要介護1・2の高齢者の介護サービスの今後について

2016-08-26

厚生労働省によって、要介護1・2で受けられる介護保険内サービスの見直し検討が発表されました。要介護1・2の高齢者が利用する生活援助サービスと福祉用具・住宅改修サービスについて原則自己負担へ見直す方針を固め、2017年の通常国会で法改正をする意だと言います。一方で要支援1・2の他に「虚弱高齢者」というカテゴリーを作り、リハビリサービスが受けられるようになりました。そして、特養に入所できるのは要介護3以上。では要介護1・2の高齢者に、いったいどのような支援ができるのでしょうか。

なぜこのような施策が出たのか

現在、介護保険では、1割負担の人は1回250円程度で生活援助(45分以上)を利用しています。しかしこれを自己負担にすると、その負担額は1回2,500円程度となるのです。週3回の生活援助サービスを入れてことが多く、これと同じサービスを使うとすれば月約3万円。年金からこれを毎月出すのは大変なことでしょう。

今回、見直しの対象となるのは、「訪問介護」のうち調理や買い物サービスなどの生活援助サービスです。訪問介護を利用している要介護1・2の高齢者のうち、およそ4割が調理を、2割が買い物サービスを使っています。この状況に対しては、これまでも以下のような指摘がありました。

「民間の配食事業もあるのに、介護保険で賄うのは疑問」

家事能力が問われる

生活援助サービスを自己負担にした場合、その額は性別によってかなり違ってくるのではないでしょうか。すっと家事をしてきた女性なら、介護1・2でもなんとか回せるかもしれません。しかし家事をあまりやっていなかった男性にとって、食事・掃除・洗濯などを一人で行うことは難しいはずです。

そのため、自己負担になることで受けられるサービスを減らせば、生活の質がかなり落ちてしまうのではないでしょうか。要支援、虚弱高齢者のうちに、介護予防サービスの一環として調理や掃除、洗濯等の練習をしてもらわなければならないかもしれません。

福祉用具はなぜ見直しになる?

福祉用具や住宅改修に関しては、改修することで住居の不動産価値が上がるという指摘がありました。果たして、これはいけないことなのでしょうか。不動産価値が上がった場合、リバースモーゲージを使うときに少しでも高く融資される方が良いはずです。

どんなサービスがあるのか

NPO法人NALC

会員制で、他会員のために介護や家事支援などを行うことでポイントが溜まります。そしてこのポイントにより、自分自身に介護が必要になったときサービスを受けることができるシステムです。これは、前もって自分が地域に貢献していないと介護サービスが受けられないので、いきなり使える制度ではありません。しかし元気なうちに参加しておけば便利だと思います。

ワーカーズコレクティブ

「雇う・雇われる」という形ではなく、全員が対等な立場で地域社会に必要なものやサービスを提供するもの。営利を第一目的とせず、地域社会に貢献する事業を行う組織です。

民間ホームヘルパーや家事代行

依頼できるのは家事サポートや身体介助だけではありません。介護保険で規定されていない外出・通院時の付き添いや犬の散歩、外食の付き添いなど、趣味・嗜好のサポートもしてくれます。1時間あたり1,800円〜3,000円で、費用は介護保険における自己負担額の倍程度です。

要支援でリハビリテーションを行っても、いずれ要介護の状態になってしまいます。そして要介護2から3も、「特養に入所できるかどうか」という大きな分岐点です。いきなり要介護や要介護3になるわけではありませんし、すべての介護度できちんとサービスを提供しなければ、結局のところ介護度はあがってしまうでしょう。

資金のある人ならば、民間のヘルパーも入れて、介護保険では賄えない趣味や外出の手伝いなどが出来るようにすることも1つの方法だと思います。しかし資金がない人は、サービス量を減らすしかありません。特に独居男性に対して、とても厳しいのではないでしょうか。ADLを落とさないためには、地域で取り組まれているボランティア団体を探してコンタクトを取っておくことが必須になりそうです。

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