ロコモティブシンドロームを予防しよう!

2017-05-25

高齢者が要介護状態に陥る原因は骨折や転倒、関節疾患などのいわゆる運動器の障がいが20%以上を占めています。このように運動器の障がいにより移動能力が低下した状態は「ロコモティブシンドローム」と呼ばれており、高齢者はしっかり予防することが必要です。そこで今回は、ロコモティブシンドロームの概要と予防法について取り上げます。

いったいロコモって何のこと?

先日、「若い女性にもロコモが多い」というニュースが目に入りました。このロコモとは『ロコモティブシンドローム』の略、日本語では『運動器症候群(うんどうきしょうこうぐん)』と呼ばれます。

ロコモは運動器の障がいによって歩く機能が低下し、介護や介助が必要な状態、もしくはそうなってしまうリスクが高い状態のことを指すもの。運動器という言葉が少し分かりにくいかもしれませんが、これは人が体を動かす時に関わる骨や筋肉、関節、靭帯などの総称です。これらの組織が連動して動くことで、人間はスムーズに歩くことができます。

しかし高齢になると転倒や骨折、関節疾患などにより、運動器が障がいされやすくなります。実際、高齢者が要介護状態に陥る原因の約20%がこれらの運動器の障がいによるものとされているのです。つまりロコモとは、高齢化が進む我が国において、高齢者が生き生きと元気で健康的な生活を継続するために、しっかり予防していく必要がある状態なのです。

ロコモを判定する『ロコチェック』

ロコモの状態かどうかは、『ロコチェック』を行うことで判別できます。このロコチェックは、以下の項目が自分に当てはまるかどうかをチェックするもの。この中で一つでも当てはまれば、ロコモの状態の可能性があるとされています。

ロコモの程度を判別するため『ロコモ度テスト』

ロコチェックでその可能性が分かれば、次に気になるのがその程度。どれくらいロコモの程度が進んでいるかは、『ロコモ度テスト』によって判定します。このロコモ度テストには、以下3つの種類があります。

このうち『ロコモ25』は体の状態や生活の状況を調べる質問形式のテスト、他の2つは体の動きを検査するテストです。

ロコモ予防に役立つ『ロコトレ』

では、ロコモを予防するためにはどんな体操が効果的なのでしょう。これについて日本整形外科学会は『ロコトレ』を推奨しています。基本的なロコトレは『片脚立ち』と『スクワット』。簡単な方法ですが、ポイントを説明しておきましょう。

その名の通り、片脚で立ってバランスをとる運動です。ポイントは脚をあげる時間で、1分間姿勢をよくして片脚を上げると効果的とされています。

1日に行う回数は3回が目安。ふらつきがあって1分できない人は、何かを支えにして行いましょう。その際には、指先で支えるなど可能な範囲で支えを少なくするとより効果的です。くれぐれも転倒しないように注意しましょう。

立った状態で、両ひざを同時に曲げたり伸ばしたりする運動です。深呼吸するようなゆっくりとしたスピードで、5〜6回を1日3回行うと良いとされます。

実施する際の姿勢に注意が必要で、足は肩幅より少し広めにし、つま先を少し外に向けて行います。また、膝を曲げる際にはつま先より膝が前に出ないように注意しましょう。お尻を引くように膝を曲げていくと、かなり力が必要ですが効果的な運動になります。膝が内に入らないようにするため、膝が足の人差し指の方向を向くこともポイントです。よくしゃがみこむようにスクワットをしている人を見ますが、膝を深く曲げすぎると膝に大きな負担がかかるため、90°以上曲げないようにしましょう。

ロコモは以前に比べ、認知が広がってきました。これに伴い、ロコトレは介護予防の現場なのでも取り組まれています。簡単にできる体操ですので、ぜひご利用者さまと実践してみてください。

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