失業手当はいくらもらえる?受給期間や計算方法を解説

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失業手当はいくらもらえる?受給期間や計算方法を解説

転職を検討している医療・福祉従事者にとって、失業手当が「いくらもらえるか」は重要なポイントです。雇用保険の基本手当として支給される失業手当は、離職前の賃金や年齢、勤続年数によって差が出ます。

この記事では、失業手当の受給額や受給期間、具体的な計算方法について解説します。

失業手当とは

「失業手当」は、雇用保険制度における「基本手当」のことで、失業中の生活を支援しつつ、再就職を促すためのものです。医療・福祉従事者が転職する際は、この制度を正しく理解すれば、安心してキャリアチェンジの準備を進められます。

雇用保険制度の概要と失業手当の位置づけ

雇用保険制度は、労働者が失業した際の生活の安定と早期再就職を支援する社会保険制度です。この制度では、失業手当の他にも再就職手当や就業促進定着手当など、さまざまな給付が用意されています。

失業手当の支給を受けるためには、離職前の2年間に被保険者期間が通算して12か月以上必要です。ただし、会社都合退職や病気やケガで働けなくなったなどの正当な理由のある自己都合退職の場合は、離職前の1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば受給資格を得られます。

失業手当の支給期間の詳細

失業手当の受給には条件があり、支給期間も離職理由や年齢、雇用保険の加入期間によって異なります。

受給資格の条件と離職理由による違い

離職理由は大きく「自己都合退職」と「会社都合退職」に分類され、それぞれで給付期間が異なります。

自己都合退職の失業手当は、退職日により給付開始時期が異なります。令和7年4月1日以降の退職は給付制限1か月、令和7年3月31日以前の退職は2か月です。また、過去5年以内に受給資格を2回以上得ている場合は、給付制限が3か月になります。ただし、自己都合退職の理由が正当なものなら(例えば、病気やケガで働けなくなったなど)、給付制限はなく、待機期間(7日間)が満了すると、すぐに支給対象となります。

会社都合退職(解雇、倒産、退職勧奨等)の場合は、7日間の待機期間後すぐに給付が開始されます。

年齢・勤続年数別の支給日数一覧表

失業手当の支給日数は、離職理由、年齢、雇用保険の被保険者期間によって決まります。

自己都合退職の場合の支給日数は以下の通りです。(※出典:ハローワーク)

離職前の被保険者期間 給付日数
1年以上~10年未満 90日
10年以上~20年未満 120日
20年以上 150日

会社都合退職の場合は、以下のように年齢と被保険者期間の組み合わせで支給日数が決まります。

(※出典:ハローワーク)

年齢 離職前の被保険者期間
1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日
30歳以上35歳未満 120日 180日 210日 240日
35歳以上45歳未満 150日 240日 270日
45歳以上60歳未満 180日 240日 270日 330日
60歳以上65歳未満 150日 180日 210日 240日
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具体的な失業手当の計算方法

失業手当の金額は、賃金日額と給付率をもとに計算されます。医療・福祉従事者の実例を挙げながら、計算方法を説明します。

賃金日額と失業手当日額の計算方法

1日あたりの失業手当の支給額(基本手当日額)は、退職前6か月間の給料をもとにした「賃金日額」に、年齢ごとの「給付率」を掛けて計算します。

賃金日額は、離職前6か月に支払われた賃金(賞与を除く)の合計を 180 日で割って算出します。例えば、月給25万円の看護師が離職した場合、25万円×6か月÷180日=約8,333円が賃金日額です。この賃金日額には、基本給の他に各種手当(夜勤手当、職務手当等)も含まれます。

基本手当日額の給付率は、賃金日額の水準によって45%~80%の範囲で設定されており、賃金が低いほど給付率が高くなる仕組みです。

令和7年8月1日以降の給付率の詳細は以下の通りです。(※出典:厚生労働省)

賃金日額 給付率 基本手当日額
離職時の年齢が 29歳以下
3,014 円以上 5,340 円未満 80% 2,411 円~4,271 円
5,340 円以上 13,140 円以下 80%~50% 4,272 円~6,570 円
13,140 円超 14,510 円以下 50% 6,570 円~7,255 円
14,510 円(上限額)超 7,255 円(上限額)
離職時の年齢が 30~44歳
3,014 円以上 5,340 円未満 80% 2,411 円~4,271 円
5,340 円以上 13,140 円以下 80%~50% 4,272 円~6,570 円
13,140 円超 16,110 円以下 50% 6,570 円~8,055 円
16,110 円(上限額)超 8,055 円(上限額)
離職時の年齢が 45~59歳
3,014 円以上 5,340 円未満 80% 2,411 円~4,271 円
5,340 円以上 13,140 円以下 80%~50% 4,272 円~6,570 円
13,140 円超 17,740 円以下 50% 6,570 円~8,870 円
17,740 円(上限額)超 8,870 円(上限額)
離職時の年齢が 60~64歳
3,014 円以上 5,340 円未満 80% 2,411 円~4,271 円
5,340 円以上 11,800 円以下 80%~45% 4,272 円~5,310 円
11,800 円超 16,940 円以下 45% 5,310 円~7,623 円
16,940 円(上限額)超 7,623 円(上限額)

また、金額を決める際の年齢は「退職日」が基準になる点にも注意が必要です。 たとえば、29歳11か月で退職した場合は「30歳未満」の計算式が適用されます。その後、受給中に誕生日を迎えて30歳になったとしても、金額(給付率)が変わることはありません。

基本手当日額には年齢ごとに上限額と下限額が設定されています。令和7年8月1日以降の上限額と下限額は以下の通りです。(※出典:厚生労働省)

【上限額】

離職時の年齢 基本手当日額の上限額(円)
変更前 変更後
29歳以下 7,065 7,255
30~44歳 7,845 8,055
45~59歳 8,635 8,870
60~64歳 7,420 7,623

【下限額】

年齢 基本手当日額の下限額(円)
変更前 変更後
全年齢 2,295 2,411

医療・福祉従事者の失業手当計算例

医療・福祉従事者の実例を基に、失業手当の計算方法を紹介します。

【計算例1:看護師(35歳、勤続10年、自己都合退職)】

月給30万円(夜勤手当込み)の場合:

  • 賃金日額:30万円×6か月÷180日=10,000円
  • 基本手当日額:10,000円×60%=6,000円
  • 支給日数:120日(被保険者期間10年以上20年未満)
  • 支給総額:6,000円×120日=720,000円

【計算例2:介護福祉士(28歳、勤続5年、会社都合退職)】

月給22万円の場合:

  • 賃金日額:22万円×6か月÷180日=7,333円
  • 基本手当日額:7,333円×70%=5,133円
  • 支給日数:120日(30歳未満、被保険者期間5年以上10年未満)
  • 支給総額:5,133円×120日=615,960円

【計算例3:理学療法士(42歳、勤続15年、自己都合退職)】

月給28万円の場合:

  • 賃金日額:28万円×6か月÷180日=9,333円
  • 基本手当日額:9,333円×65%=6,067円
  • 支給日数:120日(被保険者期間10年以上20年未満)
  • 支給総額:6,067円×120日=728,040円

なお、これらの計算例は概算であり、実際の給付額は賃金日額の詳細な計算と、その時点での給付率テーブルによって決定されます。正確な金額を知りたい場合は、離職前にハローワークで相談することをお勧めします。

この記事では、失業手当の受給額や期間、計算方法について、医療・福祉従事者の視点を交えて解説しました。失業手当は離職前の賃金や年齢、勤続年数によって大きく異なるため、仕組みを正しく理解しておくことが、安心した転職活動につながります。

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ウェルミーマガジン編集部

執筆者:ウェルミーマガジン編集部

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