家ではできるのに園ではできない…トイレを嫌がる子への関わり方【今回のレシピは"マカロニ安倍川"】

最終更新日
家ではできるのに園ではできない…トイレを嫌がる子への関わり方【今回のレシピは"マカロニ安倍川"】

Q:3歳の園児が、保育園のトイレや外出先で排泄ができず、保護者の方も私自身も困っています。自宅では問題なくできているのですが、どのように関わればよいのでしょうか。

「家ではできるのに、園ではできない」という姿に、不安や戸惑いを感じるケースは少なくありません。

トイレを嫌がる理由は子どもによって様々ですが、共通して言えることは「安心できていない」という点。

まず知っておきたいのは、トイレという場所は、大人が思っている以上に子どもにとって繊細で、安心感が大きく影響する環境だということです。

特に3歳頃は、身体の発達とともに心も大きく成長する時期。「いつもと同じ」「安心できる」という感覚があってこそ、はじめて力を抜くことができる子も少なくありません。

そこで今回は、考えられる要因を整理しながら、【園でできるサポート】と【家庭でできるサポート】について紹介していきます。

考えられる要因

家庭と園では、トイレの仕様や環境が大きく異なります。

家庭の洋式トイレと園にある子ども用トイレとでは見た目が大きく異なる場合も多く、園によっては和式トイレを使用していることもあります。そのため便座の高さが合わなかったり、いつもと座り心地が違かったりと、不安定さや違和感を感じることも。

また、園のトイレは複数の子どもが同時に使う場面が多く、安全面の配慮から扉の上部や下部が開いているなど、開放的なつくりになっています。そのため、人の気配や音が気になって落ち着けなかったり、照明の暗さや空間そのものに不安を覚えるお子さんもいます。

幼児用トイレ

さらに、これまでの経験が影響しているケースも考えられます。
「トイレに落ちてしまいそうで怖い」
「以前、水が跳ねてお尻にかかって驚いた」
「便座が冷たい」
「ぐらぐらして不安定に感じる」
「水を流す音が怖い」
「ボタンや表示が顔のように見えて怖い」
大人からすると些細に思えることでも、子どもにとっては強い印象として残り、大きな不安に繋がっていることもあるのです。

発達特性が関係している場合も

発達特性の影響から、こだわりが強く表れたり、初めての場所や慣れない空間に不安を感じやすかったり、においや音、空気感といった感覚刺激に敏感であったりするお子さんもいます。そのため、「このトイレでなければ難しい」といった形でこだわりが表れることもあります。

こうした場合は、『できない』と捉えるのではなく、「安心して慣れていくまでに時間が必要な状態」と理解することが大切です。環境を少しずつ整えながら、無理のないペースで進めていくことが安心感へと繋がっていきます。

園でできるサポート

まずは「どんなところが嫌?」「怖いことはある?」等、子どもが何に不安を感じているのかを探ることから始めましょう。理由が見えてくると具体的な関わりや、環境調整の方向が定まりやすくなります。

保育士と園児が手洗い

排泄そのものだけを目標にせず、段階的に慣れていくことも大切です。空間に入るだけ、トイレに座るだけ、ドアを閉めてみるだけ、といった部分的な「できた」という経験を積み重ねることで、トイレという場所への安心感が少しずつ育っていきます。

園で排泄することがどうしても難しい場合には、安心できる環境を一時的に整える方法もあります。例えば、保育士用の個室トイレを特別に使用するなど、落ち着いて排泄できる空間を確保することも1つの方法。その際は、必ず保育士が付き添い、安全面に配慮しながら進めていきます。

また、お子さんによっては「どうする?」「行けそう?」と問いかけるよりも、大人が言い切ってあげるほうが安心できる場合もあります。

選択を委ねることは大切ですが、すべてを子どもに任せすぎてしまうと、かえって不安を強めてしまうこともあります。特に不安が強いときには、大人が道筋を示し、「大丈夫」を具体的に伝えることが、子どもの心の支えになります。

子どもが安心して力を抜けるように、環境と関わりの両面から支えていくことが大切です。

家庭でできるサポート

保護者の方には、家以外のトイレに慣れていく機会を少しずつ増やしていけるようお伝えしてみるのもよいでしょう。商業施設や公共施設などの中で、比較的静かで安心しやすい環境から試してみると無理なく取り入れることができます。

また、園でのサポートと同様に、空間に入るだけ、トイレに座るだけ、ドアを閉めてみるだけ、といった小さな段階から慣れていくことも十分意味があります。排泄そのものだけを目標にせず、トイレという場所に安心していられるその気持ちを大切にしていけるといいですね。

清潔な幼児用の男性トイレ(小便器)

まとめ

「家ではできるのに、園や外出先ではできない」という姿の背景には、環境の違いやこれまでの経験、感覚の敏感さなど、さまざまな要因が重なっていることがあります。

トイレを怖がる理由は一人ひとり異なりますが、共通して大切なのは『安心感』です。

不安の理由が見えてくると、どんな関わりが必要か、どんな環境なら落ち着けるのかが少しずつ見えてきます。それが、具体的な支え方や環境調整のヒントとなり、安心へと向かう糸口につながっていきます。

【本日のレシピ:マカロニ安倍川】

今回は安心感をテーマに、どこか懐かしく優しい甘さでほっとする一品をご紹介します。

画像A

【材料】

  • マカロニ 20g
  • 〈A〉きな粉 大さじ1
  • 〈A〉砂糖 大さじ2分の1
  • 〈A〉塩 ひとつまみ

【作り方】

1.Aをボウルに入れ、混ぜ合わせておく。

2.マカロニを指定時間茹で、ザルにとり水気をきる。

3.1に2を加え、よく和える。

関連キーワード

misa

執筆者:misa

保育士歴12年。幼稚園教諭、児童相談員、リトミック2級の資格も保有。0~5歳児までの学年担任に加え、支援保育士も3年程経験。現在は保育士を続けながら、料理家としても活躍中。お菓子部門で「料理レシピ本大賞」を受賞するなど、著書も人気を博し活動の幅を広げている。

関連記事