責任者だけでなく現場の介護職員ができる通所サービスの顧客獲得法

2017-09-05

介護サービスにおいて、ホスピタリティや奉仕の精神は当然根底になくてはならないものです。しかし介護サービスはサービス業でもあるため、顧客の獲得を常に行っていかないと、事業所自体が潰れてしまうことも想定されるでしょう。そんな事態にならないよう、今回は介護サービスの中でも利用者の入れ替わりが激しい通所系サービスにおいて、管理者だけでなく現場の介護職がどう働けば顧客の獲得が出来るのかを説明していきます。

サービス提供における基本的な考え

介護保険制度が平成12年4月に施行されてから既に17年が経過しました。現在、介護保険制度を受けている65歳以上の被保険者は、平成27(2015)年1月審査分で488万4,000人(内閣府調べ)といわれていますが、サービスを受ける高齢者に比例して介護保険サービスの数も増え続けています。

特に各自治体における介護保険事業計画に該当しない等のサービスについては、社会福祉法人、医療法人だけでなく、数多くの民間企業が参入し各市町村のあらゆる場所に事業所が設置されている状況。サービスを受ける側にとって、選択肢の数が増えることは喜ばしいことでしょう。しかしサービス事業所を運営していく管理者やオーナーにとっては、競合他社が増えることにより競争に勝つために戦略が求められます。

医療・福祉業は言わばサービス業ですから、接客の基本「挨拶」「笑顔」「身だしなみ」については、それぞれクリアしておく必要があります。しかし職員も人です。得意ではない利用者や自分自身の感情によって、ムラが生じてしまう場合もあるでしょう。そこはプロ意識をしっかりと持ち、必要最低限の対応を実践しなくてはなりません。「我々はサービス提供の対価としてお金を頂いている」という気持ちを持って接していきましょう。

ニーズを満たすため潜在ニーズを見逃さない

一般的に通所系サービスにおけるサービスは、リハビリ、食事、入浴、レク、社会的交流などがあげられます。それ以外に、事業所独自のサービスがある場合も含め、利用者の方々はどんな目的でその事業所に通所されているかを、利用者一人一人についてアセスメントしなくてはなりません。

「アセスメントはケアマネの仕事だから」ということではなく、実際に現場で利用者一人一人に携わっている介護職員だからこそ、「リハビリで身体機能の維持」のような一辺通りのニーズではなく、「リハビリの○○先生に会うためにリハビリを頑張っている」など現場の生の声を見聞きして、その利用者のニーズをキャッチしていくことが可能です。そこにニーズに応えられるよう事業所でのサービスを結びつけていけば、必然的に結果にも現れてくるでしょう。

ターゲットを絞り同じ趣味や共通項の利用者グループ作りをする

上記のように、利用者の方々がサービスを利用する目的は様々です。今度はそれら同じニーズを持つ利用者さん同士で、グループを構築できるよう職員が仲介に入っていきましょう。

「今日はなんとなく行きたくないなぁ」と思った日でも、「仲間がみんな行っているなら、自分もやっぱり行こうかな」などと思ってもらえるようになればしめたもの。仲間がいることで自分の居場所を作ってあげることが、その方の存在意義を高めることに繋がります。そのため、グループ作りの架け橋になってあげることは重要です。

働く事業所の強みをアピールする

あなたが働く事業所のウリは何でしょう。例えば、機能強化型通所系サービスや温泉付き施設などであれば分かりやすいかもしれません。しかし、そういったベースの部分ではなく、もう少しミニマムな視点でも、自分たちができるちょっとしたことでアピール可能な部分があるかもしれません。

例えば、認知症利用者の方で徘徊や興奮される方がいた場合、安心してもらえる声掛けが得意な職員がいればこれも大きなアピールポイントになります。「他の事業所さんでは拒否が強かったのにあなたの事業所では落ち着いている」というような口コミが拡がれば必ず大きな集客に繋がっていくはずです。

自分のファンを作る

飲食店や買い物の際など何となく声を掛け合うなど、仲の良い店員さんがいると、そのお店に自然と通うようになると思います。これは利用者の方も同じ。気心の知れた職員がいると、その事業所に足が向くようになるでしょう。

ただしあまり過度に関係性が濃くなると、他の利用者の方から苦言を呈されてしまったり、過剰に関与されたりする場合があります。あくまで適度な距離感が大事ですが、自分のファンが複数人いると、それだけであなたの仕事の姿勢も評価されるでしょう。

毎日来たいと思わせるサービスを提供する

結局のところ、私たち介護業は「いかに利用者の方々にとって、心地よい環境を作り出してあげられるか」に掛かっています。そしてそのためには、設備などのハード面ではなく、人的なソフト面が重要になってくるのです。

利用者の人数に伸び悩みを感じる事業所は多いことでしょう。しかし新規利用者の獲得だけでなく、今いらっしゃっている利用者が毎日「来たい」と思える事業所作りを、介護職が中心となって作り上げることも大切です。それが利用者数の獲得に繋がるとともに、ひいては介護職員自身が働きやすい事業所という好循環になっていくと思います。

利用者の方々が「今日は少し寒いから休もうかな?」等と億劫な気持ちになったとき、「やっぱり行こう!」と前向きな気持になってもらえる。そんな事業所を目指していきましょう。

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