デイサービスは全国に事業所数が多く、それに伴い求人情報も多く見かけるのではないでしょうか。
ここでは、就職先として人気のデイサービスの残業事情をご紹介しますので、参考にしてください。
残業時間は就職先によって異なる
就職をする時に、残業の有無を気にする人は多いと思います。ハローワークや転職サイトなどの求人情報では、「時間外」という項目があり、その職場でのおおよその残業時間がわかるようになっています。 「なし」と記載されている場合は、基本的に残業は少ない事業所だと判断でき、残業がある事業所では、月に「5時間~10時間」などと目安が把握できます。しかしその残業が恒常的なものか(職員数が足りず、常に残業があるなど)、一時的なものか(ご利用者の都合によって残業になる場合があるなど)までは判断ができないでしょう。
ですからあくまで「残業時間を目安として把握する」までに留めることが必要です。また、残業がない事業所を希望していても、介護の仕事は、「支援が必要な高齢者」に対する仕事なので、ご利用者が急に体調を崩してしまい、緊急の対応が必要な場合など、事業所の体制によらず、やむを得ず残業になることは認識しておきましょう。
残業の仕事内容とは?
一時的な残業
一時的な残業とは、突発的な出来事などで、対応が必要になる残業です。あくまで、一時的ですので、同じ理由での残業が多く発生しないことになります。
- ご利用者の体調不良により、対応が必要となった
- 職員の欠勤や早退などにより、通常の職員数より少ない状況で業務を行った
- 事業所の設備不良により、予定通りサービスが提供できなかった
- ご利用者が突発的な延長サービスを希望された
恒常的な残業
恒常的な残業とは、同じ理由での残業が、「定期的」もしくは「頻繁」に発生する残業です。恒常的な残業は、事前に職員に説明して了承をもらっていたり、職場として改善に取り組んでいたりします。
- 月1回など、定期的に勤務時間外で行われる職員会議や職場研修などが開催されている
- 慢性的な職員不足により、勤務内に業務が終了しない
- 慢性的な職員不足により、シフトを組むことが出来ない
残業(時間外)手当
残業(時間外)手当とは?
一般的に残業と呼ばれているものは、「法定時間外労働」のことで、労働基準法で定められた労働時間(原則、1日8時間、1週40時間)を超えた労働をいいます。法定時間外労働を行った場合は、労働基準法で定められた計算方法で算出された残業(時間外)手当が支払われます。
計算方法
法定時間外労働の時間数(時間)×1時間あたりの労働単価(円)×1.25(割増率)
※法定時間外労働の割増率は、時間外労働を行う日や時間数等によって変化します。
早出残業
早出残業とは?
通常「残業」とは、法定労働時間の8時間の勤務を終えた後に「残って業務を行うこと」と捉えがちです。しかし「残業」とは「時間外労働」であり、法定時間の8時間勤務を超えて業務を行うことを意味しています。そのため、就業時間より早く出勤し、ご利用者を受け入れるための準備をしたり、書類業務を行ったりする就業時間の開始前の労働時間も時間外労働になります。この就業時間の開始前の労働時間を「早出残業」と言い、同じように残業手当の対象となります。
ここで注意が必要なのは、早出残業を含めて残業とは、事業所の指示を受けて行われることが前提になっています。指示を受けず自分の都合で時間外労働をすることは、原則禁止されています。残業の必要がある場合は、必ず管理者にその旨を伝え、指示を受けた上で行うようにしましょう。
デイサービスに早出残業はある?
デイサービスには、毎日たくさんのご利用者が通います。そのため、前日にできる限り翌日の受入れ準備を行いますが、当日の朝でなければ準備できない空気の入れ替え、飲み物の準備、温タオル・おしぼりの用意などもあります。この準備時間を「勤務時間内」で設定している事業所と、勤務時間より早く出社して準備しないと間に合わない事業所があります。
残業が多いデイサービスの傾向とは?
求人情報を確認するだけでは、残業の見極めは難しいものです。ここでは、残業が多いデイサービスの傾向をご紹介します。すべてのデイサービスには当てはまるわけではありませんので、ご了承ください。
ポイント1:求人を常に行っているデイサービス
求人を常に行っているということは、慢性的に人手が不足している可能性が高くなります。人手不足になると残業が多くなる傾向があります。
ポイント2:職員の挨拶や笑顔が少ない
職場を見学した際に、職員が忙しく走り回っていて、挨拶や笑顔が少ないデイサービスでは、業務負担が多い傾向があります。時間内に終わらずに残業を求められることがあるでしょう。
まとめ
介護業界で残業が全くない職場を求めるのは難しいことですが、皆さんの家庭の事情などを考慮してくれる事業所はたくさんあります。皆さんが希望する働き方を実現するためにも、応募の段階で残業の状況をしっかりと確認しましょう。
監修者 カイゴジョブ編集部
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