虚弱高齢者がジムに? CGTとは

2016-07-27

最近よく聞く「アンチエイジング」という言葉。女性にとっては、美白やシワ、シミなど、何歳くらいから意識するでしょうか。年齢が上がると「生活習習慣病」を気にする方が多く、この対策は検査や食事指導などかなりしっかり行う人が多いでしょう。そしてさらに年齢を重ねれば、老化による「寝たきり」対策がいくつか研究されています。ここではその一つとして、「包括的高齢者運動トレーニング(CGT)」を見ていきましょう。

CGTとは?

ちょっとした症状で病院に行っても、年のせいにされて特別な治療をしてもらえない。こうした経験や不満を持つ人は少なくありません。実は医療機関でも、まだ「老化」に対する治療は確立されていないのです。

その一方で、2006年4月から「新予防給付」「地域支援事業」のサービスが始まりました。「要支援1」「要支援2」「軽度の要介護状態にある高齢者」が重度にならないようにするために「運動器の機能向上マニュアル」を発表。その運動プログラムの一つとして注目されているのが、「包括的高齢者運動トレーニング(CGT)」という方法です。

このCGTとは、虚弱な高齢者のためのトレーニングマシンを使った運動トレーニングのこと。例えばトレーニングジムにあるマシンは、筋肉を鍛えるためのものという印象が強いかもしれません。しかし座ったままで行えるものが多いため、転倒など怪我の配がなく、身体の各部を鍛えることができるのです。

適切な負荷をかけた運動トレーニングを行い、筋力や持久力、柔軟性、バランス性などの向上を目指す。そして理学療法士や運動指導員、医師、保健師、看護師が、一人ひとりにあったプログラムを作っていきます。

さらに、口腔ケアも行われています。飲み込む際には頬や舌、喉といった口の筋肉を使うことは分かるでしょう。しかし実は、その他にも身体の筋肉を使っています。目で「食べ物」を認識し、箸やスプーンを持つ。そして食器をつかみ、食べ物を取って口まで運びます。このとき手だけではなく、頭を支える首や肩の筋肉、腕や肩の筋肉がスムーズに協働して動くことでこそ、一連の動作が行えるのです。

さらに気管に入ってしまった食べ物をむせて吐き出すためには、背筋や腹筋、なども必要です。このように、「食べる」とき全身の筋肉を使います。刻み食は、どう盛りつけてもあまり美味しそうには見えないでしょう。美味しそうに盛りつけられた食事を食べるためにも、筋肉トレーニングが必要なのです。

また筋力などのように、数置化されるとその効果がハッキリと分かります。そうすると、自然とモチベーションが上がるというもの。「頑張ったことが数値で分かる」という点は、特に男性に好評だと言われています。まさに、至れり尽くせりのトレーニングといえるでしょう。

いつまで元気でなければいけないのか

健康寿命を延ばし、自分のやりたいことを長く楽しめることは素晴らしいことです。しかし誰しも、いずれ死に向かうことは避けられません。このプログラムは「老化によって当然起こるべきこと」の予防を目的にしていますが、どのように死に向かっていくのでしょうか。そっと息を引き取ることを理想とする人は多いはずです。

人間が死を迎えるとき、もっとも自然な死とは何なのか。これは、恐らく「老衰」ではないかと思います。予防関連の施策は、もちろん非常に良いことなのでしょう。しかし見れば見るほど、つい「どうやって死ぬのが良いのだろうか」と考えこんでしまいます。

健康的な死に方というものは、果たして存在するのか。トレーニングによる効果よりも、衰えが増したとき苦しくない死に方をするための支援を行うことが、一つの理想なのかもしれません。

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