認定こども園への就職や転職を考えている方のなかには、待遇や年収が気になる方も多いのではないでしょうか。特に、保育士と幼稚園教諭の資格を両方持つ方や、今の職場の給料に不満を持つ方は、具体的な数字と将来の見通しを知りたいはずです。
この記事では、認定こども園で働く職員の給料について徹底解説します。
認定こども園の給料は実際どれくらい?
認定こども園の給料水準は、施設の種類や地域、そして勤続年数によって変動しますが、国の統計データから具体的な相場を知ることができます。まず、公的なデータをもとに、認定こども園を含む福祉施設で働く職員の平均給与、キャリアパスによる給料の推移を見ていきましょう。
最新の公的データから見る認定こども園職員の平均年収
こども家庭庁の統計によると、保育士全体の平均給与は上昇傾向にあります。認定こども園の職員(保育教諭)も、この傾向に沿っています。平均年収(賞与含む)は年度によって変動するため、最新の「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」を参照してみてください。
| 職種 | 私立(平均年収※賞与含む) | 公立(平均年収※賞与含む) |
|---|---|---|
| 1 園長(施設長) | 758万円 | 758万円 |
| 2 副園長 | 615万円 | 720万円 |
| 3 教頭 | 576万円 | 708万円 |
| 4 主幹保育教諭 | 528万円 | 636万円 |
| 5 指導保育教諭 | 480万円 | 564万円 |
| 6 保育教諭 | 384万円 | 408万円 |
※出典:こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」より算出
勤続年数・役職による給料の推移
認定こども園では、勤続年数や役職が給料に大きく反映されます。特に、副主任、主任、そして園長といった役職に昇進すると、給料も上がっていきます。これは、処遇改善等加算制度による手当が役職に応じて上乗せされるためです。給料の推移は、園の昇給制度や公立・私立の違いにもよりますが、キャリアアップを目指すことで、収入の不安は大きく解消されるでしょう。
※出典:こども家庭庁「令和7年度以降の処遇改善等加算について」
保育園・幼稚園との給料比較で見える違い
認定こども園は、保育園と幼稚園の機能を併せ持つ施設形態であるため、転職を考える際、「結局どの施設が一番給料が高いのか?」という比較は避けて通れません。ここでは、認定こども園、保育園、幼稚園それぞれの平均年収を比較し、給与差が生まれる背景について解説します。
認定こども園、保育園、幼稚園の平均年収比較
施設全体で見ると、幼稚園で働く幼稚園教諭の給与水準は他施設と比べて高い傾向があります。ですが、私立の場合は、園の経営状況や処遇改善等加算の適用度合いによって給与に大きな差が出ます。公立の保育園・幼稚園(地方公務員)は、安定した公務員給与規定に基づいており、私立に比べて高い水準になる傾向があります。
| 施設形態 | 職種 | 平均年収※賞与含む |
|---|---|---|
| 認定こども園 | 保育教諭 | 380~410万円前後 |
| 保育園 | 保育士 | 400~430万円前後 |
| 幼稚園 | 幼稚園教諭 | 400~480万円前後 |
※出典:こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査」より算出
給料差が生まれる理由(公立・私立・制度)
給料差の主な理由は、施設形態ごとの給与決定の仕組みと、公立か私立かという運営形態の違いにあります。私立の認定こども園や保育園、幼稚園は「公定価格」という国が定める基準額をもとに運営費を受け取りますが、最終的な職員への給与支払額は園の裁量に委ねられます。一方、公立の施設職員は地方公務員であるため、各自治体の給与規定に基づいて給料が支払われ、安定性が高いのが特徴です。
保育士・幼稚園教諭の求人情報はこちら認定こども園の給料アップを左右する仕組み
認定こども園の給料が今後どのように推移するかを理解するためには、給与決定の根拠となる国の制度を知る必要があります。特に「公定価格」と「処遇改善等加算」は、給料アップに直結する重要な仕組みです。これらの制度の具体的な内容と、給与への影響を解説します。
国の制度「公定価格」と給与の関係
認定こども園の運営費は、国が定める「公定価格」によって賄われています。この公定価格は、職員の給与費、事業費、管理費などを含む総合的な基準額であり、定期的に見直しが行われています。近年、国は保育人材の確保のために公定価格を引き上げる傾向にあり、この見直しが職員の給与引き上げの根拠となっています。公定価格の動向を知ることは、将来的な給料の見通しを立てる上で欠かせません。
処遇改善等加算の仕組み
保育士・幼稚園教諭の給与改善を目的として設けられているのが、「処遇改善等加算」です。これは、特定の要件を満たす施設に対して交付される加算金であり、職員の経験や技能等に応じて賃金に上乗せされます。この制度を積極的に活用している園を選ぶことが、給料アップの鍵となります。
※出典:こども家庭庁「保育士・幼稚園教諭等の処遇改善」
地域や園の経営状況による給料差の要因
公定価格や処遇改善等加算といった国の制度は全国共通ですが、最終的な給与には「地域差」と「園の経営状況」が大きく影響します。特に都市部では、人件費が高くなる傾向があるため、地方に比べて給与水準が高くなることが多いです。また、私立の場合は、園独自の運営努力や資金繰りの状況によって、手当(住宅手当、独自の賞与など)の有無や額に差が出るため、求人情報を細かく確認することが重要です。
認定こども園で給料を上げる具体的な方法
認定こども園で働きながら給料を上げていくためには、ただ長く勤めるだけでなく、国の制度や園の昇給の仕組みを理解した上で、戦略的にキャリアを積む必要があります。ここでは、給料アップに直結する具体的なアクションプランを、「キャリアアップ」「スキル」「転職」の3つの視点から紹介します。
役職への昇進
給料アップに大きく貢献する重要な方法の一つは、役職(副主任保育士、専門リーダー、主任保育士など)に昇進することです。役職手当の支給により年収がアップするため、積極的に昇進を目指しましょう。
保育教諭以外の資格・スキルを活かす方法
保育教諭としての資格に加えて、他の専門的な資格やスキルを活かすことも、給料アップに繋がります。例えば、社会福祉士、公認心理師、または外国語スキル(英語など)を持つ場合、園によっては専門職手当が支給されたり、特別な役割を与えられて優遇されたりすることがあります。また、マネジメントスキルを磨くことで、管理職への道が開け、給与水準が上がります。
収入アップに繋がる職場の選び方と転職のコツ
現在の職場で給料アップが見込めない場合は、より待遇の良い職場へ転職することも有効な手段です。特に、公立の認定こども園(地方公務員)や、独自の給与体系を持つ大規模な社会福祉法人が運営する園は、比較的高待遇の求人が見つかりやすい傾向にあります。転職活動では、給与だけでなく、処遇改善等加算の適用状況、賞与実績、福利厚生(住宅手当など)を総合的に比較することが大切です。
認定こども園の給料に関するよくある疑問
認定こども園の給料や働き方に関する疑問は多岐にわたります。ここでは、転職者や未就職者からよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめて回答します。
| 疑問点 | 回答 |
|---|---|
| 公立と私立で給料はどれくらい違いますか? | 公立は地方公務員給与規定により安定しており、私立より高い傾向があります。私立は園の経営努力により大きく変動しますが、独自の高待遇を設定している園もあります。 |
| 残業代や各種手当はしっかり支給されますか? | 原則として法定通り支給されますが、園の経営体制によって差があります。処遇改善等加算や住宅手当、通勤手当などの「各種手当が充実しているか」を求人票で確認しましょう。 |
| 給料を考慮すると、保育園・幼稚園・認定こども園のどれを選ぶべきですか? | 給料の安定性や平均給与を重視するなら公立が有利です。私立では、処遇改善等加算の適用状況や園の経営状況を確認し、生涯賃金を比較することが大切です。 |
この記事では、認定こども園の給料について、平均年収、そして保育園・幼稚園との比較を通じて詳細に解説しました。認定こども園の給料は、国の制度(公定価格、処遇改善等加算)によって今後も改善が図られている職種であり、キャリアアップや勤続年数に応じて昇給の可能性が高まります。あなたの理想の収入とキャリアを実現するために、まずはご自身の希望条件に合った求人情報を具体的に探してみてください。
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執筆者:ウェルミーマガジン編集部
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