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介助の負担軽減を目指そう!今すぐ現場で使いたい福祉用具

2018-04-26

介護業務は抱えあげや中腰の姿勢が多く、体に大きな負担がかかります。負担をできるだけ少なくおさえるため、福祉用具を有効活用しましょう。今回は、今すぐ現場で使える福祉用具をご紹介します。

介助の負担を軽減する、オススメの福祉用具

「ノーリフティング」という言葉を聞いたことがありますか? これは『抱えない介助を行い、利用者だけでなく介助者にかかる負担も減らすことで、より質の高い介助を行う』という考え方です。

ノーリフティングを実践するためには、寝たきりの方に対して吊り上げるタイプのリフトを使用するイメージがある方も多いかもしれません。しかしその他にも、さまざまな福祉用具を活用して介助の負担を軽減することができます。

<スライディングボード>

<スライディングシート>

<スタンディングリフト>

福祉用具は比較的値段の安いものから高額なものまで幅が広く、施設の状況に合わせて導入を検討する必要があります。そこで、上に挙げた福祉用具の特徴や具体的な使用方法をご紹介しますので、検討の際の参考にしてみてください。

移乗時に活躍するスライディングボード

介護の現場に関わっている方なら知らない人はいないほどメジャーな福祉用具の一つですが、次のような理由で現場での活用がなかなか進んでいないようです。

このように介助する側からは不安な声も聞かれることがありますが、上手に活用すれば、抱えることなく楽に移乗することができます。以下に使用上のポイントをまとめてみました。

・差し込むのはお尻半分までで大丈夫

・ボード上で後ろへ傾かないよう注意する

・座位が取れれば使用可能

スライディングシートでベッド上での介助負担を軽減

スライディングシートは、シートの上に体の動かしたい部分を乗せ、すべらせることで体を動かす事ができる道具です。

ベッド上での移動を無理やり行うと、介助負担が増えるだけでなく利用者の皮膚に摩擦が生じてしまい、不快感や褥そうの原因になってしまいます。

例えば私が勤務する事業所には、寝たままの状態でお尻を上げていただくため、ご自分でシートを使ってもらい、ベッド上での移動が自立になった方もいらっしゃいます。安価でさまざまな場面(車椅子上での座り直しなど)でも活用できる、非常に便利な道具です。

重度介助にはスタンディングリフトを使用

立ち上がりや立位の保持ができず中等度以上の介助が必要な場合、ベッドから車椅子への移乗やトイレ誘導の介助負担が非常に大きくなります。そのような利用者さんに使用したいのが、スタンディングリフトです。

スタンディングリフトはベルトで体を吊り上げながら、立位動作や立位姿勢の保持を機械の力で行うことができます。立位のまま移動できますので、トイレへの移乗や下衣の着脱介助、パット交換時にも活用可能です。注意する点として、膝を支点にして立位を保つため、強い膝の拘縮がある方や膝に痛みがある方などには使用できません。

また、少し価格が高いのが難点です。補助金などを有効活用するのも一つの手です。私の勤務先では次のような手順で導入しました。(1)利用できる方が施設にいるのを確認し、(2)デモ機を活用して経営陣を含めた全職員にメリットをしっかり把握してもらってから本格導入に進みました。その結果、比較的スムーズにスタンディングリフトを導入・活用できています。

まとめ

福祉用具を使用して介助を行うことで介護の質が向上し、利用者・職員の両方にメリットがあります。しかし、高価な福祉用具の導入が難しい施設も多いでしょう。まずは導入しやすい安価な福祉用具を使用しながら、施設全体の介護に対する意識を高めていってみてはいかがでしょうか。

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