混合介護サービスを具体的に運用するときケアマネジャーが留意すること

2017-04-17

高齢に伴って身体が不自由なっていくと、「障がい者のためのサービスも使いたい」と思うことがあるでしょう。しかしその場合、いくつか気を付けなければいけないことがあります。ケアマネジャーが留意すべき点について、ここで考えてみましょう。

混合介護のメリット

障がい者と高齢者への混合介護ができるようになることのメリットは、介護保険サービスの制度だけでは受けられないと認められる場合、障害者総合支援法に基づくサービスが受けられる点。例えば使ってみたいと思える支援に、「家族向けの料理や掃除もできる」ということが挙げられます。

高齢で不自由になり、家事ができなくなるのは本人にとって辛いもの。このとき、「ただ作ってあげる」というのではなく、家族が少しずつ家事をこなせるようになるための支援が必要です。そのほか、混合介護によって以下のようなことも可能となります。

家族としては慣れている事業者に頼めますし、サービス事業者も収入の機会が増えることになります。しかし、これまでこのような細切れのサービスを提供してくれていたNPOやボランティアなどとは、兼ね合いが難しいかもしれません。

また、障がいを持った方の生活の仕方を取り入れられる点も期待したいところ。子どもの頃から障がいを持っていた方は、ボランティアの頼み方も慣れていて生活を楽しむことができます。例えば視覚障がいの例を挙げると、

「野球観戦へ行きたいから、付き添いも野球好きな人にお願いする」

「本の目次を教えてもらったり、音読を頼んだりする」

など、相手に気遣いを持ちながら必要な支援をしてもらっています。こうした身体障がい者の方が行ってきたノウハウでボランティアを頼めるようになれば、毎日の生活を楽しむことができるでしょう。

混合介護における留意点

障がいの分野では、介護保険制度が始まる前から「高齢障がい者に対応できる施設に移行したい」という動きがありました。これは知的障害者福祉法施行で、元気に走り回る若い利用者と、足元が危うくなった高齢障がい者が同じ空間にいることが危険だったことも理由のひとつです。このような高齢障がい者が、落ち着いた空問で「介護サービス」を受けられることは前進と言えるでしょう。

しかし、障がい者と高齢者が同じ通所サービスを受ける場合、気を付けなければいけないことがあります。それは「障がいの種類によって障がい者同士でも偏見を持っている」ということ。例えば知的障がい者の方が「なぜ車椅子の人が結婚できるのに私はダメなの?」と言ったり、「かわいそうな人ね」などという発言をしたりすることは珍しくありません。高齢になって目が見えなくなったり、車椅子が必要となったりした高齢者にとって、これはとてもきついことです。

また、身体障がい者が知的障がい者に偏見を持っていることもあります。この差別意識は、これから混合介護を進めていく際に問題になるかもしれません。どのように支援していくか、身体障がい者支援と介護支援両方で検討することが必要だと思います。

さらに、障がい者は障がい独自の症状を持っていますし、介護分野では認知症など独自の症状があります。これを知らないと、適切なサービスの提供は難しくなるかもしれません。例えば、てんかん発作は慣れていないとかなり驚きますし、認知症の人の言動も知らないと戸惑うでしょう。

介護保険サービスの利用後も障害福祉サービスを利用する場合は、相談支援専門員と介護支援専門員が情報を共有しきれません。障がい者が介護に求めるもの、高齢障がい者が介護サービスに求めるものを明確にさせて、介護と障がいとがお互いに対応できるよう基本的な知識を身につけることが必要です。ケアマネジャーも介護福祉士も、きちんと整理された実用的な研修を行うことで、よりよい介護を提供できると思います。

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