第27回 精神保健福祉士国家試験の過去問と解答(2024年2月1日・2日実施)

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第27回 精神保健福祉士国家試験の過去問と解答(2024年2月1日・2日実施)

第27回 精神保健福祉士国家試験(2024年2月1日・2日実施)の過去問題と解答をご紹介します。

過去問:第27回 精神保健福祉士国家試験 解答(2025年2月実施)

専門科目

精神医学と精神医療

問1 問2 問3 問4
3 1,3 4 3
問5 問6 問7 問8
2 4 2 1
問9
5

現代の精神保健の課題と支援

問10 問11 問12 問13
5 2 3 4
問14 問15 問16 問17
3,5 1 3 5
問18
1

精神保健福祉の原理

問19 問20 問21 問22
4 4 1 4
問23 問24 問25 問26
3 1,2 1 1
問27
5

ソーシャルワークの理論と方法(専門)

問28 問29 問30 問31
3 2 2 4,5
問32 問33 問34 問35
1,3 2 3 1
問36
5

精神障害リハビリテーション論

問37 問38 問39 問40
4 5 2 2
問41 問42
3 1

精神保健福祉制度論

問43 問44 問45 問46
5 4 4,5 2
問47 問48
4 2

共通科目

医学概論

問49 問50 問51 問52
2 2 5 1,2
問53 問54
1 4

心理学と心理的支援

問55 問56 問57 問58
5 5 2 2
問59 問60
4 4

社会学と社会システム

問61 問62 問63 問64
3 5 2 2
問65 問66
1,2 3

社会福祉の原理と政策

問67 問68 問69 問70
3 4 4 4
問71 問72 問73 問74
3 2,5 3 3
問75
3

社会保障

問76 問77 問78 問79
1 5 2 4
問80 問81 問82 問83
1 2 4 3
問84
4

権利擁護を支える法制度

問85 問86 問87 問88
5 1,5 4 1
問89 問90
1 5

地域福祉と包括的支援体制

問91 問92 問93 問94
3 1 3 2
問95 問96 問97 問98
4 5 1,5 2,4
問99
3,4

障害者福祉

問100 問101 問102 問103
2 1 3 1
問104 問105
4 1,2

刑事司法と福祉

問106 問107 問108 問109
3 5 2 1,2
問110 問111
5 4,5

ソーシャルワークの基盤と専門職

問112 問113 問114 問115
3 3,5 4 1,5
問116 問117
2 1

ソーシャルワークの理論と方法

問118 問119 問120 問121
1 2 4 2,5
問122 問123 問124 問125
4 4 3,4 2
問126
1,4

社会福祉調査の基礎

問127 問128 問129 問130
5 4 4 3
問131 問132
3 4

第27回 精神保健福祉士国家試験 過去問題(2025年2月実施)

専門科目

精神医学と精神医療

問題1

次のうち,成人の認知能力を詳細に評価するための心理検査として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 文章完成法テスト
  2. ロールシャッハテスト
  3. WAIS-Ⅳ知能検査
  4. WPPSI-Ⅲ知能検査
  5. P-Fスタディ

問題2

神経性無食欲症に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 身体に対する認知のゆがみがある。
  2. 甲状腺機能が亢(こう)進する。
  3. 無月経となる。
  4. 性差では男性に多い。
  5. 身体的活動が低下する。

問題3

〔事例〕
Aさん(42歳)は,夫(40歳),娘(10歳),息子(6歳)の4人家族である。ある日,最大震度7の地震が起こり,Aさんの家は半壊した。Aさんとその家族は全員かすり傷程度のケガで済んだものの,自宅での生活が難しく,避難所である小学校の体育館での生活となった。被災して3日が経過した。避難所を訪れたDPATのスタッフに対してAさんは「倒れてきた家具の下敷きになるところでした。現実のことと思えず,夢を見ているような感覚でした。今でもその時の出来事が何度も思い起こされてとても不安です。夜もよく眠れていません」と話した。
次のうち,Aさんの状態として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 全般不安症
  2. ナルコレプシー
  3. 強迫症
  4. 急性ストレス反応
  5. 心気症

問題4

次の記述のうち,うつ病を有する人に特徴的な妄想による発言として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「誰かに盗聴されている」
  2. 「家族が預金通帳を盗んだ」
  3. 「過去に罪を犯してしまった。今その罰を受けている」
  4. 「自分は神だから死ぬことはない」
  5. 「自分は高貴な生まれである」

問題5

次のうち,精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM-5)において,自閉スペクトラム症と診断するための症状に含まれるものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 精神運動焦燥または制止
  2. 感覚刺激に対する過敏さまたは鈍感さ
  3. チック症状
  4. 気分の高揚
  5. 幻覚

問題6

次の記述のうち,社会生活技能訓練(SST)の説明として,正しいものを 1つ選びなさい。

  1. 精神分析の考え方を応用したプログラムの一つである。
  2. 絶対臥褥(がじょく)により活動意欲を高める。
  3. 自己認識を深める心理劇である。
  4. 認知行動療法の考えを取り入れている。
  5. 絵画や音楽を通じた表現的精神療法の一つである。

問題7

次のうち,精神科病院において業務従事者による精神障害者への虐待を発見した者が「精神保健福祉法」に基づいて取るべき行動として,正しいものを1つ選びなさい。

(注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

  1. 国民健康保険団体連合会への申立て
  2. 都道府県への通報
  3. 警察署への通報
  4. 地方裁判所への申立て
  5. 市町村への通報

問題8

〔事 例〕
Aさん(30歳,女性)は,母親への殺人未遂の疑いで逮捕された。しかし,起訴前鑑定で,統合失調症に罹患(りかん)しており「母親を殺せ」という幻聴の強い影響下で犯行に及んだと示された。このため,犯行当時にAさんは心神喪失状態だったと認められて不起訴処分とされ,検察官から「医療観察法」の審判が申し立てられた。

(注) 「医療観察法」とは,「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
次の記述のうち,申立て後,最初に行われることとして,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 地方裁判所が鑑定入院を命じる。
  2. 地方裁判所において裁判官と精神保健審判員が合議を行い,処遇を決定する。
  3. 精神保健参与員が意見を述べる。
  4. 多職種チームによる治療を行う。
  5. 指定入院医療機関においてCPA会議を実施する。

問題9

精神医療と保健,福祉との連携に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。

  1. 精神保健福祉センターは,主に精神科医療機関への技術協力を行う機関として位置づけられる。
  2. 精神障害にも対応した地域包括ケアシステムは,認知症の高齢者が地域で自立した生活を可能にすることが目的である。
  3. 精神科病院の主な役割は,精神疾患への早期介入である。
  4. 精神科救急情報センターは,精神科救急に関する文献検索サービスを関係機関に提供する。
  5. 認知症初期集中支援チームは,在宅の認知症が疑われる人や認知症の人に対して,多職種で集中的に支援し,地域で暮らし続けられるようにすることを目指す。

現代の精神保健の課題と支援

問題10

次のうち,「令和2年患者調査」(厚生労働省)において,精神疾患を有する外来患者数の内訳で最も多い傷病分類として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. てんかん
  2. 統合失調症,統合失調症型障害及び妄想性障害
  3. 神経症性障害,ストレス関連障害及び身体表現性障害
  4. 精神作用物質使用による精神及び行動の障害
  5. 気分[感情]障害(躁うつ病を含む)

問題11

次のうち,吉川武彦が概念化した精神保健活動の三つの側面における支持的精神保健に該当するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  1. こころの健康づくりのための市民講座の開催
  2. 在宅の精神疾患患者への訪問指導
  3. 高齢住民を対象とした睡眠衛生教育
  4. 精神保健福祉ボランティアの育成
  5. 住民の精神保健の増進と精神障害者支援のための拠点づくり

問題12

〔事例〕
A精神科病院に長期入院していたBさん(64歳)は,地域移行支援を受けた後,1年前からC生活介護事業所を利用しながら地域のアパートで一人暮らしをしている。Bさんの食生活は整っており,血圧・血糖値・コレステロールや中性脂肪には問題がなかった。しかし近頃は,長年の運動不足から筋力が低下したことによって,短時間の歩行でも息切れをし,足が上がりにくくC事業所内の階段もすぐには上れない状態が目立ち始めた。そこでC事業所では,Bさんやほかの利用者の状況も鑑み,運動プログラムを取り入れ,Bさんにも参加してもらうよう促すことにした。
次のうち,Bさんの状態を表す症候群として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. コルサコフ症候群
  2. メタボリック症候群
  3. ロコモティブ症候群
  4. 悪性症候群
  5. ガンザー症候群

問題13

次のうち,少年法における「その性格又は環境に照して,将来,罪を犯し,又は刑事法令に触れる行為をする虞のある少年」の呼称として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 犯罪少年
  2. 触法少年
  3. 不良行為少年
  4. ぐ犯少年
  5. 特定少年

問題14

次のうち,文部科学省の「スクールソーシャルワーカー活用事業実施要領」に記載されたスクールソーシャルワーカーの職務内容として,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 児童の心理状態の評価
  2. 児童福祉法に基づく児童の一時保護
  3. 学校内におけるチーム体制の構築,支援
  4. 学級活動での保健指導
  5. 教職員等への研修活動

問題15

職場でのハラスメントに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害は,パワーハラスメントに該当する。
  2. 労働者数300名未満の事業場では,ハラスメント対応の措置が事業主の努力義務となっている。
  3. セクシュアルハラスメントの内容として,同性に対するものは対象外である。
  4. マタニティハラスメントの禁止は,母子保健法で規定されている。
  5. ハラスメントに起因する精神障害は,労働災害認定基準から除外されている。

問題16

労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 2年に1度の実施が義務づけられている。
  2. 休職者の職場復帰支援のための仕組みとして創設された。
  3. 高ストレスと判定された労働者のうち,希望があった者への医師による面接指導の実施が事業者に義務づけられている。
  4. 精神保健福祉士は,厚生労働大臣の定める研修を修了することなく実施者になれる。
  5. 検査結果の分析は,地域障害者職業センターが行う。

問題17

〔事例〕
A県精神保健福祉センターのB精神保健福祉士のところに,Cさんが相談に訪れた。兄を自死で亡くしたというCさんは,自分と同じように自死で家族を亡くした経験がある人々が集まる「分かち合いの会」を主催しており,行政機関として何らかの協力をしてほしいというものだった。B精神保健福祉士は上司と相談した結果,センターの会議室の提供と広報への協力をするとともに,「分かち合いの会」に業務として定期的にオブザーバーで参加することとなった。
次のうち,この自殺対策活動を表す言葉として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. イノベーション
  2. インターベンション
  3. ハームリダクション
  4. プリベンション
  5. ポストベンション

問題18

保健師に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 児童相談所には,保健師の配置が必須である。
  2. 保健所の所長は,保健師でなければならない。
  3. 保健師の資格は,地域保健法で定められている。
  4. 労働者数50人以上の事業場では,保健師を選任しなければならない。
  5. 看護師国家試験に合格しなくても,保健師になることができる。

精神保健福祉の原理

問題19

次の記述のうち,障害者福祉を支える理念や概念の説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. ソーシャルロールバロリゼーション(SRV)とは,人間らしく生きる権利の回復を目指すことである。
  2. リハビリテーションとは,人権擁護と公衆衛生の観点から健康・社会・経済上の悪影響を減少させることを主目的とするものである。
  3. バリアフリーとは,重大な逆境に遭遇したにもかかわらず,前向きに生きていこうとする復元力のことである。
  4. エンパワメントとは,無力化された人々が本来持っている力を取り戻し,抑圧的な状況を客観的に批判し主体的な変革を目指すことである。
  5. レジリエンス(resilience)とは,障害や疾患をもつ人というラベルによって生じる社会的不利を軽減することである。

問題20

次のうち,精神科病院での職員による入院患者への暴行等の重大な不祥事件を契機に,任意入院制度を創設した法律として,正しいものを1つ選びなさい。

(注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

  1. 精神衛生法
  2. 精神病者監護法
  3. 精神病院法
  4. 精神保健法
  5. 「精神保健福祉法」

問題21

〔事例〕
A高等学校では,保健体育の授業において,心の健康への意識を高め,共生社会への理解を深めることを目的として「こころの健康教育」を実施している。今回は近隣にあるB精神科病院のC精神保健福祉士と,精神障害当事者のDさん(63歳,男性)がゲストスピーカーとして招かれた。授業はC精神保健福祉士とDさんの対話形式で進められた。その中で,Dさんは精神科病院における35年の入院生活やグループホームへの退院,今の生活の様子を語った。Dさんからは,長年病院内で変化のない集団生活を続けたことで気力が失われ,退院を諦めるようになったこと。入院当初は強い思いであった退院を決断するのに長い時間を要したこと。退院した今は,地域に出て良かったと実感するといった気持ちが語られた。
次のうち,Dさんの語りから考えられる入院中の状態として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 施設症
  2. 施設コンフリクト
  3. トラウマ
  4. スティグマ
  5. 回転ドア現象

問題22

次の記述のうち,「精神保健福祉法」に定められている精神障害者の家族の権利・義務として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 精神障害者に医療を受けさせるに当たって,医師の指示に従う。
  2. 精神障害者が自身を傷つけ又は他人に害を及さないように監督する。
  3. 精神障害者の財産上の利益を保護する。
  4. 都道府県知事に退院請求の申立てができる。
  5. 回復した措置入院者等を引き取る。

問題23

次の記述のうち,精神保健福祉士法成立の社会的背景として,適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者権利条約」とは,「障害者の権利に関する条約」のことである。

  1. 年間自殺者が3万人を超え続け,国民のメンタルヘルスが社会問題化した。
  2. 頻発する自然災害に対し,災害派遣精神医療チーム(DPAT)の必要性が高まった。
  3. 諸外国と比べて精神科の入院医療を受けている者の割合が高く,入院期間も長期にわたっていた。
  4. 「障害者権利条約」を批准するため,国内法の整備が急がれた。
  5. 「精神保健医療福祉の改革ビジョン」において,「入院医療中心から地域生活中心へ」が示された。

問題24

次の記述のうち,精神保健福祉士法に規定される精神保健福祉士の義務として,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 保健医療サービス,障害福祉サービス等の提供者と連携を保つ。
  2. 担当する利用者の立場に立って誠実に業務を行う。
  3. 資質向上のため,厚生労働省令で定める研修を受講する。
  4. 職を辞した後の秘密保持義務は,10年で解除される。
  5. 業務を行うに当たっては,主治医の指示を受ける。

次の事例を読んで,問題25から問題27までについて答えなさい。

〔事 例〕
会社を定年退職したAさん(60代後半)は,昨年妻を事故で亡くし,一人息子(30代)と二人で暮らしている。息子は仕事でのトラブル等が重なり,自宅にひきこもって3年になる。Aさんは息子を一度強く叱責し拒絶されてからは話し掛けることもできなくなり,息子を心配しながら一人で家事を担い,日々を過ごしていた。最近Aさんは生活の中で年齢を感じることが増え,自分に何かあったら息子はどうなるだろうとの思いから,県のホームページで見付けたひきこもり地域支援センター(以下「センター」という。)に電話をかけた。息子とうまく関係を築けず拒絶されているように感じること,3年もひきこもっている息子の将来についての心配などをAさんはしっかりした口調で話した。電話を受けたB精神保健福祉士はその話を傾聴し,Aさんをねぎらい,センターとして関わりたいことを伝え,情報を整理した。
センターの対応に安堵(あんど)したAさんは,B精神保健福祉士とであれば息子のことについて進展を得られるように感じ,時折センターに出向くようになった。そのうちAさんは,いつまでこの状態が続くのか,自分の息子だけなぜこうなのかなど,悩みを具体的に語るようになった。そこでB精神保健福祉士は,センターで行われている「ひきこもり家族の会」(以下「家族会」という。)への参加をAさんに勧めた。
家族会に参加したAさんは,そこでの学びからセンターに行った感想を添えたメッセージや「名刺の人が話をしてみたいそうだ」とB精神保健福祉士の名刺を添えたセンターのチラシを台所のテーブルに置くようになった。息子はそれらを夜中に台所で読んでいるようだった。ある日,B精神保健福祉士のところに電話がかかってきた。B精神保健福祉士は,その名前からAさんの息子からであることに気付いた。Aさんの息子は,仕事も続かず,職場でも家でも誰ともうまくやれないこと,学生時代もそうだったことなどを語った。

問題25

次のうち,この電話相談においてB精神保健福祉士が優先的に評価すべきこととして,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 息子の精神的健康
  2. 息子の就労能力
  3. 現在の経済状況
  4. Aさんの家事負担
  5. Aさんの現在の発達課題

問題26

次の記述のうち,この時点でB精神保健福祉士がAさんに参加を勧めた理由として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 体験を共有する場を提供するため。
  2. グリーフケアのため。
  3. 若者支援の社会活動に参加してもらうため。
  4. コミュニケーション能力を高めるため。
  5. 家族会のファシリテーターになってもらうため。

問題27

次の記述のうち,この段階でB精神保健福祉士が考えた関わりの内容として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. ひきこもり対応として,外出する場面を設定する。
  2. 社会的な役割を得るために,当事者の会の立ち上げを促す。
  3. 就労支援を始めるために,職業評価を受けるよう提案する。
  4. 父親に自分の気持ちを伝えるために,社会生活技能訓練(SST)を行う。
  5. 支援者として関係を築くために,無知の姿勢をとる。

ソーシャルワークの理論と方法(専門)

問題28

〔事例〕
地域活動支援センターで精神保健福祉士の実習を行っている学生Aさんは,利用者Bさんとの関係形成を進めている。Bさんから「友人ができなくて寂しい」と聞き,自分もそのような経験があって悩んだことを自己開示した。その日の実習を終え,帰り支度をしていると,Bさんから声を掛けられ「私と似たような経験をしているAさんなら,私のことを分かってくれる。友達になってほしい」と言われた。AさんはBさんから信頼されているのだと思い「実習中ならいいですよ」と答えた。次の日,Bさんから「今日から友達ね」と声を掛けられた。Aさんは昨日の対応で良かったのか心配になり,実習指導者のC精神保健福祉士に相談すると「専門的援助関係について,改めて考えていきましょう」と指導を受けた。
次のうち,C精神保健福祉士がAさんに指導した内容として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. パターナリズム
  2. 非審判的態度
  3. バウンダリー
  4. ナチュラルサポート
  5. 役割拘束

問題29

次の記述のうち,精神保健福祉士が面接で用いる「感情の反映」の説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. クライエントの表現をそのまま繰り返す。
  2. クライエントの話に込められている気持ちを言語化する。
  3. クライエントが話したことをまとめてフィードバックする。
  4. クライエントの感情を尊重し認める。
  5. クライエントの思いと行動のずれを明らかにする。

問題30

次の記述のうち,離転職を繰り返す精神障害者に対して精神保健福祉士が行うナラティブアプローチとして,適切なものを1つ選びなさい。

  1. クライエント自身の職場適応の課題を細分化し整理して,短期集中で解決を図る。
  2. クライエントの語りから,問題となった出来事と本人を切り離す。
  3. クライエントの離転職にまつわる思い込みのストーリーにある誤りを指摘する。
  4. クライエントとの対話を通して離転職要因を1つに特定する。
  5. 離転職した経緯の語りから,成長を促すために機関で可能な支援の展開を図式化する。

問題31

次の記述のうち,インターディシプリナリー・モデルによる支援として,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 入院時カンファレンスで,医師の指導により精神保健福祉士が患者の家族関係を確認する。
  2. 精神科デイ・ケアで,看護師が運動プログラムを担当する。
  3. 包括型地域生活支援(ACT)チームで,作業療法士がクライエントの服薬状況を確認する。
  4. 多職種が対等な立場で参加する地域移行支援会議で,精神保健福祉士からクライエントが活用できる制度について述べる。
  5. ケア会議で,就労支援及び医療機関スタッフがそれぞれ専門職の立場から意見を述べ合い支援方針を決める。

問題32

次の記述のうち,精神保健福祉士が行うコミュニティワークとして,適切なものを2つ選びなさい。

  1. 住民が運営し,精神障害の有無にかかわらず集えるサロンの立ち上げを支援する。
  2. 精神科デイ・ケアでの話合いで,地域にある居場所の見学を企画する。
  3. 自治会と共に精神障害の理解に関する住民ヒアリングを行い,結果をまとめる。
  4. 障害福祉サービスの利用を希望する精神障害者のセルフプラン立案を支援する。
  5. 精神保健福祉ボランティアグループの定例会で,ファシリテーターを担う。

問題33

次の記述のうち,精神保健福祉士が行うソーシャルアクションとして,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 積極的に地域へ出向き,支援が必要なクライエントを発見する。
  2. 社会資源の開発のために,国や地方自治体に働きかける。
  3. 社会関係資本を形成するために,地域における人々の精神的な絆(きずな)を強める。
  4. クライエントの支援に関する助言を他の専門職に求める。
  5. クライエントのニーズを充足するために,社会資源につなげる。

次の事例を読んで,問題34から問題36までについて答えなさい。

〔事例〕
Aさん(53歳,男性)は,35歳の時「誰かが自分の悪口を言っている」と訴えたことから,両親に付き添われてB精神科病院を受診した。そこで統合失調症と診断され, 1 年間入院した。退院後は両親と暮らしながら治療を続けた。その間に父親が亡くなり,49歳の時に母親が認知症を発症し,Aさんが母親の世話をすることになった。50 歳の時にAさんは介護のストレスから病状が悪化し「自分の悪口がテレビで流れている」と夜中に大声を出してテレビを自宅前に放り出し,近所を巻き込む騒ぎとなり,今回の入院となった。Aさんの入院後,母親は民生委員から見守り支援を受けていたが,高齢者施設へ入所した。
入院から1年経過した後,病棟担当になったC精神保健福祉士は,前任者から「Aさんは退院可能だが,退院に消極的」と引継ぎを受け,Aさんと面談をした。Aさんは「不都合なこともないし,このままでいい。自宅は誰も居ないし,一人暮らしは経験がないし,人と話すのは苦手だから無理」と話した。
C精神保健福祉士は,地域移行支援を利用して退院したDさんをAさんに紹介し,体験談を話してもらった。Dさんとの交流が半年ほど続き,Aさんは「自分も退院できるかな」とC精神保健福祉士に話した。そこで,C精神保健福祉士はAさんを地域移行支援の利用につなげ,指定一般相談支援事業所のE精神保健福祉士が支援を開始した。E精神保健福祉士は,初回面談でAさんから退院への期待や不安などの揺れ動く気持ちを聞いた。それを踏まえ,Aさんに対して支援を行った。
AさんはE精神保健福祉士とグループホームを見学したが,ほかの入居者との交流に負担を感じたため,自宅への退院も考え始めた。E精神保健福祉士と共に数度自宅へ外出をした後,1人で外泊した。外泊後,E精神保健福祉士と面談したAさんは「家の中は何とかなるかもしれない。でも,近所に迷惑を掛けたので,近所の目が怖い。本当は買物にも行きたいのだけど」と話した。
その後,Aさんは退院し,障害福祉サービスを利用して一人暮らしを続けている。

問題34

次の記述のうち,この時にC精神保健福祉士がAさんに返した言葉として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「不都合がないなら,今のままでも悪くはないですね」
  2. 「では,退院先をグループホームにしましょう」
  3. 「退院後の生活を考えると,不安を感じるのですね」
  4. 「まだ50代だから,退院を諦めてはいけませんよ」
  5. 「退院して,あなたはどこで誰と暮らしていますか」

問題35

次の記述のうち,E精神保健福祉士がAさんに行った支援として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 退院した患者の定期的な集いに同行した。
  2. 精神障害者保健福祉手帳の取得を提案した。
  3. 宿泊型自立訓練の体験を調整した。
  4. 今回の入院の初期支援が適切に行われていたか評価した。
  5. 生活福祉資金貸付制度について説明した。

問題36

次の記述のうち,この後にE精神保健福祉士が行う支援として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 近所の目が怖くなくなってから退院することを提案する。
  2. Aさんが外泊する際,Dさんに付き添ってもらうよう調整する。
  3. 近所との関係修復を図るために,1軒ずつお詫(わ)びに回る。
  4. 次回の外泊時には外出しないで済むよう,必要な物をAさんと事前に準備する。
  5. Aさんと一緒に,民生委員に近所付き合いのサポートを依頼しに行く。

精神障害リハビリテーション論

問題37

次の記述のうち,アンソニー(Anthony,W.)らによる「精神科リハビリテーションの基本原則」に関するものとして,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 就労支援は除外される。
  2. 最大の焦点は,早期の回復を目指し退院させることである。
  3. 当事者は専門職への依存を避け,自身の力で自立を目指す。
  4. 様々な技法を折衷的に駆使する。
  5. 専門職が主導的にリハビリテーション計画を作成する。

問題38

次の記述のうち,パーソナルリカバリーの説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 激しい症状が治まり,薬を必要としない状態になること。
  2. 支援者がクライエントの利益のために,本人の意思に関わりなく判断すること。
  3. 支援者が定めた方針に,クライエントが従うこと。
  4. 専門職が自らの支援やその役割について責任をもって説明を行うこと。
  5. 障害があっても希望をもって新たな人生を再発見し,主体的に生きること。

問題39

A精神保健福祉士が勤務する地域活動支援センターでは,これまで新型コロナウィルス感染症の流行のため利用人数や利用時間を制限していたが,全面的に再開した。再開後これまでのメンバーに加えて,新たなメンバーも増えてきた。メンバー同士の交流が増えるにつれて,A精神保健福祉士に対して「他の人からの誘いを断りたいけど,うまく断れなくて困っている」「自分の意見や考えをうまく伝えられるようになりたい」といった相談が多くなった。そこでA精神保健福祉士は,相手の気持ちを大切にしながら自分の意見を主張できることを目指す集団プログラムの実施をメンバーに提案した。
次のうち,このプログラムとして,適切なものを1つ選びなさい。

  1. リワークプログラム
  2. アサーショントレーニング
  3. TEACCH
  4. SMARPP
  5. IMR

次の事例を読んで,問題40から問題42までについて答えなさい。

〔事例〕
ある日,市役所の精神保健に関する相談窓口にAさん(43歳)が来庁し,担当のB精神保健福祉士に話をした。Aさんによると,会社員である夫(45歳)は,日頃の仕事のストレスに起因する過度の飲酒が原因で体調を崩し,身体疾患の治療のため入院をした。その後,退院を迎えるに当たり,Aさんと夫は,主治医から「体調は落ち着きましたが,アルコール依存症の可能性があるので,精神科の受診を勧めます」と提案を受けた。ところが,退院後,夫に精神科を受診するよう話したが全く聞こうとせず,激しく怒り出すようになった。また,夫が飲酒を再開してしまい,そのことについて,Aさんも夫に対し「なぜお酒を飲むの」と怒りの感情をぶつけたことから夫婦関係は悪化した。自分の力だけではどうにもならないと感じるようになり相談窓口を訪れたとのことであった。
Aさんの話からB精神保健福祉士は,精神保健福祉センターで実施されているプログラムを紹介した。それは,アルコール依存症が疑われる人が精神科を受診しようとしない時に,本人のキーパーソンとなる人に介入することで,本人を受診につなげるための包括的なプログラムである。その説明を受け,Aさんからはプログラムへの参加の意思が示された。
このプログラムに参加するようになり,しばらくして夫は精神科病院を受診することができた。夫は2か月休職し,入院治療を受けたことで自身の病状についての理解が進んだ。退院後間もなく,Aさんは夫と共に退院の報告を兼ねてB精神保健福祉士のもとを訪れた。夫は「いろいろありがとうございました。無事に退院したのですが,実は,ストレスがたまるとまた飲酒しそうで怖いです。どうしたら良いでしょうか」と語り,Aさんも「夫が飲酒を再開しないために,私も夫と一緒にやれることを探したいです」と述べた。B精神保健福祉士は,精神科の主治医に相談することも重要であることを説明しつつ,家族も参加できるアルコール依存症の患者本人を対象とした自助グループを紹介した。

問題40

次の記述のうち,この時点のB精神保健福祉士の対応として,適切なものを1つ選びなさい。

  1. 夫のケアを担うAさんの能力について評価を行う。
  2. Aさんの怒りの感情や無力感に対して肯定的に関わる。
  3. 夫の入院治療を強く勧める。
  4. 夫の客観的情報の収集を優先して行う。
  5. Aさんがイネイブラーとして夫を支える重要性を説明する。

問題41

次の記述のうち,このプログラムの特徴として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 対立的手法を積極的に活用する。
  2. 日本で開発されたものである。
  3. 家族が「私」という一人称を主語にして,患者本人に思いを伝える方法を学ぶ。
  4. 専門職から患者本人への直接的な働きかけに重きを置く。
  5. アルコール依存症に特化したプログラムである。

問題42

次のうち,B精神保健福祉士が紹介した自助グループとして,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 断酒会
  2. ギャマノン(GAM-ANON)
  3. アラノン(Al-Anon)
  4. ナラノン(Nar-Anon)
  5. ナルコティクス・アノニマス(NA)

精神保健福祉制度論

問題43

次のうち,「精神保健福祉法」に規定されている機関として,正しいものを 1つ選びなさい。

(注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

  1. 発達障害者支援センター
  2. 市町村保健センター
  3. 認知症疾患医療センター
  4. 基幹相談支援センター
  5. 精神保健福祉センター

問題44

精神医療審査会に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 市町村が事務を行う。
  2. 精神障害当事者を委員とすることが必須である。
  3. 定期病状報告の審査対象から措置入院者は除外される。
  4. 入院者からの電話による退院請求は審査の対象となる。
  5. 精神科病院の管理者に入院者の処遇改善を命令できる。

問題45

生活保護制度に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 保護の基準額は,全国一律である。
  2. 精神障害者が申請する場合,資力調査は免除される。
  3. 原則として,住宅扶助は現物給付である。
  4. 原則として,世帯単位で保護の要否及び程度が定められる。
  5. 精神障害者保健福祉手帳の1級及び2級所持者には,生活扶助の障害者加算がある。

次の事例を読んで,問題46から問題48までについて答えなさい。

〔事例〕
Aさん(40歳,男性)はB県C市に在住し,5年前に父親の会社を継ぎ,Aさんを含む社員5名で製造業を営んでいた。Aさんは独身できょうだいはおらず,両親は既に亡くなっていて交流のある親戚もいない。Aさんは真面目な性格で朝から晩まで仕事をするも,不況のあおりを受けて近年は赤字続きで,自分のせいで会社が潰れてしまうと悩んでいた。最近では食事量が減って,見るからにやつれたAさんの状況を見て社員はとても心配していた。さらに「死んでしまいたい」という発言も多くみられるようになり,社員は精神科受診を勧めた。Aさんは当初受診を拒否していたが,社員らに連れられて渋々D精神科病院を受診した。精神保健指定医である医師は入院治療の必要性を認めたが,Aさんは頑なに入院を拒否した。身寄りもないことからC市長同意による入院の手続が行われた。
「精神保健福祉法」に基づきD精神科病院の管理者から選任されたE精神保健福祉士はAさんに自己紹介をして,今後のことなどについて丁寧な説明を行った。
その後もE精神保健福祉士はAさんとの面談を定期的に行うなど支援を継続した。Aさんの経過は良好で3か月後には症状は安定していた。主治医からも退院可能であると判断がなされたため,E精神保健福祉士はAさんの退院支援委員会開催の準備を行った。落ち着いてきたAさんは「会社の経営が厳しいので,医療費の負担を少しでも軽くしたい」と面談の中で話した。そこでE精神保健福祉士は,Aさんの退院後の精神科の通院医療費の負担軽減のために,「障害者総合支援法」に規定されているサービス利用を提案したところ,Aさんも是非利用したいと述べた。

(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

問題46

次のうち,この入院形態として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 任意入院
  2. 医療保護入院
  3. 緊急措置入院
  4. 措置入院
  5. 応急入院

問題47

次のうち,E精神保健福祉士が担っている役割として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 精神保健福祉相談員
  2. 退院支援相談員
  3. 相談支援員
  4. 退院後生活環境相談員
  5. 生活支援員

問題48

次の記述のうち,E精神保健福祉士が提案したサービスに関する説明として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 障害支援区分の認定を必要とする。
  2. 申請窓口は市町村である。
  3. 入院医療費も適用の対象となる。
  4. 利用は6か月が限度である。
  5. 所得にかかわらず,自己負担額は同じである。

共通科目

医学概論

問題49

思春期・青年期における心身の特徴に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 思春期には,男女ともに緩やかな身体の変化がみられる。
  2. 思春期における心理的特徴としては,自意識過剰がある。
  3. 思春期には,アイデンティティは形成されている。
  4. 第二次性徴に性差はみられない。
  5. 青年期の死亡原因としては心疾患が最も多い。

問題50

高齢者における薬害有害事象の発生予防や発生時の対処方法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 服用法を複雑にする。
  2. 定期的に処方内容を見直す。
  3. 若年者と同じ投与量にする。
  4. 投与薬剤の数はなるべく8剤以下にする。
  5. 新規症状が出現した場合に薬剤を追加する。

問題51

筋骨格系に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 筋肉は骨格筋と心筋の2種類からなる。
  2. 筋組織にはカルシウムを貯蔵する働きがある。
  3. 人体は約400個の骨からなる。
  4. 骨量は小児期に最大となり,青年期以降は減少する。
  5. 骨には血球をつくる働きがある。

問題52

難病に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

(注)1 「指定難病」とは,「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づき,厚生労働大臣が指定する疾病をいう。
2 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

  1. 発病の機構が明らかでない疾患であることは,「指定難病」の要件の一つである。
  2. 「指定難病」では,客観的な診断基準が定まっている。
  3. 「指定難病」の患者数は我が国において人口の1%程度に達する。
  4. 「障害者総合支援法」の対象疾患は,「指定難病」より対象範囲が狭い。
  5. 小児の難病については,法律に基づく難病対策はない。

問題53

肺炎に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 市中肺炎の起因菌は肺炎球菌が最も多い。
  2. 誤嚥(ごえん)性肺炎は若年者に多い。
  3. 口腔(こうくう)ケアによって増悪する。
  4. 経皮的酸素飽和度(SpO2)が上昇する。
  5. 肺炎の診断には発熱が必須である。

問題54

事例を読んで,Aさんに最も適切な入院形態を1つ選びなさい。

〔事例〕
B市に住むAさん(21歳)は,大学4年生で就職活動中であったが,なかなかうまくいかず,次第に抑うつ気分,意欲の低下,思考制止,不安,不眠を呈するようになった。同居する両親(両親ともに50歳代で共働き)とともに,精神科のクリニックを受診し,うつ病の診断となり治療開始となった。しかし,自宅では生活が乱れ,家に閉じこもりがちになり,定期的な受診や薬物治療が困難な状況となった。自傷行為や家族に対する他害行為はみられないが,なかなか抑うつ症状は改善を認めなかったため,主治医が入院加療の必要性があると判断した。主治医が本人及び両親に入院加療の必要性を説明したところ,本人は入院加療を希望した。その後,紹介状を持参のうえで,入院病床を有する精神科病院に受診した。

  1. 医療保護入院
  2. 措置入院
  3. 緊急措置入院
  4. 任意入院
  5. 応急入院

心理学と心理的支援

問題55

次の記述のうち,エピソード記憶の事例として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 暗算をする際に,途中の計算結果を覚えておきながら計算を進めた。
  2. 相手の電話番号を聞いて,携帯電話に登録するまで覚えていた。
  3. カナダは北アメリカ大陸にある国だと覚えていた。
  4. 昔,練習して乗れるようになった自転車に,今でもうまく乗ることができた。
  5. 昨日の晩御飯にとんかつを食べたことを思い出した。

問題56

職場における人間関係や意思決定に関する課題が生じたときに,その原因を理解したうえで,対応策を考えることが重要である。
次の記述のような課題が職場で生じたときに,社会的抑制による事例として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 上司があまり成長を期待していなかった職員よりも,期待をしていた職員の方が次第に業績が向上するようになった。
  2. 会議中,本当は反対したかったが,他の多くの参加者が賛成したので賛成してしまった。
  3. 一人で考えていた内容よりも,全員が参加した会議で決めた内容の方が極端な結論になった。
  4. 上司が仕事上の指導をするときに非常に近い距離まで接近してくるため,強い不快感が生じた。
  5. 個室で一人で作業に取り組んだときよりも,大勢が一緒にいる部屋で取り組んだときの方が,他人の目が気になって効率が悪くなってしまった。

問題57

エリクソン(Erikson, E.)の発達段階説における青年期の心理社会的危機として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 基本的信頼 対 基本的不信
  2. 同一性 対 同一性混乱
  3. 勤勉性 対 劣等感
  4. 自発性 対 羞恥心
  5. ジェネラティビティ 対 停滞

問題58

レジリエンスに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ストレスをもたらす原因となる出来事のことである。
  2. 強いストレスや心理的傷つきを伴う経験から,個人が持つ回復していく力のことである。
  3. ストレスに伴って生じた不快な情動を,意識的に低減する方略のことである。
  4. 心的外傷となった過去の出来事を,あたかも今生じているかのように経験することである。
  5. 社会的な関係の中で行われる支え合いや支援のことである。

問題59

事例を読んで,マイクロカウンセリングのかかわり行動や基本的傾聴技法に基づいた面接の最初の段階の応答として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
認知症のある親の介護について負担を感じている相談者が,地域包括支援センターを訪れ,社会福祉士が面接を行った。相談者は「何度も同じことを聞いてくるのでイライラして,つい強い口調で怒ってしまう」と訴えた。

  1. 「同じことを聞かれても,いつも初めてのように答えるといいですよ」
  2. 「それは適切な行動ではないですよね」
  3. 「私もあなたと同じような経験をしたので,あなたの気持ちがよくわかります」
  4. 「その状況について,もう少し詳しく話してもらえませんか」
  5. 「正確に記録したいので,ゆっくり話してもらえませんか」

問題60

認知行動療法に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 不安を「生の欲望」と捉え,不安にとらわれずに行動するよう指導する。
  2. クライエントが記憶や夢などを語る自由連想法が用いられる。
  3. 抑圧されていることによって,対象者が気づいていない無意識への気づきを促す。
  4. 不適応を生み出している行動や思考を,適応的なスタイルに変化させるように働きかける。
  5. クライエントの行動に焦点を当てて,強化因子を用いて介入するため,感情面の変化は目標としない。

社会学と社会システム

問題61

社会集団などに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 大衆とは,利害関心に基づき意図的に選択された集団のことである。
  2. 外集団とは,そこに属していながら,帰属感や愛着心をもてない集団のことである。
  3. アソシエーションとは,特定の目的を達成するための集団のことである。
  4. ゲゼルシャフトとは,伝統的な地縁,血縁,友愛などによって形成された集団のことである。
  5. 準拠集団とは,敵意を持ち嫌悪や軽蔑の対象となる集団のことである。

問題62

都市に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. サムナー(Sumner, W.G.)は,都市に特徴的な生活様式をアーバニズムとした。
  2. ジンメル(Simmel, G.)は,都市では多様な下位文化が形成されるとした。
  3. フィッシャー(Fischer, C.)は,都市を人間生態学的に分析した。
  4. 倉沢進は,都市は同心円状的に形成されるとした。
  5. 鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。

問題63

「過疎関連法」及び「令和4年度版 過疎対策の現況」(総務省)に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「過疎関連法」とは,現行の「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に至る一連の過疎関連の法律である。

  1. 2020 年(令和2年)国勢調査時点の過疎地域の産業別就業人口割合は,第一次産業就業者数が5割を超えている。
  2. 2020 年(令和2年)国勢調査時点の過疎地域の人口は,全人口の2割に満たない。
  3. 2023 年(令和5年)4月1日時点の過疎地域の市町村数は,全市町村数の4割に満たない。
  4. 2020 年(令和2年)国勢調査時点の過疎地域の高齢化率は,全国平均よりも低い。
  5. 過疎地域とは,人口減少率によって定義されてきた。

問題64

次の記述のうち,2022(令和4)年の国民生活基礎調査の結果(「2022(令和 4)年国民生活基礎調査の概況」(厚生労働省))についての説明として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 1 世帯当たり平均所得金額は300万円を下回っている。
  2. 現在の暮らしの状況が「大変苦しい」「やや苦しい」とした世帯は,50%を超えている。
  3. 相対的貧困率は20%を超えた。
  4. 子ども(17歳以下)の相対的貧困率は25%を超えた。
  5. 公的年金・恩給を受給している高齢者世帯の中で「公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%の世帯」は,90%を超えている。

問題65

差別や偏見に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

  1. ゴッフマン(Goffman, E.)は,主に身体に付随し,それが他者にとっての偏見を呼び起こす「印」として機能するものをスティグマと呼んだ。
  2. オルポート(Allport, G.)は,民族的偏見を「誤った,柔軟性のない一般化に基づいた反感」と定義づけた。
  3. リップマン(Lippmann, W.)は,人々の知覚や認識を単純化して理解することをダブル・コンティンジェンシーと呼んだ。
  4. コールマン(Coleman, J.)は,政治・経済・軍事などの分野のトップが社会の権力を握るとするパワーエリート論を展開した。
  5. ミルズ(Mills, C.)は,一次的逸脱と二次的逸脱という概念を用いて,逸脱的アイデンティティが形成されるメカニズムを説明した。

問題66

災害時におけるレジリエンスの意味として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 災害の発生から復旧・復興に加え,次の災害に備えていくための諸活動を一つのサイクルとして捉えることである。
  2. 支援ニーズに対して支援者側から積極的に働きかけて情報や支援を提供することである。
  3. 被災者並びに被災地が被害から立ち直っていく際に持つ力のことである。
  4. 予期しない出来事に遭遇した際に,事態が悪化しているにもかかわらず楽観的な見方を維持する態度のことである。
  5. 大規模災害の後に一時的な現象として発生する理想郷的コミュニティのことである。

社会福祉の原理と政策

問題67

次の人物のうち,英国において「福祉国家」から「小さな政府」への転換を図った首相として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ウィンストン・チャーチル(Churchill, W.)
  2. クレメント・アトリー(Attlee, C.)
  3. マーガレット・サッチャー(Thatcher, M.)
  4. トニー・ブレア(Blair, T.)
  5. ゴードン・ブラウン(Brown, G.)

問題68

大正期の社会事業に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 感化法が制定された。
  2. 中央慈善協会が設立された。
  3. 恤救規則が制定された。
  4. 大阪府で方面委員制度が創設された。
  5. 石井十次によって岡山孤児院が設立された。

問題69

次の記述のうち,ニィリエ(Nirje, B.)が示したノーマライゼーションの考え方に基づく支援として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 知的障害者と知的障害児を同じ施設で生活できるように支援する。
  2. 要保護児童に対しては,大規模な入所型施設で専門的なケアを提供する。
  3. 障害のある成人は,同性だけで生活するように支援する。
  4. 知的障害者の生活を,ノーマルな生活状態に近づけることを目指す。
  5. 知的障害者の自己選択よりも,支援者の決定を優先する。

問題70

「持続可能な開発目標」(SDGs)がターゲットとしている「極度の貧困」の参照基準として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ラウントリー(Rowntree, B.S.)が貧困調査で使用した「第1次貧困」
  2. 経済協力開発機構(OECD)で使用される「相対的貧困率」
  3. 国連開発計画(UNDP)で使用される「人間開発指数」
  4. 世界銀行で使用される「国際貧困線」
  5. タウンゼント(Townsend, P.)が貧困調査で使用した「相対的剥奪指標」

問題71

多文化共生社会の実現に向けた取組に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注)1 「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」とは,出入国在留管理庁と文化庁が2020年(令和2年)8月に作成したガイドラインのことである。
2 「地域における多文化共生推進プラン(改訂)」とは,総務省が2006年(平成18 年)3月に策定し,2020年(令和2年)9月に改訂したプランのことである。
3 「ヘイトスピーチ解消法」とは,「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」のことである。

  1. 「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」では,外国人に情報を伝えるときは,外来語(カタカナ語)を多く使用するよう示している。
  2. 「地域における多文化共生推進プラン(改訂)」では,外国人材の都市部への居住を促すことを目指している。
  3. 多文化共生に取り組もうとする地方自治体への情報提供等のために,総務省は多文化共生アドバイザーの名簿を作成することとなっている。
  4. 災害時外国人支援情報コーディネーターは,外国語を母語とする者を充てることとされている。
  5. 「ヘイトスピーチ解消法」では,本邦外出身者も,日本文化の理解に努めなければならないと規定している。

問題72

次の記述のうち,「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」で示された内容として,適切なものを2つ選びなさい。

(注) 「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針」とは,「国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な方針の全部を改正する件(令和 5 年厚生労働省告示第207号)」として公表されたものである。これを踏まえ健康日本21(第三次)が示された。

  1. 平均寿命の延伸に関する具体的な数値目標を設定する。
  2. 女性については,ライフステージごとに女性ホルモンが劇的に変化するという特性等を踏まえ,人生の各段階における健康課題の解決を図ることが重要である。
  3. 健康管理は個人の自己責任である。
  4. 生活習慣病の発症予防や重症化予防よりも,再発や後遺症の予防を重視する。
  5. 地域の人々のつながりや様々な社会参加を促すことを目標として設定する。

問題73

福祉の措置に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

  1. 福祉サービスにかかる費用は全額国の負担となる。
  2. 被措置者とサービス提供事業者との間で,サービス提供に関する契約を結ばなければならない。
  3. 行政処分として福祉サービスの提供が決定される。
  4. 介護保険法の施行により,老人福祉法による措置入所は廃止された。
  5. 「障害者総合支援法」の施行に伴い,身体障害者福祉法及び知的障害者福祉法にかかる施設入所の措置を都道府県が採ることとなった。

問題74

社会福祉法に定められた福祉に関する事務所(福祉事務所)についての次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 市町村は,福祉事務所を設置しなければならない。
  2. 現業を行う所員については,社会福祉主事を充てるよう努めなければならない。
  3. 現業を行う所員の数については,事務所ごとに標準数が定められている。
  4. 指導監督を行う所員は,社会福祉士でなければならない。
  5. 都道府県が設置する福祉事務所は,老人福祉法に定める福祉の措置に関する事務を行わなければならない。

問題75

次のうち,日本において,法令に照らして「間接差別」となる事例として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 男女同数の職場にもかかわらず,法人内の管理職がほとんど男性のため,次の昇任人事では女性職員を優先して管理職に登用することにした。
  2. 職場内で複数の職員が集まって,同僚の職員Aの私生活を噂し,それを聞いた職員Bが不快に思った。
  3. 広域にわたり展開する施設・事業所がなく,新規展開の計画がないにもかかわらず,転居を伴う転勤を要件として職員を募集し,男性だけを採用した。
  4. 車いすを利用する障害者が,正当な理由がないにもかかわらず公共交通機関の利用を拒否された。
  5. 特定の民族や国籍の人々に対し,その民族や国籍のみを理由として,地域社会からの排除を煽動(せんどう)する言動がなされた。

社会保障

問題76

事例を読んで,社会保険制度の加入に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(23歳)は常勤の国家公務員である。Aさんの配偶者であるBさん(18歳)は無職であり,Aさんに扶養されている。

  1. Aさんは厚生年金保険の被保険者である。
  2. Aさんは介護保険の第二号被保険者である。
  3. Aさんは雇用保険の被保険者である。
  4. Bさんは健康保険の被保険者である。
  5. Bさんは国民年金の第三号被保険者である。

問題77

日本の社会保障の歴史に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 第二次世界大戦後間もなく,児童福祉法,身体障害者福祉法,老人福祉法が制定され,福祉三法の体制が確立した。
  2. 厚生年金保険法の改正により,1961年(昭和36年)に国民皆保険が実現した。
  3. ひとり親世帯を対象とする手当の支給のために,1971年(昭和46年)に児童手当法が制定された。
  4. 老人医療費の無料化が1982年(昭和57年)の老人保健法の制定により行われた。
  5. 2000 年度(平成12年度)から,新しい社会保険制度として,介護保険法が施行された。

問題78

「令和3年度社会保障費用統計」(国立社会保障・人口問題研究所)による社会保障の費用等に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 2021 年度(令和3年度)の社会保障給付費の総額は,160兆円を超過している。
  2. 2021 年度(令和3年度)の部門別(「医療」,「年金」,「福祉その他」)の社会保障給付費のうち,「福祉その他」の割合は,2割を超過している。
  3. 2021 年度(令和3年度)の政策分野別社会支出の割合が最も大きいのは「家族」である。
  4. 2021 年度(令和3年度)の社会保障財源における公費負担の割合は,社会保険料の割合よりも大きい。
  5. 2020 年度(令和2年度)の日本の社会支出は,対国内総生産比でみると,OECD 加盟国の中で最も大きい。

問題79

社会保障の給付に係る国の負担に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 基礎年金の給付費の3分の2を負担する。
  2. 年金生活者支援給付金の費用の2分の1を負担する。
  3. 介護保険の給付費の2分の1を負担する。
  4. 児童扶養手当の費用の3分の1を負担する。
  5. 生活保護費の2分の1を負担する。

問題80

事例を読んで,社会保険の適用に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(47歳)は,大学卒業と就職氷河期が重なったことにより,正社員として就職することができず,現在に至るまでアルバイトとして働いている。Aさんは7 歳の子と二人で暮らしている。被用者保険の適用拡大によって,それまで国民健康保険の被保険者だったAさんは初めて健康保険の被保険者となった。これにより,Aさんの状況はどのように変化するか。

  1. 新たに,国民年金の第二号被保険者となる。
  2. 児童手当の支給額が増額される。
  3. 新たに,労働者災害補償保険が適用される。
  4. 新たに,介護保険の第二号被保険者となる。
  5. 健康保険の保険料を,Aさんが3分の2,事業主が3分の1を負担することになる。

問題81

公的年金の給付に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 老齢厚生年金は,受給権者が請求の手続きをとらなくても,支給開始年齢に達すれば自動的に支給が開始される。
  2. 老齢厚生年金を受給しながら就労する場合,収入によっては老齢厚生年金の一部又は全部の支給が停止される場合がある。
  3. 老齢基礎年金は,繰上げ受給又は繰下げ受給を選択できるが,いずれを選択しても受給額は変わらない。
  4. 障害基礎年金の受給者が遺族基礎年金の受給要件を満たした場合,両方の年金を受給することができる。
  5. 国民年金には,第三号被保険者を対象とする独自の給付として,付加年金がある。

問題82

事例を読んで,Aさんに適用される社会保険制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(55歳)は配偶者のBさんと離婚した。Aさんは離婚以前,国民年金の第三号被保険者及び健康保険の被扶養者であった。二人の間に子はおらず,Aさんは,現在,単身で暮らしている。離婚時に年金分割の手続きは済ませている。

  1. 離婚前は,Bさんが,Bさん自身の厚生年金保険料に加えて,Aさんの国民年金保険料を納付していた。
  2. Aさんは,離婚前に被扶養者の認定を受けていた健康保険の任意継続被保険者となることができる。
  3. Aさんは,離婚の前後を通じて,介護保険料を市町村から直接徴収されている。
  4. Aさんは,分割した年金記録に基づく老齢厚生年金を,自身の支給開始年齢に達するまでは受給できない。
  5. Aさんは,国民年金保険料の納付猶予制度を利用することができる。

問題83

雇用保険制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 基本手当の支給に係る失業の認定は,労働基準監督署において行われる。
  2. 基本手当の所定給付日数は,被保険者期間には関係なく決定される。
  3. 高年齢求職者給付金は,失業し,一定の要件を満たした高年齢被保険者に支給される。
  4. 介護休業給付金では,介護休業開始時の賃金の50%相当額が支給される。
  5. 出生時育児休業給付金は,産後休業中の労働者に対して支給される。

問題84

諸外国における公的医療と公的年金の制度に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. フランスの公的医療保険は,制度創設以来,外来診療については現物給付を原則としている。
  2. ドイツの公的年金制度は,全国民共通の一元的な所得比例年金の構造となっている。
  3. スウェーデンの公的年金制度は,完全積立の財政方式をとっている。
  4. イギリスでは,租税を主財源とする医療サービスにより公的医療を保障している。
  5. アメリカでは,連邦政府運営の公的医療保険によって国民皆保険を実現している。

権利擁護を支える法制度

問題85

次のうち,三親等の親族として,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 祖母
  2. 配偶者の姉
  3. いとこ
  4. 甥(おい)の配偶者

問題86

事例を読んで,障害者福祉施設従事者等による障害者虐待への対応に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
A県B市に所在するC障害者支援施設に勤務するD生活支援員は,同僚のE生活支援員が知的障害のある利用者のFさんに対して,著しい暴言を投げかけている場面を目撃した。

  1. Dは,Fさんの同意の有無にかかわらずB市に通報する。
  2. Dは,施設長の許可を得てからB市に通報する。
  3. B市は,知的障害者福祉法に基づき立入調査を実施する。
  4. B市は,Dからの通報であることを施設に伝える。
  5. B市はA県に,C施設での障害者虐待に関する事項を報告する。

問題87

「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

  1. 都道府県知事は,障害を理由とする差別の解消に関する施策の総合的かつ一体的な実施のため,基本方針を定めなければならない。
  2. 市町村長は,障害を理由とする差別の禁止に関して,事業者が適切に対応するために必要な指針を定めなければならない。
  3. 事業者は,障害を理由とする差別の禁止に関する職員対応要領を定める義務がある。
  4. 事業者は,障害者から社会的障壁の除去につき意思の表明があり,過重な負担でない場合,社会的障壁の除去について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。
  5. 事業主が労働者に対して行う障害を理由とする差別の解消のための措置についても「障害者差別解消法」の定めるところにより実施される。

問題88

事例を読んで,Aさんの状態に応じた権利擁護の方針に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
B県C町では,C町の社会福祉協議会が運営する成年後見センターにおいて,随時,成年後見制度の利用に関する判断を兼ねたケース会議を開催している。ある日,身寄りのない高齢者Aさん(85歳)のケースがこの会議に諮られ,権利擁護の方針を検討した。

  1. Aさんの判断能力に多少問題があるが,他の支援によってAさんの利益が十分に図られていると認められる場合には,法定後見制度の利用を急がず,引き続き見守る方針を立てた。
  2. Aさんの判断能力に問題はないが,身体的な障害があるので,補助開始の審判を申し立てる方針を立てた。
  3. Aさんの判断能力に問題があるが,成年後見制度の利用をAさんが拒んでいるので,補助開始の審判を市町村長により申し立てる方針を立てた。
  4. Aさんの判断能力に問題があり,預金の管理に支援が必要と考えられるものの,申立費用の捻出が困難であるために,後見等開始審判の申立てを断念する方針を立てた。
  5. Aさんの判断能力は補助相当と考えられるが,支援者に広い権限を付与した方が職務がしやすいという視点から,成年後見開始の審判を申し立てる方針を立てた。

問題89

成年後見制度の利用促進に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 市町村は,成年後見制度利用促進に係る地域連携ネットワークのコーディネートを担う中核機関を整備していくことが求められている。
  2. 成年後見制度利用促進のため,都道府県知事による申立てを行うことができることとなった。
  3. 都道府県は,成年後見制度の利用促進における意思決定支援の浸透を図るため「意思決定支援ガイドライン」の策定をしなければならない。
  4. 都道府県は,成年後見制度の利用の促進に関し,専門的知識を有する者により構成される成年後見制度利用促進専門家会議の設置をしなければならない。
  5. 市町村は,毎年一回,成年後見制度の利用の促進に関する施策の実施状況を公表することとされている。

問題90

事例を読んで,成年後見の開始がAさんに及ぼす影響に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(30歳)は,交通事故の被害に起因する高次脳機能障害で判断力が著しく低下し生活が困難となったので,親族のBさんが成年後見開始の審判の申立てをすることとなった。Aさんは,この審判によって自分にどのような影響が及ぶのかを心配している。

  1. Aさんは当然に国政の選挙権を失うこととなる。
  2. Aさんは当然に公務員になることができなくなる。
  3. Aさんは当然に社会福祉法人の理事になることができなくなる。
  4. Aさんは当然に株式会社の役員になることができなくなる。
  5. 上記1から4までの記述はいずれも不適切である。

地域福祉と包括的支援体制

問題91

市民による福祉の担い手に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 認知症サポーターは,専門職のサポートを行うため,地域包括支援センターに配属される。
  2. 主任児童委員は,子どもや子育て家庭に関する相談に応じるため,児童家庭支援センターに配属される。
  3. 労働者協同組合は,地域における多様な需要に応じた仕事を創出するために,組合員自らが出資し事業に従事する。
  4. 民生委員は,市町村長の推薦によって,都道府県知事から委嘱される。
  5. 社会的企業は,株主の利益を最優先しながら,ビジネスの手法によって社会課題を解決する。

問題92

「令和6年版地方財政の状況」(総務省)に示された2022年度(令和4年度)の民生費などに関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

  1. 市町村の目的別歳出決算額の構成比は,大きい方から,民生費,総務費,教育費の順となっている。
  2. 目的別歳出決算額において,都道府県では,2012年(平成24年)以降,災害救助費が一貫して増加している。
  3. 市町村と都道府県の目的別歳出決算額に占める民生費の割合を比較すると,都道府県の方が大きい。
  4. 目的別歳出決算額において,都道府県の民生費では,社会福祉費の割合が最も大きい。
  5. 目的別歳出決算額において,市町村の民生費では,生活保護費の割合が最も大きい。

問題93

厚生労働省が発表した「地域福祉(支援)計画策定状況等の調査結果概要」(令和5年4月1日時点)に示された地域福祉(支援)計画の策定状況に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 令和6年能登半島地震の影響により調査への対応が困難となった市町については,調査結果に当該市町は含まれていない。

  1. 地域福祉支援計画を策定済みでない都道府県も存在している。
  2. 地域福祉計画の策定済み市町村の割合は,市部よりも町村部の方が高い。
  3. 「包括的な支援体制の整備に関する事項」について,いずれかの項目を計画に位置付けている市町村は,8割を超えている。
  4. 計画期間を3年とする市町村が最も多い。
  5. 計画の評価実施体制を構築している市町村は全体の2割程度である。

問題94

事例を読んで,A市社会福祉協議会が開催したボランティア養成講座の評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
A市社会福祉協議会では,数年間にわたり民間企業との連携によるボランティア活動の活性化を目的として,地域住民向けのボランティア養成講座を開催してきた。ボランティア養成講座は,地元企業や地域住民からの寄付金で運営されており,開催目的に即した効果が得られているかを検証するため,B社会福祉士は,プログラム評価を実施することにした。

  1. 講座の内容が,計画どおりに実施されたかを検証するために,効率性評価を実施する。
  2. 講座を開催したことにより民間企業との連携によるボランティア活動が活性化しているかどうかを調べるため,アウトカム評価を行う。
  3. 講座の運営のために用いた寄付金が結果的に効果的・効率的に執行されたかを明らかにするため,プロセス評価を実施する。
  4. 講座のカリキュラム内容が,開催目的と見合った内容であったかを検証するため,インパクト評価を実施する。
  5. ボランティア活動に対する地域住民の意向を明らかにするために,セオリー評価を行う。

問題95

日本における世帯や地域社会などの動向に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年)」とは,「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年人々のつながりに関する基礎調査)」のことである。また,「孤独であると感じることがある」と回答した者の割合とは,「しばしばある・常にある」「時々ある」「たまにある」と回答した者の割合の合計である。

  1. 総務省の「令和2年国勢調査」によると,単独世帯が一般世帯に占める割合は約10 %となっている。
  2. 法務省の「在留外国人統計」によると,2022年(令和4年)12月現在,在留外国人が総人口に占める割合は20%を超えている。
  3. 総務省の「人口推計」によると,2022年(令和4年)10月現在,15歳から64歳までの生産年齢人口が総人口に占める割合は約30%となっている。
  4. 内閣官房の「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年)」によると「孤独であると感じることがある」と回答した者の割合は約40%となっている。
  5. 厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると,2022年(令和4年)現在,生活状況を苦しいと感じている母子世帯が母子世帯全体に占める割合は約50%となっている。

問題96

包括的支援体制に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「地域共生社会推進検討会」とは,「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会」のことである。

  1. 重層的支援体制整備事業によって包括的支援体制の整備に取り組んでいる自治体数は,令和5年度の時点で全体の半数を超えている。
  2. 包括的相談支援事業とは「複数の支援関係機関が有機的な連携の下,世帯が抱える地域生活課題の解決に資する支援を一体的に行う体制を整備する事業」である。
  3. アウトリーチ等を通じた継続的支援事業とは「虐待の防止及びその早期発見のための援助を行う事業」である。
  4. 重層的支援会議とは「自ら支援を求めることが困難な人への支援について,支援を始める前に関係機関が情報を共有し,協議をする場」である。
  5. 「地域共生社会推進検討会」では,地域づくりに向けた支援において,多様な人や機関がその都度集い,相談,協議し,学び合う場としてのプラットフォームづくりが重要であると指摘した。

問題97

事例を読んで,A市社会福祉協議会の地区担当のB職員(社会福祉士)の今後の対応として,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
Cさん(20歳,知的障害)は,特別支援学校を卒業後,市内にある知的障害者通所施設に通っているが,地域の活動にも参加したいと思っている。そこでCさんの両親は,社会福祉協議会が主催する地区の住民懇談会に参加した際に,息子が参加できるような地域活動はないかとBに相談をした。Bは,この地区では高齢化が進み,地域活動の担い手の減少によって継続が困難となっており,商店も人手不足による閉店が増えていると感じている。

  1. Cさんから得意なことや,やってみたいことを聞き,この地区の中で活用できる社会資源を探す。
  2. 地域住民に対して,知的障害者に対するサービスを立ち上げるように促す。
  3. Cさんに対して,施設通所を一時休ませて,地域活動に参加するよう助言する。
  4. Cさんに対して,商店の後継者となれるように経営の技術を学んでもらう。
  5. 地域活動や商店の状況を把握し,Cさんのような人々の力を生かせる活動を地域住民と考える。

問題98

災害時の支援に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

(注)1 BCPとは,Business Continuity Plan のことである。
2 DWATとは,Disaster Welfare Assistance Team のことである。

  1. 被災者生活再建支援制度の対象とする自然災害は,市町村において1000世帯以上の住宅全壊被害が発生した場合である。
  2. 介護保険制度では,全ての介護サービス事業者に対して,業務継続計画(BCP)の策定とその計画に従って必要な措置を講ずることが定められている。
  3. 災害救助法では,災害ボランティアセンターの設置を市町村社会福祉協議会に義務づけている。
  4. 厚生労働省の「災害時の福祉支援体制の整備に向けたガイドライン」では,災害派遣福祉チーム(DWAT)の一般避難所への派遣について明記している。
  5. 内閣府の「福祉避難所の確保・運営ガイドライン」では,指定福祉避難所は受入対象となる者をあらかじめ特定してはならないと定めている。

問題99

事例を読んで,A市で重層的支援体制整備事業を所管するB職員(社会福祉士)の対応として,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
就労経験のない若者やその家族から「働きたいと思っても,長年ひきこもっていることもあり,心身の状態に合わせて働ける場所がない」との意見が集まっていた。Bは,本人達の状態に合わせた多様な就労の機会を確保することを目指して,今後の参加支援事業の実施方法について関係者と検討することとした。

  1. 一般就労が事業の支援目標であるため,ハローワークの求職票の探し方を学ぶプログラムを導入する。
  2. 参加支援事業の独自性を明確化するため,地域づくり事業や相談支援事業と切り離して取組を進める。
  3. 本人や家族の支援ニーズを踏まえ,社会参加に向けた取組を検討するための会議を開催する。
  4. 中小企業や商店街などに働きかけ,短時間就労や就労体験などの支援メニューを創出する。
  5. ひきこもりに関する参加支援は,ひきこもり地域支援センターに対応を委ねる。

障害者福祉

問題100

「令和4年生活のしづらさなどに関する調査」(厚生労働省),「令和5年度障害者雇用実態調査」(厚生労働省)及び「令和5年版障害者白書」(厚生労働省)にみられる障害児・者の実態に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 2012 年(平成24年)から2022年(令和4年)の間に,特別支援教育を受ける児童生徒の数は減少した。
  2. 身体障害者と知的障害者を比較すると,知的障害者の方が身体障害者よりも施設入所者の割合が高い。
  3. 19歳以上65歳未満の在宅の身体障害者と知的障害者を比較すると,知的障害者の方が身体障害者よりも親との同居率が低い。
  4. 在宅の身体障害者と知的障害者を比較すると,知的障害者の方が身体障害者よりも65歳以上の者の割合が高い。
  5. 雇用されている身体障害者と知的障害者を比較すると,知的障害者の方が身体障害者よりも週の所定労働時間が30時間以上である者の割合が高い。

問題101

「障害者総合支援法」における基幹相談支援センターに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。

  1. 地域における中核的な役割を担う機関として,総合的・専門的な相談支援や成年後見制度利用支援事業の実施等の業務を行う。
  2. 障害者を通わせ,創作的活動又は生産活動の機会の提供,社会との交流の促進等の便宜を供与する役割を担う。
  3. 障害者の職業生活における自立を図るため,就業面及び生活面の一体的な相談を行う。
  4. 矯正施設を退所した障害者に対し,適切な福祉サービスに結び付けるための特別調整を行う。
  5. 障害児の発達において中核的な役割を担う機関として,障害児の家族等に対し,相談,助言その他の必要な援助を行う。

問題102

事例を読んで,Aさんの状況にあてはまる,「精神保健福祉法」に基づく入院形態として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
統合失調症のAさん(40歳)は,この1週間で絶え間ない幻聴と,常に誰かに監視されているという妄想がひどくなってきた。さらに盗聴器を探して家具を壊すなどの行為が始まったため,同居する母親に付き添われ,かかりつけのB精神科病院を受診した。精神保健指定医であるC医師は診察の結果,入院治療を要すると判断し,Aさんにその旨を説明したが,Aさんはおびえた様子で意味不明な独語を繰り返すのみで,応答は得られなかった。C医師はAさんが入院治療の必要性について納得できるよう丁寧に説明を重ねたが,やはり入院についての同意を得ることはできず,また,症状の緩和も見られなかったため,やむを得ず母親の同意によって即日入院してもらうことになった。

(注) 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

  1. 措置入院
  2. 緊急措置入院
  3. 医療保護入院
  4. 任意入院
  5. 応急入院

問題103

「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者差別解消法」とは,「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

  1. この法律が施行される前から,障害者基本法に「差別の禁止」の規定があった。
  2. 民間事業者の合理的配慮の提供は,努力義務である。
  3. この法律に基づき,市町村障害者虐待防止センターが設けられている。
  4. 障害者差別をした事業者には,この法律に基づき科料が科される。
  5. この法律に基づく障害者の定義は,障害者基本法に規定されている障害者の定義より狭い。

問題104

「障害者雇用促進法」に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

(注) 「障害者雇用促進法」とは,「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。

  1. 就労継続支援A型事業は,この法律に基づき就労支援サービスを提供するものである。
  2. 公共職業安定所(ハローワーク)は,就労を希望した障害者の就職後の助言,指導は行わない。
  3. 事業主は,障害者である労働者を雇用する事業所において障害者職業生活相談員を外部委託することができる。
  4. 雇用義務の対象となる障害者であるかどうかの確認は,精神障害者については,精神障害者保健福祉手帳により行う。
  5. 事業主は,障害者と障害者でない者との機会均等を図るために,過重な負担となるときであっても,合理的配慮を講じなければならない。

問題105

事例を読んで,大学の学生支援センターのA相談員(社会福祉士)のBさんへの対応に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
統合失調症の診断を受けた大学3年生のBさんは,周囲から聞こえてくる悪口と薬の副作用に悩み,授業も休みがちである。Bさんは,主治医から「悪口は幻聴である。薬物療法で緩和できる」との説明を受けているものの,不安は消えない。悩んだBさんは,学生支援センターを訪れ「薬の副作用がつらい。今後の就職活動も不安でたまらない。自分と同じ経験をしている学生は他にもいるのか。いるなら話をしてみたい」とAに訴えた。Bさんの不安や焦燥感を受け止めたAは,Bさんにどのように対応すべきかを考えている。

  1. 主治医に相談するよう伝える。
  2. 学生支援センターに登録しているピアサポートスタッフの紹介を検討する。
  3. 地域の指定特定相談支援事業所の相談支援専門員の紹介を検討する。
  4. 就労移行支援事業所のサービス管理責任者の紹介を検討する。
  5. 精神障害者保健福祉手帳の取得を勧める。

刑事司法と福祉

問題106

犯罪の成立要件と責任能力に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

  1. 正当行為,正当防衛,あるいは緊急避難が認められた場合には,有責性がないものとして,無罪になる。
  2. 正当防衛とは,正当な侵害に対して,自己または他人の権利を防衛するため,やむを得ずにした行為のことをいう。
  3. 弁識能力及び制御能力の両方またはいずれかが欠けていれば,心神喪失となり,またどちらかでも能力が著しく減退していれば心神耗弱となる。
  4. 心神喪失の場合には,刑法上の犯罪が成立せずに無罪となり,心神耗弱の場合には,刑の言渡しが猶予される。
  5. 16 歳未満の者の行為については,一律に責任能力に欠けるものとされており,犯罪は成立しない。

問題107

事例を読んで,次のうち,この手続きを表す名称として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(30歳)は,自動車の大幅な速度超過により,道路交通法違反の罪で検挙された。Aさんの事件は,簡易裁判所が,検察官の請求に基づき,命令により100万円以下の罰金または科料を科することができる手続きで処理されることになった。この手続きがとられるに当たって,Aさんは,被疑者として異議がないことを示していた。

  1. 起訴猶予
  2. 微罪処分
  3. 簡易送致手続
  4. 交通反則通告制度
  5. 略式手続

問題108

事例を読んで,刑の全部執行猶予中の保護観察に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(30歳)は,覚醒剤の自己使用により検挙され,懲役1年執行猶予3年保護観察付の判決が確定し,保護観察中である。Aさんには「薬物再乱用防止プログラムを受けること」という特別遵守事項が設定されている。また,Aさんには担当保護司が指名されている。

  1. Aさんは,一般遵守事項に違反しても,執行猶予が取り消されることはない。
  2. Aさんは,簡易薬物検出検査を受けなければならない。
  3. Aさんに対する不良措置として,保護観察の期間の延長がある。
  4. Aさんの担当保護司は,Aさんの補導援護はできるが指導監督はできない。
  5. Aさんが特別遵守事項に違反した場合には,保護観察所長が執行猶予を取り消す。

問題109

更生保護に関わる人または組織に関する次の記述のうち,正しいものを2 つ選びなさい。

  1. 地方更生保護委員会の事務局及び保護観察所に保護観察官を置くこととされている。
  2. 保護司が備える条件の一つとして「人格及び行動について,社会的信望を有すること」がある。
  3. 保護司活動の拠点として,各都道府県に1か所ずつ更生保護サポートセンターが設置された。
  4. 更生保護法人は,厚生労働大臣の許可を受けて設立される。
  5. 更生保護女性会は,更生保護法の制定に伴い設立された。

問題110

事例を読んで,「医療観察法」に基づく地域処遇に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(30歳)は「医療観察法」に基づく入院決定を受け,指定入院医療機関に入院していたが,その後,退院許可の決定を受け,現在は,地域処遇を受けて指定通院医療機関に通院している。

(注)1 「医療観察法」とは,「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。
2 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。

  1. Aさんの精神保健観察は,保護観察所の保護観察官が担当する。
  2. Aさんが「精神保健福祉法」に基づく医療保護入院となることはない。
  3. Aさんの地域処遇が3年を超えて実施されることはない。
  4. Aさんの地域処遇の期間は,保護観察所長の決定により短縮することがある。
  5. Aさんの処遇の実施計画は,保護観察所長が関係機関と協議して定める。

問題111

2004年(平成16年)に制定された犯罪被害者等基本法に関する次の記述のうち,正しいものを2つ選びなさい。

  1. 同法における犯罪被害者等とは,犯罪等により害を被った者及び遺族を除いた家族をいう。
  2. 同法の目的の一つに,再犯の防止と犯罪による被害を受けることの防止がある。
  3. 同法に基づき,ストーカー行為を規制するための処罰が整備された。
  4. 同法の基本的施策の一つに,損害賠償の請求についての援助がある。
  5. 同法に基づき,政府は犯罪被害者等基本計画を定めなければならない。

ソーシャルワークの基盤と専門職

問題112

次の記述のうち,社会福祉士及び介護福祉士法において社会福祉士が努めなければならないと規定されていることとして,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 社会福祉士の信用を傷つけるような行為をしないこと。
  2. 福祉サービス関係者等との連携を保つこと。
  3. 相談援助に関する知識及び技能の向上を行うこと。
  4. 正当な理由がなく,その業務に関して知り得た人の秘密を漏らさないこと。
  5. 常にその者の立場に立って誠実にその業務を行うこと。

問題113

「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」(2014年)におけるソーシャルワークの知(Knowledge)に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

(注) 「ソーシャルワーク専門職のグローバル定義」とは,2014年7月の国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)と国際ソーシャルワーク学校連盟(IASSW)の総会・合同会議で採択されたものを指す。

  1. ソーシャルワークの理論的基盤及び研究は,専ら医学の知見に基づいて構成されている。
  2. ソーシャルワークの研究と理論の独自性は,閉鎖性と応用性にある。
  3. 人々と作り上げてきたソーシャルワークの知は,それぞれの国や各地域においても,また国を越えて普遍的に,それぞれの形で,より適切に実践されることになる。
  4. ソーシャルワークの知は,西洋の理論や知識を根拠としたものであることが期待されている。
  5. 多くのソーシャルワーク研究と理論は,サービス利用者との双方向性のある対話的過程を通して共同で作られている。

問題114

事例を読んで,A社会福祉士の発言の基盤となっている考え方を提示した人物として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
地域活動支援センターで指導員として勤務するAが,地域自立支援協議会の実務者会議に出席したところ,管轄地域内における今後の生活支援の方向性を問われた。そのため,日頃の相談支援活動を踏まえて「私は,障害のある方々の様々な活動が価値ある役割として,社会に認められていくための取組を,私たちはこれからも続けていくことが大切だと思います」と発言し,出席者から賛同を得た。

  1. バンク-ミケルセン(Bank-Mikkelsen, N.)
  2. ニィリエ(Nirje, B.)
  3. ソロモン(Solomon, B.)
  4. ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger, W.)
  5. バンクス(Banks, S.)

問題115

事例を読んで,被保護者との関係に苦慮するA現業員に対する査察指導員B(社会福祉士)のスーパービジョンの助言として,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
C福祉事務所の査察指導員Bは,生活保護を担当して1年目のAから,単身世帯のDさん(70歳)への対応について相談を受けた。Aによると,Dさんは,Dさんの誤解によるトラブルから近隣とのつきあいはほとんどなく,買い物以外は家に閉じこもっている。私(A)が訪問すると毎回のように「あなたも近所の人たちと同じだ。あなたの話もわからない。福祉は困っている人を助けるためにあるはずだ。なのに,なぜ,もっと自分を助けてくれないのか」と言われる。内容を尋ねるも具体的なことはわからず,どのように応答してよいのか困っているとのことであった。

  1. 「家庭訪問でのDさんとのやりとりを振り返ってみましょう」
  2. 「話し相手がいる近隣のサロンを紹介すると伝えてみましょう」
  3. 「日頃の生活をご近所の方々に尋ねることについてDさんから了解を得てください」
  4. 「他の事例を適用してDさんへの対応を検討してみましょう」
  5. 「生活保護担当者としての業務と役割について,一緒に確認してみましょう」

問題116

アメリカにおける初期のセツルメントに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「施せ与よではなく友人を」を掲げて友愛訪問活動を行った。
  2. 貧困を社会的・経済的な問題として捉えた。
  3. ケーススタディを通して貧困状態にある人の救済を行った。
  4. 援助の効率化を図るために「援助に値する貧民」を選別した。
  5. シカゴにはトインビーホールが設立された。

問題117

ドルゴフ(Dolgoff, R.)らによって提示された倫理原則に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。

(注) 「ドルゴフ(Dolgoff, R.)ら」とは,2009年にEthical Decisions for Social Work Practice(8th ed.)を著したドルゴフ,ローウェンバーグ(Loewenberg, F.M.)とハリントン(Harrington, D.)のことである。

  1. 平等と不平等に関する倫理原則では,同じ環境に置かれている人には誰に対しても同じように対応しなければならない。
  2. プライバシーと守秘義務に関する倫理原則では,全ての人が自らのプライバシーと守秘義務を強化しなければならない。
  3. 自律と自由に関する倫理原則では,全ての人々の生活の質を高めるような選択肢を選ばなければならない。
  4. 最小限の害に関する倫理原則では,あらゆる人の生活や生命を守らなければならない。
  5. 誠実と情報の開示に関する倫理原則では,クライエントへの関連の有無に関係なく,全ての情報を伝えなければならない。

ソーシャルワークの理論と方法

問題118

事例を読んで,保護観察所がAさんの特別調整の協力を求めた機関について,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aさん(84歳)は,来月で6回目の刑期を終える。Aさんは帰る先もなく,頼れる人もいない。Aさんは「帰るところも探せないし,お金もない」と話しており,特別調整を希望している。矯正施設では,福祉専門官がAさんと面談し本人の意向を確かめた結果,特別調整対象者として判断したため,保護観察所に通知した。保護観察所長は,Aさんの状況を確認するために特別調整協力の依頼を求めることにした。

  1. 地域生活定着支援センター
  2. 養護老人ホーム
  3. 更生保護施設
  4. 障害者支援施設
  5. 福祉事務所

問題119

問題解決アプローチに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. クライエントのもつ主体的な意志の力に注目し,支援機関の活用を図る。
  2. クライエントの動機づけ,能力,機会を把握して支援を進める。
  3. クライエントが直面している危機状況に対して,短期集中的に働きかける。
  4. クライエントへの直接的な支援とともに,個人を取り巻く環境に働きかけを行う。
  5. クライエントが解決を望む問題について,目標と期限を設定し課題に取り組む。

問題120

事例を読んで,この段階のA病院のB医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)が行った実践モデルやアプローチに関して,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Cさん(46歳,男性)は夫婦で生まれ故郷に戻り,5年前から喫茶店を営んでいる。1か月前に,脳出血を患い,A病院でリハビリテーションを受け,数週間後に自宅退院を控えている。BはCさんと退院に向けた面談を行った。Cさんは「左片麻痺(ひだりかたまひ)があるのは仕方がないとしても,妻もまた一緒にお店をやっていこうと言ってくれているので仕事がしたい。地元の友達も戻ってきたら店に行くよと声をかけてくれているから」と語った。Bは「奥様もお友達もCさんがお店に戻ってこられるのを待っておられるんですね。お店に戻られるまで,どのように暮らしを整えていったら良いか,ご一緒に考えていきましょう」と提案した。

  1. 行動変容アプローチ
  2. 治療モデル
  3. 実存主義アプローチ
  4. 生活モデル
  5. 課題中心アプローチ

問題121

事例を読んで,この時点でAさんを担当する若年性認知症支援コーディネーターが行った支援に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
総合商社に勤務するAさん(44歳)は,半年前から商品の発注ミスや大事な商談の約束を忘れてしまうことが度々あり,B上司と産業医の勧めにより認知症疾患医療センターを受診し,若年性アルツハイマー型認知症と診断された。先日,B上司から,若年性認知症支援コーディネーターに電話相談があった。「Aさんから,認知症だと診断されたと報告を受けた。実は,責任のある仕事を一人で任せることも難しくなった。Aさんが自信なさそうに仕事をしており,時折,休むようになった。落ち込んでいる様子もあり,周りの社員も戸惑っている。私も社員も認知症のことがよくわからないので,今後どのように対応してあげたらよいのか正直わからずに困っている」とのことだった。

  1. Aさんの仕事のミスがなくなるように,諦めずに教えてあげてください。
  2. Aさんの意向を聴いて,仕事のサポート体制の構築を検討してください。
  3. Aさんの家族にはAさんの自尊心を尊重して今の社内での様子を伝えないようにしてください。
  4. Aさんの短期記憶を活用できる業務への配置転換を検討してください。
  5. 認知症の理解を進めるために認知症の学習会を実施する場合は,ご相談ください。

問題122

事例を読んで,地域包括支援センターのA社会福祉士がこの段階で行う援助に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Bさん(75歳,女性)は,一人暮らしが不安になり,長男家族と同居することになったが,転居後すぐに自宅に閉じこもるようになった。心配した長男が地域包括支援センターを訪ね「以前は,社交的で友人と外出することもあったが,それがなくなり心配」と相談した。Aは,Bさんと数回の面接を行った。Bさんは「長男家族が食事内容を私に合わせて作ってくれるのが,申し訳ない」「人と話すのが好きで,前に住んでいた地域では毎日楽しかった。きっかけがあれば外に出たい」と語った。Bさんは要支援1の認定を受けている。Aは,得られた情報を踏まえてBさんの支援計画を立てようと考えている。

  1. Bさんに元の地域に戻ってみても良いのではないかと助言する。
  2. Bさんと長男家族との関係修復を行い,閉じこもりを解消する。
  3. Bさんの食事は給食サービスを利用し,食事は家族と別にしても良いのではないかと助言する。
  4. Bさんの社交性は強みなので,地域の茶話会への参加を促す。
  5. 代弁者として,Bさんの意向を長男に伝える。

問題123

ソーシャルワークの事後評価に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1つ選びなさい。

  1. クライエントが望んだ場合においてモニタリングの前に行う。
  2. クライエントの状況の変化に応じて行う。
  3. ワーカーがクライエントのプランニングに至る前に行う。
  4. 結果評価の他,クライエントの主観的な満足度や支援者の関わり方について行う。
  5. クライエントの希望や望みを聞き,エンゲージメントのプロセスに基づいて行う。

問題124

コノプカ(Konopka, G.)の提唱したグループワークの原則に関する次の記述のうち,適切なものを2つ選びなさい。

  1. メンバー個々に新しい体験を付与することよりも,過去の体験を重視する。
  2. 援助者が積極的にプログラムに参加し,メンバーの問題を解決する。
  3. グループ活動のルールを決め,メンバーの成長を阻害する場合には制限を設ける。
  4. メンバー個人の相違点,及び当該グループが他のグループとは違う特徴をもつグループであることを認識するために個別化を行う。
  5. メンバー間の相互作用の中で生じる葛藤は,表面化しないように働きかける。

問題125

事例を読んで,地域活動支援センターのA社会福祉士がBさんの家族と面談を行った時点で用いた方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
Aは,複数の利用者家族から子どもの自立と今後についての心配があるという声を聞くことが多くなった。このことから,家族同士が不安を話し合い,将来の子どもの生活について考えるグループワークを行うことにした。Aは,その一環として開催前に参加を決定した利用者家族と個別面談を行った。面談の際,利用者Bさんの母親は「皆さんになじめるか不安です」と話した。AはBさんの母親がグループに期待していることや不安に感じていることを聴いた。

  1. スクリーニング
  2. 波長合わせ
  3. アイスブレイク
  4. 集団規範の形成
  5. リーダーシップ

問題126

事例を読んで,A相談支援事業所のB相談支援専門員が新任のC相談支援専門員に行ったスーパービジョンについて,適切なものを2つ選びなさい。

〔事例〕
Bは,一人暮らしのDさん(60歳)からCが不在中に電話を受けた。「担当のCに体調が良くないことを話したら,病院に付き添うから明日一緒に行こうと言ってくれたんですが,先週から保険証(マイナンバーカード)が見あたらなくて病院に行けないんです。明日も無理だと思うので断りたい」というものであった。Dさんを担当しているCに伝えると「Dさんは,昨日会った時にどうして言ってくれなかったんだろう」と落ち込み,どうしたらよいかわからない様子だった。Bは,Cにスーパービジョンを行った。

  1. 「DさんがCに話せなかったことをCはどう思っていますか」
  2. 「Dさんの安心のために保険証(マイナンバーカード)を一緒に探してあげてください」
  3. 「Cのような悩みはよくあることなので,あまり気にしすぎないようにしましょう」
  4. 「Dさんと約束した時の状況について詳しく聞かせてもらえますか」
  5. 「私が対応した類似事例を話すので,同じように対応してみましょう」

社会福祉調査の基礎

問題127

ブース(Booth, C.)のロンドン調査に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. ロンドン市民の人口統計の作成が目的だった。
  2. 調査対象となった市民の自宅へ調査票を配布する郵送調査だった。
  3. 当時のロンドン市民の一部を調査対象とする標本調査だった。
  4. 貧困の主たる原因が,個人的習慣であることを明らかにした。
  5. ロンドンの街を経済階層で色分けした貧困地図を作成した。

問題128

調査における倫理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 調査者と対象者との利害関係についての検討は不要である。
  2. 調査の目的や対象等に関する倫理審査は,調査終了後に行う必要がある。
  3. 対象者本人について調べる場合,対象者の認知機能を考慮することは不要である。
  4. 調査が対象者に及ぼす心理的な影響については,検討する必要がある。
  5. 想定していた結果と異なるデータは,削除する必要がある。

問題129

A市こども家庭センターでは,担当圏域の地域住民を対象に,児童虐待の発生予防に向けた活動への協力意向について多肢選択法による質問紙調査を実施することにした。その際,用いる質問文として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 「あなたは,児童虐待を防止するための活動や,児童虐待があった家庭を支援するための活動に協力したいと思いますか。あてはまるもの1つを選択してください」
  2. 「児童虐待を予防するためには地域で協力することが必要不可欠ですが,あなたは,地域での見守り活動に協力したいと思いますか。あてはまるもの1つを選択してください」
  3. 「あなたは,ネグレクトされている児童の早期発見に向けて,地域でのアセスメント活動に協力したいと思いますか。あてはまるもの1つを選択してください」
  4. 「あなたは,児童虐待の予防に向けた小学校での取組に協力したいと思いますか。あてはまるもの1つを選択してください」
  5. 「あなたは,虐待を受けた児童の心理面を支える活動に,地域のニートが協力することについて,どのようにお考えですか。あてはまるもの1つを選択してください」

問題130

事例を読んで,A市地域包括支援センターが実施する調査票の配布・回収の方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

〔事例〕
A市地域包括支援センターでは,担当圏域における要支援状態の高齢者50名を対象に,高齢者が感じている困りごとの把握を目的とした標本調査を実施することとした。センター長からの「ご家族の困りごとではなく,高齢者ご自身が感じている困りごとの把握が目的である点に注意すること」という指示を踏まえて,調査票の配布・回収方法を検討することとなった。

  1. 郵送調査
  2. 留置調査
  3. 個別面接調査
  4. 集合調査
  5. インターネット調査

問題131

A介護老人福祉施設では,夜間の睡眠時間を十分に確保できていない利用者Bさんへの対応が課題となっていた。検討の結果,日中の水分摂取量が要因のひとつとして取り上げられ,1か月間データを取って調べることとなった。Bさんの日中の水分摂取量(ml)と夜間の睡眠時間(分)の関係を見るときに用いる方法として,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. t 検定
  2. カイ2乗検定
  3. 散布図
  4. 箱ひげ図
  5. 度数分布表

問題132

面接調査において調査者が行ったことに関する次の記述のうち,最も適切なものを1つ選びなさい。

  1. 構造化面接において,調査の質問項目に設定していない内容についても自由に回答するよう対象者に求めた。
  2. 半構造化面接において,インタビューガイドに設定した質問の順番に従って回答するよう対象者に求めた。
  3. 非構造化面接において,調査開始前に対象者がテーマを設定するよう依頼した。
  4. フォーカスグループインタビューにおいて,司会者として最初に基本的なルールを説明した。
  5. 面接後の逐語録作成において,録音データを聞き取れない部分は会話の流れから想像して記述した。

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※過去問題の内容・解答は、試験実施年度当時の情報です。制度改正等による変更がある可能性があります。

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執筆者:ウェルミーマガジン編集部

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