2018年度は転換期!在宅支援機能を問われる老健の役割とは?

2018-03-22

介護老人保健施設(以下、老健)は2018年度の介護報酬改定で、在宅支援施設としての機能を大きく打ち出しました。これまでは在宅復帰施設としての役割がクローズアップされる中で、十分な機能を果たすことができていないこともあった老健。そこで、今回の改定で問われる老健の役割について、改めて考えていきます。

在宅復帰支援って何をするの?老健の目指す高機能サービス

2018年4月より施行される介護保険法において、老健の機能として「在宅支援」機能が明示されるようになります。これまで老健は「在宅復帰」施設としての機能を義務付けられ、いわゆる中間施設としての役割を求められてきました。しかし地域包括ケアシステムにおいて重要視される中、医師を含めた多職種の専門家を有する老健が、在宅復帰の先である在宅生活を支援する機能を担う中核施設として期待されるようになるのです。

では、具体的にどのような機能が老健にあるのでしょうか?以下に、老健の有する在宅支援機能を挙げてみました。

1.在宅復帰に向けた入所サービス

以上のような点が、他の介護保険施設にはない老健ならではの高機能な在宅支援機能になります。とりわけ、通所リハビリや訪問リハビリは医師の関与を重視するような加算が新設されており、在宅支援に向けたサービスの充実化が方向性として明確になっています。

実際は課題も多い!?加算前提では施設運営に弊害も

老健の目指す方向性を見ると、非常に素晴らしい施設に思えるかもしれません。しかし実際は課題が多いのも現状です。

現在でも通所リハビリにはリハビリテーションマネジメント加算があり、医師の関与によって加算の算定が可能となっています。しかし実際に算定している施設は少なく、医師の関与が難しいという課題が拭えません。

また、加算を算定するにあたっては、それに見合うサービス内容を提供する必要があるのは言うまでもないでしょう。そのため、リハビリ専門職もマネジメント能力を高め、生活リハビリの実践ノウハウを身につける必要があります。そして、実際に利用中にサービスを提供する介護スタッフも、より具体的なニーズに沿って、目標達成に効果的な介護・リハサービスを提供することが大切です。

ただでさえ多忙な業務に追われる現状。そんな中でこうした取り組みを一気に行ってしまうと、施設・事業所運営にとって逆効果になることもあるでしょう。そのため、実際に加算を算定する前に、綿密な計画立案と今後の方針を明確化する必要があります。

2018年度の改訂で目指すべき老健としての役割

幸いなことに2018年度の介護報酬改訂では、加算の算定要件に幅を持たせているという特徴があります。入所における在宅強化型施設の算定要件も、改定前は在宅復帰率やベッド回転率など一定の条件を確実にクリアしなければいけませんでした。しかし改訂後はいくつかの要件をクリアして一定のポイント以上になれば、すべての要件を満たしていなくても加算の算定が可能となっています。

また、通所リハビリにおけるリハビリテーションマネジメント加算も、医師の関与が難しくても一定の加算が算定できるようになっています。そのため、すぐにもっとも高い加算を算定せず、少しずつ施設の方針を変更する過程として、もっとも算定しやすい加算を目標にすることが可能です。今より少しでも先に進んだ老健としてサービスの見直しを行うことは、今後の施設運営にとってもメリットがあることでしょう。

まとめ

老健は多職種が集まる数少ない介護施設です。そのため、「在宅復帰」と「在宅支援」というキーワードをもとに、地域で求められる役割も大きくなっています。しかし、介護人材が不足する中での急な方針転換は、かえって施設運営に逆効果となりかねません。改訂の内容を吟味しながらサービスの見直しを行い、地域で必要とされる施設を目指して一歩ずつ前進していきましょう。

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