楽しみを生み出す『アクティビティケア』とは?

2016-12-16

最近は、SNSにも介護福祉士の集まるコミュニティができています。そちらの投稿等を見てみると、利用者のために「どうすれば喜んでもらえるのか」と考え、がんばってレクプログラムを考えていることがよく分かります。入所・通所にかかわらず、笑顔で「楽しかった!」と言ってもらえることは本当に嬉しいですよね。そんな中、最近『アクティビティケア』という言葉を聞くようになりました。これは、その人に合ったさまざまなアクティビティを用いて、生活改善や活性化に繋げるケアのことを示します。

アクティビティケアでの具体的な取り組み

アクティビティケアを実施する施設で行なわれているは、具体的に次のような内容です。

例えば、昔懐かしい道具(けん玉、あやとりなど)で遊ぶのことは、指先をしっかり使えるという効果があります。さらに、これをキッカケに自分の人生を思い起こし、さまざまな会話が生まれることも。なお、脳の働きは『文の音読』『簡単な計算』『コミュニケーション』に取り組んでいるときに良くなると言われます。

文の音読について、例えば幼稚園へ紙芝居を読みにいくのはコミュニケーションの機会として良いでしょう。漢詩を朗々と読み上げるのであれば、男性でも参加しやすいはずです。少し子どもっぽくなってしまいそうなら、孫と一緒に楽しめそうなものに取り組むのも良いかもしれません。実際に「孫に見せるんだ」というモチベーションから、がんばって手品の練習を始めた男性もいます。これは創造性があり、指を動かすことが脳に良い影響を与えるでしょう。家族とのコミュニケーションが増える、良いアクティビティケアだと思います。

望ましいアクティビティケアの形とは

経験的なことですが、指先を使う創造的なことに取り組んでいた方は、高齢になっても健康な状態を保つことができるようです。手芸はとても役立ちますし、囲碁や将棋も頭と指先を使うのでオススメ。指先を使ううえ、「できた!」という達成感がある編み物や手芸も、脳を若返らせるとても良い刺激となります。

アクティビティケアを取り入れると、利用者だけでなく職員もコミュニケーション能力が上がり、小さな変化でも見逃さなくなったなどの効果があると言います。このプログラムは介護福祉士が直接行うより、専門職種として(現在は「アクティビティインストラクター」などの資格があります)利用者ひとりひとりのプログラムを作り、それに基づいたケアを実施した方が良いのかもしれません。

グループワーク的な位置づけで介護福祉士は“意図的に吟味した”コミュニケーションを行い、参加者同士の人間関係が望ましい形になるよう介入していくのはどうでしょうか。アクティビティケアインストラクターには、グループワーカーとしての能力が必要かもしれません。中には、

「昔は生きていくので必死で、こんなことできるなんて思わなかった。本当に嬉しい」

という方もいます。ただでさえ施設が足りていない状況で難しいことではありますが、利用者が得意だったことを行い、楽しめるという理由で、通える施設をご紹介できればいいなと思います。

大きな施設なら、いろんな種類のレクやプログラムが行えます。しかしグループホームに入所されている方に、『選べる』『楽しめる』プログラムを多く設定するのは無理でしょう。では、介護保険を二重に使っていることにならない位置付けで、複数のグループホームが使えるアクティビティケアセンターのようなものがあればどうでしょう。好きなとき、好きなアクティビティケアに参加できるシステムがあれば良いですね。

アクティビティケアでは、高齢者が最後にやりたいことをやって楽しめる環境作りがポイントの一つです。利用者が「最後まで楽しんで生きる」ことができるような支援を、大切にしていけたらと思います。

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