現場から若者を遠ざける介護報酬改定

2015-07-03

平成27年度の介護報酬見直しにより、介護職の離職率アップに拍車がかかりそうです。事業者は採算が合わなくなり、祝祭日も稼働するデイサービスも出てきました。カレンダー通りに休みが取れないことから、プラーベートも充実させたいと望む若者の介護職離れが加速しそうです。特に小規模デイサービスセンターでは、切実な問題といえるでしょう。今回は、そんな小規模デイサービスセンターの現状について見ていきます。

3日以上の連休が取れない

1日の利用者定員が25名という某デイサービスセンター。介護報酬の引き下げと介護職員の処遇改善の影響で、これまでサービスを提供していなかった祝祭日も利用者を受け入れることになりました。もともと土曜日が休みだった同施設では、正職員として働く人の割合が高いため、これまで通り祝祭日が休日のままでは赤字になってしまうというのです。そのため、これまで月曜日が祝祭日ならばカレンダー通り3連休だったのですが、今では3日以上の連休を取ることができません。

もちろん小規模デイサービスだからといって、全てが同様とはいえないでしょう。しかし、何かしらの対策をとらなければ、いずれの施設でも経営が立ち行かなくなる可能性があります。そのため労働環境が悪化すれば、働く側としては「我慢するか、それとも辞めるか」という選択になってしまうことは避けられないでしょう。

3連休にするための有給休暇が取りづらい

カレンダー通りに3連休が取れないならば、「土日に有給休暇を取得すれば良いのでは」と思われる方も多いでしょう。しかし施設の体制によっては、それすら困難な場合があります。

例えば前出の施設では、実質的に介護に従事する職員が看護師1人と介護士6人(パート含む)の合計7人。小規模な施設ではギリギリの人数でサービスを提供している場合が多いため、何か特別な事情がなければ、なかなか有給休暇を取りづらいのが実情です。さらに連休となれば、さらに有給休暇の取得はハードルが高くなります。

巷では大型連休などと騒がれる中、なかなか休みが取れない職場。プライベートな時間の欲しい若者は、別の職場に移ってしまうケースが少なくありません。

若者は、まさにこれから大きな戦力として育っていって欲しい人材でしょう。その戦力が失われているのが現状なのです。

同じ介護職なのに…

これに対して、特別養護老人ホームや介護老人保健施設など比較的多くの人員が配置されている施設はどうなのか。カレンダー通りとはいかないまでも、小規模デイサービスセンターよりは連休が取りやすいようです。

その理由は、あらかじめシフトが組まれるため、有給休暇を組み込みやすいという点にあります。しかし同じ介護という仕事でありながら、働く施設や規模によって休日の取り方に大きな違いがあっては、特に若者から敬遠されるのは当たり前なのではないでしょうか。

給与面での処遇改善だけでなく、休暇取得を含めた環境が見直され、もっと若者が「デイサービスで働きたい!」と思うような職場になることを願います。心身ともにリフレッシュすれば、「また仕事を頑張ろう」という気持ちが生まれるものです。

しかしそのためには、せめて3日程度の連休は必要でしょう。そうでなければ、ただ介護だけに明け暮れる毎日になってしまいます。

せめて年に1度は色々なことから解放されて、自分のやりたいことにまとまった時間を使うことができる職場を。そうしないと、小規模なデイサービスセンターに若者が寄り付かなくなってしまいます。他業界と同じ程度の休みを…というのは、小規模デイサービスセンターにとってやはり難しい要求なのでしょうか。

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