「子どもが可愛いと思えない」その言葉にどう寄り添う?【今回のレシピは"おかかチーズおにぎり"】

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「子どもが可愛いと思えない」その言葉にどう寄り添う?【今回のレシピは"おかかチーズおにぎり"】

Q:「子どもが可愛いと思えず、関わり方が分からない」と保護者の方に相談されました。思うように受け答えができず、どうアドバイスしたらよかったのでしょうか。

保育の現場では、思わず言葉を探してしまうような相談に出会うことも少なくありませんよね。

日々の関わりや記録から見えてくる家庭の様子を手がかりに、「どんな背景があるのだろう」と想像する視点をもっておくことで、結果としてその家庭にあった関わりのヒントが見えてくることがあります。

今回は、そんな相談を受けた時に、私たち保育士が心に留めておきたい視点についてお伝えしていきます。

その相談自体が、子どもへの愛情の表れであること

まず心に留めておきたいのは、保護者が「可愛いと思えない」「関わり方が分からない」と言葉にしてくれたこと自体が子どもを大切に思っている証だということです。本当に無関心であれば、悩むことも、誰かに相談することもありません。

子育てに悩む親

「このままではいけないのではないか」
「どうにかしたい」

その言葉の奥にある保護者の方のSOSや子どもへの思いに目を向け、まずは否定せずに受けとめていくことを大切にしていきたいですね。

関わり方が分からないときの具体的な提案

子どもや自分の行動を言葉にして実況してみるのも一つの方法です。

「今、ブロックで遊んでいるんだね」
「今、洗濯物を畳んでいるよ」

子どもへの関わり方は、遊ぶことや愛情を言葉にして伝えることだけではありません。その行動を実況するだけでも「見てくれているんだ」と子どもにとっては安心できる時間へと繋がっていきます。

子どもの存在や行動を評価せず、否定せず、ただ受け止め言葉にする。特別なことをしなくても、こうした生活の延長線上にある関わりで満たされていく気持ちもあります。

例えば隣で同じものを食べたり、同じ時間を過ごしたりすることも、子どもにとっては安心できる関わりの一つです。

そんな関わりの中で大切にしたいのは、子どもから向けられる気持ちを受け止めること。同じ気持ちを返すことが難しい日があっても、無理をする必要はありません。共有は難しくても、受けとめることから始めてみましょう。

<保育士としてではなく1人の人間として私が伝えたいこと>

「頑張らなくていい」という言葉は、時に「何もしなくていい」と受け取られてしまうことがあります。それは、子どもにとっても、大人にとっても、望ましい形ではありません。

一方で、すでに精一杯頑張っているお母さんに対して「もっと頑張って」と伝えることも、私にはできません。 この二つの間で、いつも揺れています。

だからこそ伝えたいのは、無理に応えなくてもいいけれど、向けられた気持ちを、なかったことにしないでほしい、ということです。

自分の位置を考えながら読んでいただけたら嬉しいです。

心身の疲れや余裕のなさが原因の場合

産後のホルモンバランスの変化、睡眠不足、休む時間のなさなど、心身の疲労が重なると、子どもに気持ちを向ける余裕がなくなります。

産後うつ

「可愛いと思えない」という感情は子どもへの拒否ではなく、保護者自身が限界に近いサインであることも多いのです。

この場合「もっと関わらなきゃ」「頑張らなきゃ」と促すのではなく、「今、少し休めていますか」「頼れる人はいますか」と、保護者自身の状態に目を向ける視点が大切です。

親の育ち方や心理的背景が影響する場合

ここは具体的なアドバイスというよりも、保護者の方の背景を想像しておくための視点として読んでいただけたらと思います。

保護者が「子どもを可愛いと思えない」と感じる背景には、その方自身の育ちや、これまでの経験が影響していることがあります。

たとえば幼少期に十分に甘えられなかった、気持ちを受け止めてもらえなかった、愛情表現が少ない家庭で育った場合、「子どもへの愛し方」「関わり方」が分からず戸惑うことがあります。

これは愛情がないのではなく、愛情の表現や受け取り方を学ぶ機会が少なかったという状態です。そのため「どう関わればいいか分からない」と感じるのは自然な姿だと思います。私たち保育士はその奥にある背景を想像しながら話を受けとめていきたいですね。

まとめ

保護者の方から相談されたとき、うまく言葉が出てこなかったとしても決して失敗ではありません。「一人で抱えなくていい」と伝えたその時間そのものが支援になります。

私たち保育士が様々な視点を持ち続けることで、結果的に保護者の方の力になることができ、子どもとの関係にも小さな変化が生まれていくのかもしれません。

迷いながら関わる時間もまた、支援の一部として大切にしていきたいですね。

【本日のレシピ:おかかチーズおにぎり】

心に余裕がないとき、子どもへの関わりだけでなく食事作りもしんどく感じるものです。そんなときは「ちゃんと作る」よりも「まず満たす」ことを大切にしてほしいと思います。

今回は、シンプルだけど満足感のある「おかかチーズおにぎり」を紹介します…!

おかかチーズおにぎり

温かいご飯に、かつお節とチーズを混ぜて握るだけのおにぎり。どちらも発酵のうまみを持つ食材で、心と体をじんわり満たしてくれます。

【材料(4個分)】

  • 温かいご飯 350g(約一合)
  • しょう油 大さじ1
  • ベビーチーズ 3個
  • かつお節 3g

【下準備】

チーズを1cm角のさいの目切りにしておく。

【作り方】

全ての材料をボウルに加えよく混ぜ、4等分して握る。

全ての材料をボウルに加えよく混ぜ、4等分に握る。

〈ポイント〉
お好みで少量のごま油を混ぜこんでもおいしいです◎

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執筆者:misa

保育士歴12年。幼稚園教諭、児童相談員、リトミック2級の資格も保有。0~5歳児までの学年担任に加え、支援保育士も3年程経験。現在は保育士を続けながら、料理家としても活動中。お菓子部門で「料理レシピ本大賞」を受賞し、著書も人気を博すなど活動の幅を広げている。

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