MSWとケアマネージャーは

2015-12-11

高齢者が入退院後に必要となる生活のフォローは、メディカルソーシャルワーカー(MSW)にとってもケアマネージャーにとって大切な仕事です。医療連携加算もつくようになり、より一層、双方が協働することが求められています。介護環境については、「在宅医療が充実していたら家に帰りたい」という方がほとんどでしょう。どのように連携すれば、安心して生活していけるのでしょうか。

どんな支援が必要?

高齢者の場合、退院してからの生活が入院前より楽になるということは、残念ながら少ないでしょう。その状態でも安心して退院、さらにその後の生活を続けていくための意欲を持てるよう、各専門職は最大限努力しなければなりません。

居宅介護支援の介護報酬に「医療連携加算」「退院・退所加算」が導入され、ケアマネージャーは担当している高齢者の情報をMSWや看護師に届けたり、退院時に面談したりすることが多くなりました。病院には医師や看護師、栄養士、状況によって歯科医師やPT、OTなどの「病院にいる専門職」が揃い、患者をみています。退院予定者の様子、そして必要とされるサービスについては、ケアマネージャー側として具体的にあげて欲しいところです。

ケアマネージャーはそれら病院側からの情報にもとづき、退院予定者の希望を取り入れながら、在宅生活の支援プランを立案。そして、本人の承諾が得られたら援助計画書の叩き台を作り、在宅での支援計画を病院スタッフと具体的に話し合います。その後、病院内専門職と在宅専門職とで引き継ぎを行うのが、想定される手順です。

医療保険から介護保険へ

最もシンプルなのは、医療保険で行っていたサービスを介護保険サービスに移行させること。例えば、養護老人ホームのAさんを例に考えてみましょう。

Aさんは腰痛を治療し、その後、医療保険でリハビリを受けていました。しかし半年経つと「今後は自費になってしまう」と言われ、「そんなお金ない」と落ち込んでいます。言動がはっきりと、かつテキパキとしていたため、介護に該当するかは微妙なところ。しかしご本人は、腰の痛みがつらかったのです。そこで申請したところ、要支援2に認定。早速、通所リハビリに通うことができました。

この際、困ったことがあればMSWにすぐ相談でき、そこから地域のケアマネージャーと一緒にAさんの容態を共有する。そんなやり方はどうでしょうか。通院の方までMSWがみるのは大変過ぎます。しかし医療から介護に移行できず、困っている方は少なくないでしょう。そういう方がいつでも気軽に相談できるよう、MSWや医療相談室がもっと目立ち、親しみやすい場所になるといいですね。

ケアマネージャーも担当地域の病院へもっと出向き、自分が担当している高齢者の様子を見に行く。そうした対応から、信頼を得られるように努めることが必要です。

急展開がある

関係者は、誰もが「きめ細かく支援したい」と思っています。しかし、実際にはいきなり「もう医療的には病院ですべきことはない」と、退院を求められることが少なくありません。突然のことに家族が慌ててしまう……そうした事態が日常的に起きています。

身体状況や予後を話してくれるようになったのは良いものの、医師は忙しく、カンファレンスはふと空いた時間に入れられているようです。すると家族は必要な準備ができないまま、退院後どうするか手をうたなければなりません。

これを防ぐために、MSWとケアマネージャーは緊密に連絡を取り合い、担当している高齢者の病状や病院内での様子を共有しておくことが必要です。そして容態を想定しながら、ケアプランのたたき台を作っておく。そのくらいの気持ちがなければ、急展開に慌ててしまい、本人や家族を不安にさせてしまいます。

介護業界は、めまぐるしく変化しています。そんな中で、MSWをはじめとした病院のスタッフといかに連携しておくのか。これは、ケアマネージャーにとって非常に大切な仕事の一つではないでしょうか。

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