初めての入浴介助 - 「ミライ塾」塾生体験記 vol.2

2015-09-16

「ミライ塾」塾生・佐々木さんの連載2話目は、初めての入浴介助。初仕事でいきなり、ドキっとする体験も。経験を積み重ねて、少しずつ介護職として成長していく佐々木さんの様子が、体験談から伝わってくる。

利用者の方のくせやこだわりに、しっかり向き合ってコミュニケーションをとることが大事

最初の介護の仕事は、入浴介助だった。いきなり転倒のリスクの高い入浴介助をやることに少しとまどったが、はじめは、ほとんど見学に近かったので問題はなかった。

先輩方について、介助を見学していると、ある利用者の方が僕に対して「笑った」と繰り返し言いはじめた。どうやら僕が利用者を見て笑っている、と勘違いしたらしい。僕は「笑ってないですよ」と言ったが、利用者は変わらず、「笑った」と繰り返すばかり。

後で先輩から聞いて、こういうことがある方なのだということを知った。

これからは、こういったことに対してうまく対応できるようにならなければならないと思い、あらためて介護の難しさを実感した。

この仕事を始める以前から、介護の仕事においては、高齢者とのコミュニケーションが大事だと思っていたが、実際に仕事をしていくなかで、本当に一番大切なことではないかと思うようになった。

先輩からとある利用者の話を聞いた。その利用者はとてもこだわりが強いらしい。この利用者に認められれば一人前、というぐらいのこだわりの強さだそうだ。その方の介助を見学した。介助には手順があり、その手順がとても多かった。加えて車椅子をあまり揺らしてはいけない、時間を遅らせてはいけない、呼んだらすぐ行かなければならない等々、事前に聞いていたとおり、こだわりがとても強かった。この方の介助はしばらくできないな、と感じた。

介護の場では想定できない出来事が起こるのだということを実感した誘導での経験

ほとんど見学だけだった最初の入浴介助から少し日にちが経って、僕が実際にひとりで行った入浴介助は、まずは誘導からだった。僕が介助に入る入居者は、お風呂が嫌いではなかったので、声掛けは苦労しなかった。その方は歩行の状態があまりよくなくて、歩いているときに時々よろける人だった。

両腕を持って歩行の補助をする。そうして補助していると、その方が少しよろけた。倒れないように支える。お風呂に行くまでにそんなことが何度かあった。お風呂に着いて、「座ってください」と利用者に言った。そのとき、利用者が急に、何もないところで腰を下ろそうとし始めた。慌てて椅子に座るよう腰を持ち、椅子のところまで動いていただく。

事故にはならなかったが、何もないところで急に腰を下ろすとは思ってなかったので、驚いた。次からは気をつけるようにしようと思った。介護の現場ではこういった想定できない出来事が、何度も起こる可能性がある。そのことに若干の不安を覚えた。

次は入居者の方が服を脱ぐサポートだ。初任者研修のときに、やり方はある程度学んでいたので、だいたいはできたが、ズボンを脱いでもらうときが少し大変だった。入居者の方は立っていても時々よろけるので、支えながらズボンを下ろさなければならない。何とか支えつつ脱いでいただき、入浴が無事できた。

一日を終えて、入浴介助はとても大変だと感じた。その日の利用者のコンディションを考え、臨機応変に対応し、利用者個人のやり方に合わせつつ、転倒などの事故が起きないように注意しなければならない。しかも入浴介助の機会は、週一回しかないので、慣れるのに時間がかかると思った。

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