員は副業できますか?

A.副業の可否は、勤務先の就業規則や雇用契約によって異なります。働き方の多様化により、副業を認めている法人もありますが、すべての事業所で許可されているわけではありません。そのため、副業を検討する際は、事前に就業規則や職場のルールを確認することが重要です。

また、副業を行う場合は、本業に支障が出ないよう、体調管理や労働時間のバランスにも配慮する必要があります。

この記事では、就労支援員の年収相場や施設ごとの傾向、年収を上げるための方法、そして令和6年度の報酬改定に伴う賃上げの動向などについて解説しました。就労支援員は、社会貢献度が高く、やりがいのある職種です。この記事を参考に、まずは最新の求人情報を確認し、情報収集から始めてみましょう。

関連キーワード

ウェルミーマガジン編集部

執筆者:ウェルミーマガジン編集部

介護・医療・障害福祉・保育に関連するお役立ち情報や楽しいコンテンツを随時発信中!みなさんの『自分に合った「ここで働きたい!」に出会える』を目指します。求人サイト<ウェルミージョブ>は会員登録数180万!

就労支援員などの求人情報はこちら

関連記事