介護職やホームヘルパーとして働いている人や、これから介護業界に就職・転職を考えている人は、キャリアアップを調べている中で、『サービス提供責任者』という職種について興味をお持ちではありませんか？
この記事では、サービス提供責任者の仕事内容や任用資格について説明していますので、ぜひ最後までお読みください。
サービス提供責任者とは？
サービス提供責任者とは、利用者の居宅をホームヘルパーが訪問して介護サービスを提供する『訪問介護事業所』で働く職種です。利用者や担当のケアマネジャーとホームヘルパーをつなぐ窓口となり、サービスの調整やホームヘルパーの育成などの業務を行うため、訪問介護事業所の中間管理職のポジションとなっています。
サービス提供責任者の任用要件の資格とは？
サービス提供責任者として働くためには、国が定められた任用要件を満たす必要があります。
【サービス提供責任者の任用要件】
- 実務者研修修了
- 旧）ホームヘルパー1級修了
- 旧）介護職員基礎研修修了
- 介護福祉士
ホームヘルパー1級と介護職員基礎研修は実務者研修に移行した資格制度なので、すでに取得している方は活かすことができますが、新たに取得することはできません。これから資格を取得する方は、『実務者研修』または『介護福祉士』を目指すことになります。
実務者研修を受講する方法
実務者研修は、全国にある民間の資格のスクールなどで開講しているので、全国どこでも受講することができます。受講するために必要な資格や実務経験などはないため、未経験・無資格からでも受講することができます。
ただし、受講期間は約6ヵ月、受講時間450時間以上と資格を取得するまでの期間が比較的長期間になるので注意しましょう。受講料は受講するスクールや地域、取得済みの資格によって異なりますが、おおよそ8万円～20万円となっています。
介護福祉士を取得する方法
介護福祉士は国家資格なので、資格を取得するためには国家試験を受験し、合格する必要があります。
この国家試験を受験するためには、『実務経験ルート』、『養成施設ルート』、『福祉系高校ルート』、『EPAルート』のいずれかで受験資格を満たさなくてはいけません。この中で、最も受験者が多いルートである『実務経験ルート』は、『介護の実務経験3年以上（従事期間1,095日以上かつ従業日数540日以上）』と『実務者研修修了』を満たすことで受験資格が得られるルートです。
2019年度の任用要件の資格の変更とは？
2019年4月からサービス提供責任者の任用要件が一部変更され、それまで認められていた『3年以上の実務経験がある介護職員初任者研修修了者』では、サービス提供責任者の任用要件を満たさないことになりました。
そのため、サービス提供責任者として働くためには、実務者研修修了または介護福祉士の資格が必要となっています。
サービス提供責任者の仕事内容は？
サービス提供責任者は、訪問介護事業所において様々な業務を担っています。それでは具体的な仕事内容について見ていきましょう。
【サービス提供責任者の仕事内容】
- 訪問介護計画書の作成
- ケアマネジャーが開催するサービス担当者会議への出席
- ホームヘルパーから報告を受けて利用者の状態の把握
- ケアマネジャーへの連絡、調整
- 利用者への連絡、調整
- ホームヘルパーへの援助方法の指示、情報伝達
- ホームヘルパーの業務管理
- ホームヘルパーを育成するための研修・技術指導
サービス提供責任者は兼務があるの？
このように多様な業務を担うサービス提供責任者ですが、兼務をすることが可能であることから『兼務をすることがある』という職場が多いようです。
サービス提供責任者が兼務することが多い職務として『ホームヘルパー（訪問介護員）』があります。ホームヘルパーを兼務することで、実際に利用者の自宅を訪問し、介護サービスを提供することになります。訪問介護のホームヘルパーは非常勤で働く人が多いため、都合のつかない時間帯や曜日の訪問、他のホームヘルパーの急な欠勤に対応するための訪問などを行っています。
まとめ
サービス提供責任者は、訪問介護事業所のサービスの開始・調整からホームヘルパーの育成まで担う重要な職種です。その分、ホームヘルパーよりも給料が高い傾向にあり、キャリアアップとして目指す職種となっています。
もし、サービス提供責任者に興味をお持ちでしたら任用資格を満たしているか確認して、ぜひ求人情報をチェックしてみましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。
監修者 カイゴジョブ編集部
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