通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーの仕事に興味を持った人は、具体的な仕事内容が気になっていませんか?
ここでは、通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーの仕事内容をご紹介しますので、ぜひご一読ください。
通所介護(デイサービス)とは?
デイサービスとは、在宅で生活する要介護認定を受けた高齢者に、自宅とデイサービスの間の送迎を行い、デイサービスで、食事の提供や食事介助、入浴介助、排泄介助、機能訓練、健康管理などを提供する介護事業所です。基本的には、自宅とデイサービスの間の送迎を行うため、送迎を担当するドライバーを雇用したり、介護職員や生活相談員などが送迎を担当したりします。
通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーとは?
通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーの仕事内容
- 送迎用車両(一般車両、福祉車両、マイクロバスなど)の安全な運転
- ご利用者の送迎のスケジュールやルートの把握
- 効率的な送迎ルートの構成・提案
- ご利用者の乗降時の介助
- 送迎時の居宅内介助(更衣、移乗、戸締りなど)
- ご利用者の家族との連絡
- 乗車中のご利用者とのコミュニケーション
- 自動車の維持・管理(給油、運行前点検など)
- 緊急時の対応・連絡そのほか
- 運行記録
通所介護(デイサービス)の送迎の範囲
デイサービスの送迎の範囲は、各デイサービスで○○町から○○町までなど、区域を設定しています。
通所介護(デイサービス)の送迎マニュアルとは?
送迎マニュアルを作成する目的
- 送迎に関するルールを明文化する。
- 点検など車両管理を定期的に実施にする。
- ご利用者の乗降・移乗・移動介助時の安全管理を確実にする。
- 事故発生時の対応方法について周知する。
- 緊急時の対応(ご利用者の急変や体調不良時など)について周知する。
送迎マニュアルの内容
事前の送迎ルートの確認
- 新規のご利用者の送迎ルートを地図で確認する。他のご利用者の住所も考慮し、最適なルートを確認する。
- 地図を印刷し、ご利用者のファイルに綴る。
- 実際に走行してみて、ご利用者宅の近辺の道路の状態や所要時間を確認する。
- 駐車スペースを確認する。駐車禁止の場所へ駐車する必要がある場合は、警察署へ許可申請を行う。
- 一方通行などの規制がある場合は、地図に書き込む。
当日の送迎ルート構成
- 当日の送迎予定表をもとに送迎ルートを確認する
- ご利用者の利用時間を確認する
- 居宅内サービスの有無を確認する。
車両の点検
- ガソリン量を確認して、必要に応じて給油する。
- タイヤの空気圧およびタイヤに傷、釘などが刺さっていないか確認する。
- 方向指示器、ブレーキランプなどの点灯するか確認する。
- ブレーキの効きを確認する。
- 車両に破損が無いか確認する。
- 車内を清掃する。
走行中
- 交通法規に従って運転する。
- 急ブレーキ、急発進などをしない。
ご利用者宅到着時の対応
- あらかじめ許可された場所へ駐車する。
- ご利用者およびご家族に挨拶をする。
- ご利用者の体調などについて確認する(送りの場合は情報を伝える)。
- 必要に応じて居宅内介助を行う。
乗降車介助
- 福祉車両でリフトの操作を行う場合、確実に車いすを固定する。車いすのブレーキも確認する。
- 車内では車いすを確実に固定して、シートベルトを装着する。
- 乗降りの介助が必要なご利用者に適切に対応する。
乗車中の対応
- ご利用者はバランスを崩しやすいので、時々姿勢を確認する。
- ご利用者とコミュニケーションをとる。
- ご利用者同士で口論とならないように配慮する。
事業所到着後の対応
- 乗降りの介助が必要なご利用者に適切に対応する。
- 福祉車両でリフトの操作を行う場合、車いすのロック、ブレーキ、シートベルトを確認して介助する。
- ご利用者の申し送り事項をスタッフに伝える。
- 運転日報などに必要事項を記録する。
車両の日常の点検
- 車内の忘れ物、ゴミなどを確認する。
- タイヤの状態、破損の有無、ガソリンの量を確認する<。/li>
車両の法定点検
- 定められた時期に法定点検およびメンテナンスを依頼する。
- 必要な書類を準備する。
事故等発生時の対応
- 交通事故が起きた場合は安全を確保した上、けが人がいる場合はまず救急車を呼び、次に警察へ連絡し、その後デイサービスへ連絡する。
- 物損、人身事故、事故の程度にかかわらず必ず警察へ届ける。
- 人命救助を最優先にする。心肺蘇生など必要な場合は確実に行い、救急隊到着時にご利用者の状態などを報告する。
ご利用者急変時の対応
- 車両を安全な場所へ停車し、ご利用者の状態を確認する。
- 呼吸の状態、嘔吐の有無などを確認し、ご利用者を楽な姿勢にする。
- 必要に応じて救急者を呼び、事業所へ連絡する。
通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーに必要な資格とは?
必要な運転免許は普通自動車運転免許で、2種免許ではありません。また、バスで送迎するデイサービスでは、大型(中型)自動車免許が必要になります。通常、送迎を担当するドライバーは、介護の資格がなくても従事できます。ただし、送迎時にご利用者の居宅内介助を行う場合は、以下のような資格要件があります。
- 介護福祉士
- 実務者研修修了者(及び同等の研修修了者)
- 介護職員初任者研修修了者(及び同等の研修修了者)
- 看護職員(看護師・准看護師)
- 機能訓練指導員(看護職員・理学療法士等)
通所介護(デイサービス)で送迎を行わない場合は介護報酬が減算になる
デイサービスでは、送迎することが基本報酬に組み込まれているため、送迎をしない場合は介護報酬を片道あたり47単位減算しなくてはいけません(往復94単位の減算)。この送迎は、自動車を使用することが条件になっているわけではないため、職員が徒歩で送迎しても減算する必要はありません。
また、原則として送迎はデイサービスと自宅の間を行うことが規定されていますので、自宅以外への送迎は認められてません。ただし、ご利用者や家族のやむを得ない理由や、病院受診などの理由がある場合は、自宅以外の場所への送迎が認められる場合があります。
通所介護(デイサービス)の送迎ドライバーとして働く上での留意点とは?
運転を行う時には以下のようなことにも留意しましょう。
- 体調不良ではないか?運転できる体調か?
- 前日のアルコールは残っていないか?
- 免許証を携帯しているか?更新しているか?
- 携帯電話・スマートフォンを携帯しているか?
また、デイサービスの送迎では、ご利用者の乗降りに時間がかかってしまうことや渋滞、天気などによって、予定通りに運行できない場合もあります。焦りは事故の原因になりますので、焦らず、余裕をもって運転しましょう。
まとめ
デイサービスの送迎ドライバーの仕事内容についてお伝えしましたが、仕事をするイメージはできましたか?職場によって、運転だけを行うことや、ご利用者の乗降りを手伝うことも含めた仕事内容になっていることなど、その職場によって仕事内容に違いがあります。気になっている求人情報に応募する時には、仕事内容をしっかりと確認しましょう。
監修者 カイゴジョブ編集部
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