特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設長・管理者の仕事内容とは?

#管理職(介護) #特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設長・管理者の仕事内容とは?

現在特別養護老人ホームで働いている人や特別養護老人ホームへの就職・転職を考えている人は、将来、施設長や管理者などの管理職を視野に入れているのではないでしょうか?そして「施設長になるためには、どの資格が必要なの?」、「施設長って具体的にどんな仕事をしているの?」といったことが気になっているでしょう。

この記事では特別養護老人ホームの施設長・管理者の任用要件と仕事内容について説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)とは?

それではまず、特別養護老人ホームについて説明します。

『特別養護老人ホーム』は、老人福祉法に定められる施設の名称で、介護保険法の『介護老人福祉施設』または『地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護』の指定を受けて、介護保険サービスを提供しています。

特別養護老人ホームには、介護を必要とする高齢者が入所して、介護や日常生活の世話、機能訓練、健康管理、療養上の世話などを受けながら生活を送っています。このような中で、施設の管理業務全般を担っているのが『施設長(管理者)』となります。

特別養護老人ホーム(特養)の求人を探す

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設長・管理者になるための任用要件、求められる資格・経験とは?

特別養護老人ホームの運営基準において、施設長は以下のいずれかの要件を満たすことが求められています。

【特別養護老人ホームの施設長の任用要件】

  • 社会福祉主事任用資格
  • 社会福祉士
  • 社会福祉事業に2年以上従事した者
  • これらと同等の能力を有すると認められる者

また、運営法人や施設の方針によって差がありますが、特別養護老人ホームの管理業務を行うにあたって、以下のような資格や経験を求められることがあります。

【特別養護老人ホームの施設長としての業務に求められる資格・経験の例】

  • 介護福祉士の資格・経験
  • 介護支援専門員の資格・経験
  • 生活相談員の経験
  • 他の施設・事業所の管理業務の経験

社会福祉主事任用の求人を探す

介護福祉士の求人を探す

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設長・管理者の仕事内容とは?

施設長・管理者の仕事内容は、特別養護老人ホームの『管理業務』全般になります。管理業務は多岐に渡るため、ここでは『施設の運営管理』、『人事管理』、『労務管理』、『収支管理』、『サービスの質の管理』、『設備・備品の管理』に分けて、仕事内容を見ていきましょう。

施設の運営管理

特別養護老人ホームは、制度の中での役割と運営法人の目的があって運営されています。施設長・管理者は法令に則った適切な施設運営を行うように、そして運営する法人の理念・指針に沿った施設運営を行うように管理する必要があります。また、管轄する行政等が行う実地指導や監査などへの対応も施設長・管理者の業務となっています。

人事管理

特別養護老人ホームでは、24時間365日の体制でサービスを提供しているので、たくさんのスタッフが働いています。法令で定められる人員配置基準をクリアしているか、スタッフの業務負担が大きくないかなどの視点から、スタッフの採用業務や採用面接、配置変更の手続きなどを行います。また、スタッフの普段の働き方から人事考課やアドバイス・指導を行うことも施設長・管理者の業務となっています。

労務管理

労務管理として、スタッフの情報をまとめた労働者名簿、賃金の支払い状況をまとめた賃金台帳、勤怠状況を記録した出勤簿などの管理も行います。また、スタッフの健康管理や働きやすい職場作りのために面談を行ったり、ハラスメント対策のための情報共有や研修の計画作成なども行います。

収支管理

特別養護老人ホームも事業である以上、継続性のある安定した経営状況が求められています。そのために、介護報酬を中心とした収入の管理、経費の内容やコスト削減の取組などの支出の管理を、『会計責任者』として行います。

また、収入増減の大きな要素である『利用者の確保』のために、他の事業者や地域、関連する機関との関係性作りなども行っています。

介護サービスの質の管理

介護サービスの質の管理として、自己評価や第三者評価などの計画や実施なども施設長・管理者の業務です。また、利用者やその家族からの相談・苦情に対応する体制作りも行います。このように評価を行うことや利用者・その家族から得た情報を基に、サービスの見直しや研修の実施、人材育成などを行います。

設備・備品の管理

安全に介護サービスを提供するために適切に設備・備品を管理することが求められています。介護サービスの質の向上、効率的な施設運営、スタッフの業務負担軽減のためにも適切な設備・備品の更新や導入が必要となります。その中で、経営状況を確認し、必要な事務手続きを行い、導入後の管理台帳の作成なども行っています。

管理者・施設長・ホーム長の求人を探す

特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)の施設長・管理者の給料・年収は?

特別養護老人ホームの施設長・管理者の給料は、月額300,000円~400,000円ほど、年収480~640万円ほどが多いようです。もちろん施設の規模や地域、資格、勤続年数、これまでの経験などによって差がありますが、キャリアアップで目指すべき役職として相応の給料の金額・給与体系になっているでしょう。

特別養護老人ホームの施設長になるには?求人情報はとても少ない

特別養護老人ホームの施設長・管理者を目指している人には残念なことですが、一般的な求人情報サイトなどを含めても『特別養護老人ホームの施設長・管理者の求人情報はほとんどない』状況となっています。

施設長・管理者は、管理責任を負う立場であり、これまでの活動の実績や特別養護老人ホームでの仕事の実績、運営法人との信頼関係が大きく影響していると言えるでしょう。そのため、施設長・管理者になるには『特別養護老人ホームを運営する法人でキャリアアップを目指す』または『つながりのある人物や法人から特別養護老人ホームの開設時にスカウトされる』ということが多いようです。

特別養護老人ホーム(特養)の求人を探す

まとめ

特別養護老人ホームの施設長・管理者は、多岐に渡る管理業務を担い、給与面や仕事のやりがいなど魅力的な役職であることがおわかりいただけたのではないでしょうか?

施設長・管理者になるには、介護職員や生活相談員、介護支援専門員などキャリアアップの経験を経て、特別養護老人ホームの運営に対する知識等を身につけることが近道になるでしょう。

もし、皆さんが介護の仕事を探しているのでしたら、ぜひ『カイゴジョブ』で特別養護老人ホームの求人情報をチェックしてみてください。皆さんの希望の条件を満たす職場で経験を積み、施設長・管理者を目指しましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

働きたいエリアに「賞与あり」の
求人はどれくらいある?
介護職員・ヘルパー
賞与・ボーナスあり
の求人をチェック!
カイゴジョブ編集部

監修者 カイゴジョブ編集部

介護業界でがんばる皆様、転職を検討している皆様を全力応援!お悩みQ&Aや転職ノウハウなど、お役立ち情報を発信します。

特別養護老人ホーム(特養)の求人を都道府県から探す

関連記事