こんばんは。いつも、皆さんのご意見を拝見しています。私は、有料に勤務している者です。今回、皆さんのアドバイスを頂きたいのは、拘縮、全介助の方の車椅子からベッドへのトランスに関してなのですが、脚が開かない方の場合、皆さんは、どのようにトランスしますか?
また、前傾してしまう方の場合は、いかかでしょうか?お聞かせ頂ければ、大変助かります。宜しくお願いします。
提示されている情報だけでは、なんとも想像し難いですが。
この方は股関節が内転気味に拘縮されているだけで膝関節の可動は可能ですか?
又手の力や意思疎通の際の認知度などはどうでしょうか?
全身が拘縮により屈曲状態で他動でも殆ど動かないようなら、出来ればリフトの使用が理想ではないかと思いますが、施設という環境下ですので設置が難しいと思いますがせめて跳ね上げ式の車椅子とスライディングボードの使用が望ましいと思います。
スライディングボードの使用の詳細に関しては利用者の状態によって差異がありますから福祉用具業者さんと相談をされる事がオススメですし、またに提案をしていただける業者さんを選ぶ事が今後の為でもあると思います。
さて、完全に人の手による介助となった場合ですが、
もしも多少膝関節が伸びて支えがあれば数秒足に体重をかけられる方ならば、
1、床に両足をついてもらった状態で介助者は両腋下より手を差し入れて親指を立てます。
2、残り4本の指で利用者の肩甲骨を包むようにします。
3、介助者は利用者の膝の拳一個半くらい離れたところに自分の膝がくるようにして前後に足を開きます。この際に、移乗する側の方向の足を後ろにします。前後の体重移動で介助を行うので後ろになる足の踵は上がっているようにしてください。
4、後は後方に体重を移動し利用者の足を軸にして移乗していただきます。
上記のトランスではバランスが悪く難しければ、
1、利用者と向かい合って介助者も椅子に座ります。
2、利用者の膝を介助者が外側から挟み、介助者は前傾し利用者の懐に入るようにして利用者が移乗する側の脇の下から頭を出します。
3、利用者には背中にもたれていただく形で、介助者は移乗する側の手はお尻の下に反対の手は肩甲骨の上に起き声声掛けとともに利用者の体重移動を促し利用者の体重移動を感じながら介助者の手はそれを手伝うようにして肩に担ぐような形を取ります。この際に決して介助者が無理やり抱え上げないで下さい。お互いの為です。
4、うまく体重移動が起これば、介助者は楽に上半身を起こせます。あとは利用者のお尻を移乗したい方向に向け方向転換が終われば介助者が前傾し利用者の座っていただけば移乗終了です。
膝関節も伸びない方の場合、
1、車椅子をベッドに90度の状態につけて介助者はベッド上に座ります。
2、利用者に近い側の大腿をを利用者の膝の下入れます。入らなければ利用者の座りを少し浅くしてください。
3、介助者が利用者の上半身を支えるようにしながら前傾をとっていただきます。可能なら利用者に介助者のもう一方の大腿に手をついてもらうと良いかもしれません。
4、3の動作で利用者の体重が介助者の足に掛かった状態になると思います。イメージとして介助者の大腿に乗っている状態です。
5、4の状態で介助者は体重の掛かっていない足の方へ身体をスライドさせます。
6、5の動作により開いたスペースに利用者のお尻を下ろし移乗は完了です。後は介助者が利用者の膝下より大腿を引き抜き利用者の姿勢を整えます。
ちなみに一連の動作を逆に行うとベッドから車椅子への移乗が出来ます。
幾つか手法を挙げさせていただきましたが、どれも答えとして正解ではないかもしれません利用者の状態を踏まえつつスタッフ間で検討をして下さい。
どの方法も、いきなり利用者に使用せずスタッフ間で利用者の状態を想定しつつ練習をしてください。
決して利用者で練習しないでくださいね。
練習とは、安全に失敗できる場の事です。
本番のように練習をする事は良い事ですが、本番で練習は厳禁です。
また、利用者の状態を模倣する事は介助者にとって大変な学習のチャンスになります。
現状の方が「もしこんな事が出来たら」という想定をして自身で動いてみると新しい発見があるかもしれません。
おっと横道にそれました、すいません。
こんにちは。くにくにさん!とても、詳細にアドバイスを下さり、大変感謝しています。また、情報不足で申し訳ありません!このお客様は、拘縮はありますが、膝は可動します。ただ、重度の認知症でその日によっては、介護者への拒否が強く、なかなか難しい状況なのです。また、私が現在、悩んでいるのはもうお1人いらして、その方は、脚の拘縮、股関節も動かず、前傾してしまうのです。
体重もある方なので、トランスが難しく、お客様、介助者にとっても負担になっている状況なので、掲示板でご相談させて頂きました。くにくにさん、本当にありがとうございます!スタッフ間のミーティングで検討してみたいと思います。
mihotさん、こんにちは!書込み頂いて、ありがとうございます。やはり、お客様の安全確保や負担軽減が大切ですよね。勿論、自分の負担軽減も大切ですが(^^)/スライドボード?は、スウェーデンでは、上手く利用されているようですが。
施設で買って貰えたらいいな‥。(^_^)v
身体全体に敷き込んで使用するものは一般的にトランスファーボードと呼ばれていますよ。
メーカーによって呼称は色々ですが、板状のものならラクラックやロールボードが有名ですね。
シートタイプなら、ノルディックスライドとトレイジースライドシートですかね、他にも色々なメーカーが同じようなものを出してますが実際使うと結構使用感が違います。
ちなみに座位の状態で移乗していただく時に使うスライディングボードは、イージーグライドと位座えもんがよく見かけますが、ブーメラン型のイージーモーションという物やちょっと変わった形でグライディングテトラなる板もあります。
介助者と被介助者の負担軽減が同時に行われて初めて安全な移乗が提供されます。
どちらかが無理をしているものは決して良いものとは言えませんよ。
結構お値段しますが、使いこなせれば施設として受け入れられる利用者の幅も広がるのではないでしょうか?
http://www.youtube.com/user/fdqht#p/u/21/pCA-ozRVpUU