身元引受人がいないとサービスが受けられない?

2016-04-29

最近は“家族の在り方”が大きく変わったため、高齢者の生活も様変わりしてしまいました。その影響から、「身元引受人」がいない人が増えています。これに伴い、特養などの入所を断られることが問題になっているようです。では、なぜ断られてしまうのか。また、身元引受人がいないとどのように困るのかについて、入所サービスが受けるための対策を踏まえながら考察してみたいと思います。

身元引受人の役割

身元引受人は、施設サービスの利用料が遅滞しないよう管理しなければなりせん。特に入院など急に高額のお金が必要になることや、病気・死亡などの緊急時の対応を要求されます。

こうした役割から、身元引受人は主に司法書士や行政書士、公認会計士などの専門職が担っているようです。しかし現在の形が定着するのなら、この仕事を専任に行うプロが必要ではないでしょうか。

現場では?

例えば養護老人ホームは、施設の特性上から「身寄りがない」「子たちとの関係が悪い」などの理由で入所している方が多く見られます。そのため、身元引受人がいない方がかなり入所しているのです。

そういった方が亡くなられたときは、もう一度本当に身寄りがないか調べます。連絡すべき人がいるかどうかを探した後に、公立の斎場の葬儀社で荼毘に付されるのです。この際、お骨は公立斎場に入っている葬儀会社が1年間保管した後、共同墓地で永代供養されます。遺品や預金などの金銭の扱いについて福祉事務所に確認し、その指示に沿って遺品を処理。金品は福祉事務所に送っていました。

この手続きはかなり頻繁に行っているとのことで、「身元引受人がいない」ことが、入所を断るほど大変なことなのかと疑問に感じていました。なお、前述の手配はホームの「生活相談員」が行っています。

養護老人ホームは「自宅の代わり」という位置づけですので、入所者は地元の包括支援センターの通所リハビリテーションへ通っています。そして、そのケアプランを作るのは支援センターのケアマネージャーです。

身元引受人がいない人は、どうすれば良いのか

では実際、身元引受人がいない人は、結局どうすれば良いのか。結論から言えば、「いなくも入れる施設を探す」「身元引受人の役割をしてくれる代理人を立てる」ことが挙げられるでしょう。

中には、身元引受人の代理人を担ってくれるNPO法人もあります。このNPOでは、事業を司法書士・行政書士が主に行っているようです。ただし、高齢者本人の意思をくみ取り、必要なサービスが使えるようにするためには、高齢者施策に詳しい福祉職も必要でしょう。高齢者の生活を全て委ねることになるので、一種社会福祉事業として、社会福祉法人がやるべきだと思います。

なお、入所者はそのほとんどが全財産を使っているので、簡単に次の入所先が見つかるかは分かりません。そのため、この事業は最初から、公のサービスとして行われるべきだったのではないでしょうか。

包括支援センターと福祉事務所との連携はどうなっている?

養護老人ホームで多く見られる、大変な確執がある親子や親類縁者が全くいないという方の生活。これに関しては、ホームの生活相談員と福祉事務所、高齢担当だけでなく、生活保護のワーカーも関わっています。

1人の高齢者の生活を守るために必要となる、医師や看護師、MSW、ケアマネージャー、介護福祉士、福祉事務所の高齢者担当、あるいは生活保護担当など多岐にわたる専門家。場合によっては、カンファレンスにNPOの身元引受人が出席する必要があるかもしれません。

どの専門職も職責を果たしています。しかし、身寄りがない高齢者に関しては「総すくみ」、いわゆる「お見合い」になっているように感じます。「関係機関を調整」もケマネージャーの任務。ケアマネージャーは他職種の方とスムーズに連携するため、特に高齢者を担当している福祉事務所の職員と、本人の状況をしっかり把握し連携することが必要だと思います。

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