介護職の給料は上がる?2022年の月額9000円アップ&月収・年収の現状を解説

介護職の給料は上がる?2022年の月額9000円アップ&月収・年収の現状を解説

2022年2月、介護職員1人につき月額9000円ほど支給される交付金がスタートしました。介護職の給料は実際あがるのか、これまでの月収、年収の推移と、今後の給料アップの方法までまとめてご紹介します。

2022年スタート! 介護職の給料アップ施策とは

介護職員の処遇改善を目的とした賃上げ施策が、2022年2月からスタート。具体的には、介護職員1人あたり月額9000円ほどの手当が支給されるというものです。

2022年2月~9月までは全額国費の交付金で支給され、10月以降は介護報酬に組み込まれて恒久化する予定です。

月額9000円で年収10万8000円アップになる?

1人あたり月額9000円程度とはいうものの、残念ながら、単純にその金額分の月収・年収アップが見込めるものではないようです。

例えば介護施設には、ケアマネや生活相談員、リハ職など様々な職種の人が働いていますが、支給されるのは介護業務がメインの介護職員の人数分だけです。支給額の配分は事業者が決めていいルールになっているので、ほかの職種にも配分する場合、1人あたりの金額は少なくなります。また、最低人員配置基準をもとに計算されるので、基準より多く職員を配置している施設の場合は、1人あたりの金額が少なくなります。

このように、所属する事業所がどう配分するかや、配置人数などが、個々の支給額に影響します。

とはいえ、職員の賃金アップ以外に使用できないルールもあるので、インパクトの大小はあっても、給料アップにつながることは間違いないでしょう。

2022年1月31日に通知されたルールでは、賃金改善に使われた合計額が、支給された補助金の合計額を上回ることが必要だと明確に示されました。

さらに、賃金改善のうち3分の2以上は、基本給や毎月固定の手当などベースアップに使われます(3分の1未満は一時金や臨時手当などでの支給も可)。パートやアルバイトの職員の時給や日給を上げることもベースアップとして扱われます。

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対象になる介護職は?

「介護職員処遇改善加算」のⅠ~Ⅲを算定する事業所に勤める介護職員が対象です(パート、アルバイト等の職員も含む)。そもそもこの加算の対象になっていない、居宅介護支援や地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハ、福祉用具貸与などのサービス種別は対象外になります。

2020年の調査によると、現在ほとんどのサービス種別において、介護職員処遇改善加算Ⅰ~Ⅲを算定している事業所は9割を超えています。そのため多くの事業所が今回の月額9000円アップの対象になりますが、一部算定していない事業所もあるので、就職先や転職先を検討する際には、介護職員処遇改善加算を取得しているかどうかも確認してみましょう。

介護職員処遇改善加算の算定状況(2020年調査)

※加算Ⅳ・Ⅴは2022年度に完全廃止
出典:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果より

「処遇改善」で介護職の月収・年収は年々あがっている

介護職員処遇改善加算を取得している事業所への調査によると、介護職の給料は年々増加傾向にあります。

介護職員の平均給与額(月給・常勤の者)
2020年2月 2019年2月
32万5550円 30万7430円 1万8120円
2018年9月 2017年9月
30万970円 29万120円 1万850円
2017年9月 2016年9月
29万7450円 28万3790円 1万3660円

出典:令和2年度・平成30年度・平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果より※調査年度により調査対象は異なる

他の職種と比較すると、給料の増額幅は介護職が最も大きくなっています。

職種別の平均給与額(月給・常勤の者)
職種 2020年2月 2019年2月
介護職員 32万5550円 30万7430円 1万8120円
看護職員 38万3560円 37万6850円 6710円
生活相談員・支援相談員 35万5150円 34万3970円 1万1180円
PT・ST・OT等 36万4040円 35万4730円 9310円
ケアマネジャー 36万2510円 35万1440円 1万1070円
事務職員 31万2470円 30万4600円 7870円
調理員 27万2400円 26万5440円 6960円
管理栄養士・栄養士 32万2010円 31万3190円 8820円

出典:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果より

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そもそも「介護職員処遇改善加算」ってなに?

介護職員処遇改善加算とは、賃金や職場環境の改善に取り組む事業所に、報酬が上乗せで支給されて、介護職員に配分されるというもの。介護業界の人材不足対策として2012年から始まった制度で、介護職の給料アップにつながる仕組みです。

この加算を取得している事業所は、賃金体系や研修制度の整備、経験や資格など応じて昇給する仕組みを設ける、職場環境を整えるなど、職員のための取り組みを行っている事業所です。その取り組みを評価されて、上乗せの報酬が支給されているので、給料だけでなく働きやすさも期待できます。

Ⅰ~Ⅲの違いは?

取り組みの内容と数の違いで、加算Ⅰ~Ⅲに分かれます。加算Ⅰから順に、取り組みの数が多いなど取得の難易度が高くなっています。

そのため支給額にも違いがあり、加算Ⅰは介護職員1人あたり月額3万7000円相当、加算Ⅱは介護職員1人あたり月額2万7000円相当、加算Ⅲは介護職員1人あたり月額1万5000円相当。加算ⅢよりⅡ、加算ⅡよりⅠを取得している事業所の方が、給料へのインパクトが期待できます。

対象になる職員と配分ルール

実際に介護の業務を行う介護職員が対象です。他の職種でも介護職員と兼務している場合は対象になります。また、パートや派遣社員も対象です。

配分のルールは、2022年からの月額9000円程度の賃上げと同様、介護職員だけでなくほかの職種にも柔軟に配分できます。勤続年数などの基準を用いる場合もあり、事業所によって配分方法は異なります。就業規則に配分方法が記載されていることもありますし、記載がなければ担当者に確認してみましょう。

経験のある職員の賃上げ施策「特定処遇改善加算」

2019年には「特定処遇改善加算」という制度もスタートしました。これは介護職全体ではなく、勤続年数が長く技能がある介護職員の給料をあげるための制度です。介護職が長く働ける給与体系となり、離職を防ぐことを目的としています。

2020年の調査では、介護職員処遇改善加算I~Ⅲを取得している事業所のうち、63.3%が特定処遇改善加算も取得しています。この加算を取得している事業所で働けば、長く勤めることで着実に給料アップが望めます。

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介護の資格取得で給料はどのくらい変わる?

介護職員処遇改善加算や、特定処遇改善加算を取得している事業所に勤める以外に、介護職として給料をあげるには、資格取得が近道です。

2020年の調査によると、介護福祉士の資格を持っている常勤職員と、資格なしの常勤職員とでは、年収にして64万円の差がありました。

一気に介護福祉士の資格とまでいかなくても、初任者研修や実務者研修の資格を取得することで、給料アップが見込めます。

資格名 2020年2月の平均給与 年収概算
介護福祉士 32万9250円 約395万円
実務者研修 30万3230円 約364万円
初任者研修 30万1210円 約361万円
資格なし 27万5920円 約331万円

出典:令和2年度介護従事者処遇状況等調査結果より

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介護職の給料は今後もあがる?

岸田首相のもと、政府は月額9000円程度の賃上げ以外にも、今後さらなる中長期的な賃上げを検討しています。

政府の検討委員会がだした中間整理では、賃上げの最終的な目標を、「職種ごとに仕事内容に適正な水準まで賃金が上がり、必要な人材が確保されていること」と定めました。「経験・技能のある職員については、他産業と遜色のない賃金水準を目指す」とも示しています。

さらなる処遇改善によって、今後も介護職の給料アップが期待できそうです。

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