基準が統一された「ユニバーサルデザインフード」とは

2015-10-16

現在は介護食にも食品メーカーが参入し、多くの会社からレトルトや缶詰などが売られるようになりました。しかし堅さや粘度がメーカーによって違うため、製品を選ぶ際に消費者が混乱するという問題が出てきています。栄養や品質を保ち、衛生にも気を配った食事が欲しいという声から、介護用加工食品の需要が高まってきました。そこで、どの会社の製品でも同じ基準で統一された堅さやとろみの介護食を提供するという取り組みを実施。そこで開発されたのが「ユニバーサルデザインフード」です。

どのような基準になっている?

口から食べるときには、「噛む」機能と「飲み込む」機能が必要となります。ユニバーサルデザインフードでは「噛む」機能を以下のような表現で分け、目安として調理形態も記しています。

I)歯で噛める

また、汁ものを食べるときに使う「とろみ調整食品」にも、下記の通りその強さが4段階で統一されています。

+:フレンチドレッシング状

ユニバーサルデザインフードでは、段階に応じて使う水分と製品の量が書かれているのです。これならば、段階を伝えることで本人に適した食事を提供することができるでしょう。

このようにユニバーサルデザインフードは「噛む力」「飲み込む力」「形状」「堅さ」「粘度」で16段階の堅さに分けられ、それぞれロゴマークがついています。これを確認すれば、どのメーカーの製品を買っても同じ形状の食事を食べられるのです。

今まではとろみをつけるとき、例えばゼリー状になるのか、それともマヨネーズのようになるのかは、買って試してみなければ分からず不便でした。しかしユニバーサルデザインフードで統一されることで、購入する側にとって分かりやすくなっています。

16段階の料理を、全て店頭に並べることは不可能です。そのため、一般には通信販売などでの取り寄せになるでしょう。例えば医師や栄養士から「IIレベルの食品にしてください」と指示されれば、自分の身体の状態に最適な食事をとれるようになると思います。そのため今後は、医師や栄養士ともこの基準を共有していけると良いですね。

介護食ではないユニバーサルデザインフードとは

この商品は高齢者だけでなく、「健常者も含めた広い範囲」を対象にするというコンセプトが持たれています。そのため、「介護食」でなく「ユニバーサルデザインフード」という名称になりました。

例えば普段おいしく噛んで食べていても、「歯を抜いた」「扁桃腺がはれた」など、食べ物を噛めない、あるいは飲み込みにくい状態になることが意外と多いものです。しかし、そのために「ベビーフード」を買うことはあまりないでしょう。ユニバーサルデザインフードはこのような時にも、気軽に手にとって食べようと思える製品として開発されたものです。限定された「介護食」ではなく、幅広い人に向けたものが「ユニバーサルデザインフード」となります。

食事制限している人には

糖尿病や減塩食など、食事制限がある人も多いでしょう。こうした場合も咀嚼・嚥下機能が低下していくことで、ユニバーサルデザインフードを食べるようになります。

あまり区分を細かくしても、混乱を招いてしまうでしょう。「減塩+糖尿食」など、これから複数の食事制限が必要となる人も増えていくはずです。そこで、ほとんど手を加えなくてもよい基本の標準食を、減塩や糖尿病など食事制限の要件をクリアした料理に変え、それから柔らかく16段階にとろみを加工していくのはどうでしょう。より広く、さまざまな状態の人に適した食事が提供できそうです。普段から健康に気を使いたい人も継続して食べられる。あるいは成人が、身体条件に合わせて手にとる食品として、ユニバーサルデザインフードへの期待が高まります。

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